一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

あるお笑い芸人の笑い話

2019-02-25 00:08:04 | プライベート
何ヶ月か前に観たバラエティ番組での一コマである。
そこではあるお笑い芸人が、小学生時代の思い出話を語っていた。
彼のクラスは遠足に行くことになった。友達は水筒にお茶やジュースを入れていたが、家庭が裕福でない彼は、水筒に水道の水を入れざるを得なかった。
だが子供は残酷である。友達たちは彼の水筒の中身を察知して、調べた。
「おい、お前の水筒、タダの水じゃないか! ビンボービンボー!」
だが彼も反撃する。
「ちがわい! これは『美味しい水』なんだぞ!」
「うそだうそだ!」
「うそじゃないよ! 先生、飲んで確かめてよ!」
彼は引くに引けず、イチかバチかの賭けに出た。
男の先生は彼の水筒の水を一口飲む。注目する子供たち。
「お、美味いなあー!」

芸人は、「先生は、美味いなあー、と言ったんです」と言い、ここで客席から笑いが起こった。つまり、さすがの先生も、味覚はいい加減だった、という笑い話である。
だがこれをもう一歩突っ込んで考えると、違った推論が成り立つ。
すなわち、先生は彼(芸人)の家庭環境を熟知していて、水の味もカルキ臭いことに気付いていた。
だがここで先生が「不味いぞこれ!」と言おうものなら、さらに彼が友達からバカにされてしまう。そこで、あえて「美味い」と言い、「美味しい水」に仕立てたとは考えられないか。むしろ私は、こちらのほうが真相だった気がするのだ。
いずれにしても、これが児童に寄り添う教師の本当の在り方だと思う。

先月の千葉県野田市のリンチ殺人事件、あれは小学校も教育委員会も児童相談所も、誰ひとり、被害の女子児童に寄り添わなかった。どいつもこいつも裏切りと保身と無関心に走り、女児を見殺しにした。
改めて書く。芸人の教師のような人が一人でもいれば、女児の命を救うことができた。関係者は多少の反省はしているのだろうが、もう遅い。失った命は永遠に帰らない。
コメント (2)
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