7日(土)に行われた、第66回奨励会三段リーグ最終日の顛末を記しておく。
今回の注目は西山朋佳三段で、最終日の結果いかんでは四段昇段の可能性があった。
「女性初の四段」。そうなれば将棋界初の快挙で、羽生善治九段が七冠を達成した時と同等のニュースバリューになる。
最終日前の状況は以下の通り。
2位 服部慎一郎(20歳)12勝4敗(次点1)
4位 谷合廣紀(25歳)13勝3敗(次点1)
21位 西山朋佳(24歳)12勝4敗
ほかに7位・井田明宏、14位・小山直希、18位・徳田拳士の3名が11勝5敗で逆転昇段の目があったが、煩雑を避けて省略する。
谷合三段は最終日に連敗しても5敗なので、上位3名までが確定していた。つまり次点2回で、フリークラスは保証されていた。とりあえずは安堵の最終日である。
西山三段は、連勝が絶対条件。そのうえで服部三段が1勝1敗か、谷合三段が2敗なら、逆転昇段となる。ちなみに3名の直接対決はない。
注目の1局目は、3名とも勝ち。ゆえにこうなった。
2位 服部慎一郎 13勝4敗(次点1)
4位 谷合廣紀 14勝3敗(次点1)
21位 西山朋佳 13勝4敗
この時点で谷合三段の1位or2位抜けが確定、うれしい順位戦参加が決まった。
また、服部三段の3位以内も確定した。よって次点2回で、四段も確定。最終戦は、順位戦入りを賭けての戦いとなる。
そして西山三段が四段に昇段するには、「西山○、服部●」しかなくなった。だが部外者の私たちは、もう情報を得る術がない。対局後の報告を待つしかなくなった。
将棋会館には、蛸島彰子女流六段が来たそうだ。女性初の奨励会員である蛸島女流六段は、女性の棋力アップを誰よりも願い、後輩の四段昇段を願い、普及に力を入れてきた。そして今日、その願いが叶うかもしれないのだ。映画でいえば、役者が揃った感じである。
夕方、結果がもたらされたようだ。しかし私の情報源である大型掲示板は静かだ。これは、西山三段が四段になれなかったと思った。
果たしてそうで、西山三段は勝ったものの、服部三段も勝った。両者14勝4敗で、服部三段はうれしい順位戦入り。西山三段は悔しい次点となった。
2位 服部慎一郎 14勝4敗=四段
4位 谷合廣紀 14勝4敗=四段
21位 西山朋佳 14勝4敗=次点1
なんとも厳しい結果である。ふだんの三段リーグなら、14勝4敗はふつうに昇段のケースだ。それが今期に限って勝数レベルが上がり、14勝でも届かなかった。誠に巡り合わせが悪い。
西山三段に四段昇段おあずけが伝えられると、西山三段は涙を流したという。その気持ち、痛いほど分かる。
しかし三段リーグで14勝は立派で、極限状態の中、よく最終日に2連勝した。玄人筋は、この2勝を評価するのではないか。
いずれにしても、思いは次の三段リーグである。今回の戦いで、西山三段のファンは大幅に増えただろう。この「見えない応援」は、意外に大きいものだ。今回の悔しさをバネに頑張れば大丈夫、西山三段は必ず、四段になれる。
今回の注目は西山朋佳三段で、最終日の結果いかんでは四段昇段の可能性があった。
「女性初の四段」。そうなれば将棋界初の快挙で、羽生善治九段が七冠を達成した時と同等のニュースバリューになる。
最終日前の状況は以下の通り。
2位 服部慎一郎(20歳)12勝4敗(次点1)
4位 谷合廣紀(25歳)13勝3敗(次点1)
21位 西山朋佳(24歳)12勝4敗
ほかに7位・井田明宏、14位・小山直希、18位・徳田拳士の3名が11勝5敗で逆転昇段の目があったが、煩雑を避けて省略する。
谷合三段は最終日に連敗しても5敗なので、上位3名までが確定していた。つまり次点2回で、フリークラスは保証されていた。とりあえずは安堵の最終日である。
西山三段は、連勝が絶対条件。そのうえで服部三段が1勝1敗か、谷合三段が2敗なら、逆転昇段となる。ちなみに3名の直接対決はない。
注目の1局目は、3名とも勝ち。ゆえにこうなった。
2位 服部慎一郎 13勝4敗(次点1)
4位 谷合廣紀 14勝3敗(次点1)
21位 西山朋佳 13勝4敗
この時点で谷合三段の1位or2位抜けが確定、うれしい順位戦参加が決まった。
また、服部三段の3位以内も確定した。よって次点2回で、四段も確定。最終戦は、順位戦入りを賭けての戦いとなる。
そして西山三段が四段に昇段するには、「西山○、服部●」しかなくなった。だが部外者の私たちは、もう情報を得る術がない。対局後の報告を待つしかなくなった。
将棋会館には、蛸島彰子女流六段が来たそうだ。女性初の奨励会員である蛸島女流六段は、女性の棋力アップを誰よりも願い、後輩の四段昇段を願い、普及に力を入れてきた。そして今日、その願いが叶うかもしれないのだ。映画でいえば、役者が揃った感じである。
夕方、結果がもたらされたようだ。しかし私の情報源である大型掲示板は静かだ。これは、西山三段が四段になれなかったと思った。
果たしてそうで、西山三段は勝ったものの、服部三段も勝った。両者14勝4敗で、服部三段はうれしい順位戦入り。西山三段は悔しい次点となった。
2位 服部慎一郎 14勝4敗=四段
4位 谷合廣紀 14勝4敗=四段
21位 西山朋佳 14勝4敗=次点1
なんとも厳しい結果である。ふだんの三段リーグなら、14勝4敗はふつうに昇段のケースだ。それが今期に限って勝数レベルが上がり、14勝でも届かなかった。誠に巡り合わせが悪い。
西山三段に四段昇段おあずけが伝えられると、西山三段は涙を流したという。その気持ち、痛いほど分かる。
しかし三段リーグで14勝は立派で、極限状態の中、よく最終日に2連勝した。玄人筋は、この2勝を評価するのではないか。
いずれにしても、思いは次の三段リーグである。今回の戦いで、西山三段のファンは大幅に増えただろう。この「見えない応援」は、意外に大きいものだ。今回の悔しさをバネに頑張れば大丈夫、西山三段は必ず、四段になれる。