日付変わって今日25日は、第70期王将戦一次予選・川上猛七段と中座真七段の一戦がある。
川上七段は2019年度のここまで17勝11敗で、順位戦復帰まで2番連続のリーチとなっている。
フリークラスおよび順位戦復帰の制度ができたのは1994年。当初は、フリークラスに落ちた棋士は、もう順位戦には戻れないと言われていた。復帰に値する成績を挙げるくらいなら、そもそもC級2組から落ちない、という理屈である。
それに風穴を開けたのが伊藤博文七段である。伊藤七段は五段時代の1999年3月、C級2組で3つ目の降級点を取り、降級。もはやこれまでと思われたが、2001年、「23勝12敗・勝率.657」の成績を取り、順位戦に復帰した。まさに蜘蛛の糸を手繰り寄せたのである。
しかしその後は復帰者がなく、「フリークラス10年」の規定での引退者が続出した。
島本亮五段は2011年3月に、31歳の若さでC級2組から降級したが、2015年に20勝10敗の成績を挙げ、順位戦に復帰した。久々の復帰事例である。
しかしそのほかは、熊坂学五段、中尾敏之六段、藤原直哉七段が復帰まであと1勝にこぎつけたもののいずれも叶わず、熊坂五段と中尾六段は引退に追い込まれた。やはり復帰は簡単ではなく、規定が絶妙といえた。
なお復帰組の伊藤七段は、2004年にフリークラスに転出。島本五段も今年度再びC級2組を降級するなど、なかなかに波乱万丈なのだが、それはまた別の話である。
とりあえず川上七段は、今日の将棋に全力を傾けてほしい。中座七段との対戦成績は5勝3敗。1997年から2017年までと長期間なので参考にならないが、勝機は十分すぎるほどある。
フリークラス入りの注目度でいえば、折田翔吾アマの時の数千分の一であろう。また今日から第69期王将戦の最終局が始まるから、世の将棋ファンの目はそちらに向くだろう。でもそれでいい。こちらはこちらで、ひっそりと楽しませていただく。
川上七段にとって、最良の結果になることを期待している。
川上七段は2019年度のここまで17勝11敗で、順位戦復帰まで2番連続のリーチとなっている。
フリークラスおよび順位戦復帰の制度ができたのは1994年。当初は、フリークラスに落ちた棋士は、もう順位戦には戻れないと言われていた。復帰に値する成績を挙げるくらいなら、そもそもC級2組から落ちない、という理屈である。
それに風穴を開けたのが伊藤博文七段である。伊藤七段は五段時代の1999年3月、C級2組で3つ目の降級点を取り、降級。もはやこれまでと思われたが、2001年、「23勝12敗・勝率.657」の成績を取り、順位戦に復帰した。まさに蜘蛛の糸を手繰り寄せたのである。
しかしその後は復帰者がなく、「フリークラス10年」の規定での引退者が続出した。
島本亮五段は2011年3月に、31歳の若さでC級2組から降級したが、2015年に20勝10敗の成績を挙げ、順位戦に復帰した。久々の復帰事例である。
しかしそのほかは、熊坂学五段、中尾敏之六段、藤原直哉七段が復帰まであと1勝にこぎつけたもののいずれも叶わず、熊坂五段と中尾六段は引退に追い込まれた。やはり復帰は簡単ではなく、規定が絶妙といえた。
なお復帰組の伊藤七段は、2004年にフリークラスに転出。島本五段も今年度再びC級2組を降級するなど、なかなかに波乱万丈なのだが、それはまた別の話である。
とりあえず川上七段は、今日の将棋に全力を傾けてほしい。中座七段との対戦成績は5勝3敗。1997年から2017年までと長期間なので参考にならないが、勝機は十分すぎるほどある。
フリークラス入りの注目度でいえば、折田翔吾アマの時の数千分の一であろう。また今日から第69期王将戦の最終局が始まるから、世の将棋ファンの目はそちらに向くだろう。でもそれでいい。こちらはこちらで、ひっそりと楽しませていただく。
川上七段にとって、最良の結果になることを期待している。