一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

悪夢の支部対抗戦(中編)

2019-02-06 00:07:23 | 将棋イベント

第2図以下の指し手。△4五歩▲同歩△同銀▲6五歩△7七角成▲同桂△6五歩▲7四歩△同銀▲同飛△同歩▲5五角△6二飛▲1一角成(第3図)

ここで△4五歩を決行すると、1歩は手に持つものの銀がソッポに行って芳しくない。振り飛車の総攻撃に遭うのではと危惧したが、△4五歩の構想は開始当初のものである。私は初志貫徹で△4五歩とした。が、すごくイヤな予感がした。
Hat兄氏は▲6五歩。いかにも振り飛車らしい一手で、一遍にカツが入った。対して陣形がバラバラの後手陣は、収拾がつかない。
私は△7七角成から△6五歩と収めたが、▲7四歩が継続の攻め。以下飛車切りから▲5五角と打たれては、後手が劣勢になった。

第3図以下の指し手。△3三桂▲2二銀△4三玉▲6五桂△5二金上▲4四歩△同玉▲4六歩△5四玉▲3三銀不成△5五角▲5六香△同銀▲同銀△3三角▲同馬△同金▲3六角△4三玉▲8一角成(第4図)
以下、Hat兄氏の勝ち。

私は△3三桂と跳ねたが、Hat兄氏の▲6五桂が気持ちいい跳躍。先手は遊び駒がまったくなく、攻め筋がいろいろある。私も最善は尽くしたが、もとが悪い局面なので、いかんともしがたい。
▲8一角成でこちらに手番が回ってきたが、攻めも受けも希望がない。第4図からは△2四香と打ったが、▲4五桂以下着実に寄せられた。

感想戦。Hat兄氏は、第2図で△7二飛(参考図)がイヤだったという。私はまったく読んでいなかった。

Hat兄氏は▲5九角の予定だったというが、それなら△7四歩▲同歩△同銀▲7八飛に△7五歩で後手十分。これがあるからHat兄氏は長考に沈んだとのことだった。
「大して疑問手を指していないのに模様が悪くなりおかしいなと思いました」
それは私の△5四銀左の構想が素晴らしいのだ。だが△4五歩▲同歩△同銀の順ですべてをフイにした。それにしても、△7二飛かあ……。こんな手も浮かばないとは、対石田流を指す資格はない。
ほかの2局は、Shin氏勝ち、Kaz氏負けで1勝2敗。Kaz氏は優勢の将棋を落としたとのことで、こちらも味が悪かった。
ここで昼食である。弁当つきなので、唐揚げ弁当をみなと食す。
食後、当ブログ記事「製品Aの悲劇」について詳細を聞かれたが、先日も同じ会社から別製品の問い合わせがあったので、そちらの製品について、軽く説明をさせていただいた。
ある製品を納品する。受け取る側は受け取るだけだから何の苦労もないが、それを造る側は何度も試行錯誤をして、たくさんの失敗を重ねて、それらを製造している。Shin 氏には、そこらあたりの苦労を熱弁した。
だが私の体調も悪く、若干咳が出て来た。Shin氏は用心してマスクを着けているが、立派な読みである。
3回戦は「ドラの穴C」。子供教室の名門で、みな有段者だから油断がならない。ここは全員小学生だった。
私の先手で▲7六歩△3四歩▲1六歩。相手の応手で作戦を決めるつもりだが、ドラC君は△1四歩。こうなったら▲2六歩と突くしかない。ここでドラC君が△8四歩ときたので、私の横歩取りになった。そして青野流を採用した。
しかしドラC君の△8二飛に▲8七歩と収めたのは疑問だった。昨年12月の将棋ペンクラブ・青年A戦の時のように、▲8三歩△同飛▲8四歩と、相手の飛車を閉じ込めるべきだった。
私は気を取り直して、端攻めに出る。

第1図以下の指し手。△1三同香▲2五桂△8八角成▲同銀△2四銀▲1三桂不成△3五銀▲2一桂成△同玉▲3五歩(第2図)

ドラC君は大人しく△1三同香と取り、私は▲2五桂と跳ねる。これでなんとか手になると思った。
△2四銀には構わず▲1三桂不成とし、以下二枚換え。これはわずかに私が面白くなったと思った。

第2図以下の指し手。△3一玉▲2四桂△3七歩▲3四香△4一玉▲3二桂成△5一玉(第3図)

△3一玉は、こう逃げるところなのだろうか。一手の価値に乏しい気がした。私は▲2四桂。敵金を狙って、ここはこの一手と思う。
△3七歩には▲3四香と打った。これをドラC君は見落としていて、△4一玉と逃げたが、ここは△3三桂と我慢する手もあったと思う。
さて△5一玉の局面で考えた。

第3図以下の指し手。▲8三銀△7一銀▲8二銀成△同銀▲7二金△4六桂▲同歩△3六角▲4七桂△3八歩成▲4一飛(投了図略)
まで、一公の勝ち。


第3図で考えたのは▲8三銀である。これを△同飛なら▲7二角で先手勝ち、よって後手は△3八歩成とくるが、▲8二銀成△4八飛▲同金△同とで先手が詰むかどうか。私は▲6八玉で詰まないと判断したので、▲8三銀を決行した。
だがドラC君は△7一銀。これは▲8二銀成△同銀▲7二金で必至である。ドラC君も最後の反撃を試みたが、届かなかった。
感想戦は、▲2四桂周辺を局面を中心にやった。すなわち△3七歩で△2三歩はどうか。以下▲3二桂成△同玉▲3四歩△3七歩▲同銀△4五桂▲4八銀△3六桂▲3五香△4八桂成▲同金△5七桂成▲同玉△5五飛▲5六歩△3五飛▲3三桂△3四飛▲2五桂(参考図)は先手優勢。この辺りは、小島一宏氏が傍で見ていたので、緊張した。

ドラC君は感想戦に熱心で、将来有望と思った。
3回戦はほかの2人も勝ち。聞いたらすべて相居飛車戦で、しかも各自3戦連続の居飛車である。私とShin氏はともかく、Kaz氏は完全に居飛車党に戻ってしまった。
これでチーム2勝1敗。すでに優勝の目はないが、2位以下の入賞には最も近い位置にいる。昨年は5位入賞だったが、今年は4回戦の勝利で昨年以上の結果が望める。最後も頑張りましょう、と私たちは気合を入れた。
だが……。
(つづく)
コメント (2)
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