一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

谷川-羽生戦はどこまで伸びるか

2018-12-20 00:08:37 | 将棋雑記
11月25日放送のNHK杯将棋トーナメントは、谷川浩司九段(十七世名人)と森内俊之九段(十八世名人)の対戦だった。解説は羽生善治竜王(十九世名人)で、永世名人の揃い踏みだった。
その中で谷川-森内戦の対戦成績が紹介されたが、谷川-羽生の対局数が多い、という話にもなった。こちらは現在まで166局指され、谷川九段62勝-羽生竜王104勝(千日手6)である。
なお同一対戦カードの最多は、中原誠十六世名人-米長邦雄永世棋聖の187局で、2位が大山康晴十五世名人-升田幸三実力制第四代名人の167局。よって谷川-羽生戦は2位タイにもう1局である。
そして谷川-羽生戦は、大山-中原戦どころか中原-米長戦を抜いて、同一カードの新記録になると期待されていたのだ。
とりあえず、谷川-羽生戦の年度別成績を掲げてみよう(※はタイトル戦の勝利数)。

1986年度 1局 谷川0勝 羽生1勝
1987年度 1局 谷川0勝 羽生1勝
1988年度 2局 谷川1勝 羽生1勝
1989年度 4局 谷川1勝 羽生3勝
1990年度 5局 谷川4勝※ 羽生1勝
1991年度 2局 谷川0勝 羽生2勝
1992年度 14局 谷川6勝 羽生8勝※※(千2)
1993年度 16局 谷川6勝 羽生10勝※※※(千2)
1994年度 17局 谷川6勝※ 羽生11勝※※(千1)
1995年度 5局 谷川0勝 羽生5勝※
1996年度 9局 谷川4勝※ 羽生5勝※
1997年度 7局 谷川5勝※ 羽生2勝
1998年度 7局 谷川4勝 羽生3勝※
1999年度 8局 谷川2勝 羽生6勝※
2000年度 23局 谷川7勝 羽生16勝※※※
2001年度 3局 谷川1勝 羽生2勝
2002年度 8局 谷川6勝※ 羽生2勝(千1)
2003年度 6局 谷川5勝※ 羽生1勝
2004年度 11局 谷川3勝 羽生8勝※※
2005年度 3局 谷川1勝 羽生2勝
2006年度 2局 谷川0勝 羽生2勝
2007年度 2局 谷川0勝 羽生2勝
2008年度 2局 谷川0勝 羽生2勝
2009年度 2局 谷川0勝 羽生2勝
2010年度 0局
2011年度 1局 谷川0勝 羽生1勝
2012年度 1局 谷川0勝 羽生1勝
2013年度 2局 谷川0勝 羽生2勝
2014年度 1局 谷川0勝 羽生1勝
2015年度 0局
2016年度 0局
2017年度 1局 谷川0勝 羽生1勝
2018年度 0局

1986年10月の早指し戦が記念すべき第1局(羽生勝ち)。以降、166局に上るというわけだ。
対局数を稼ぐにはタイトル戦の番勝負で当たるのが手っ取り早いが、両者は実に、22回対戦している(羽生竜王16勝、谷川九段6勝)。
年度の最多は2000年度で、23局。タイトル戦番勝負は棋聖戦、王位戦、王将戦とぶつかった。この頃は、両者の対戦が200局を越すと言われていた。
しかしその後は谷川九段がタイトル戦から遠ざかったこともあり、対戦が漸減。2006年度以降は2局以下になり、対局がない年度もあった。昨年3月は王位戦リーグで対戦があったが、これは2015年1月以来、2年2ヶ月ぶりだった。
最近は羽生竜王も戴冠数が少なくなっているので、両者がタイトル戦でまみえる可能性はもうない。
谷川九段は対羽生竜王に公式戦14連敗中で、直近の勝利となると、2007年3月に指されたA級順位戦プレーオフまで遡る。谷川九段も雪辱の機会を持ちたいはずだが、現状では、同一カード対戦数2位の167局を越えるのが精一杯。1位の187局を越えるのは無理であろう。
ちなみに、羽生竜王-佐藤康光九段のカードは17日にあり、161局。こちらは谷川-羽生の対局数を越えるだろう。
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