19日の順位戦C級2組6回戦で、佐々木大地五段(3位)は長谷部浩平四段に敗れ、4勝2敗になった。
今期の表を見た時、4回戦の大橋貴洸六段(5位)戦が大勝負で、これに勝ったほうが昇級すると見た。結果は大橋六段が勝ったのだが、大橋六段は5回戦で佐藤紳哉七段に敗れる小波乱があり、再び佐々木五段が自力となった。佐々木五段はそんな矢先の敗戦で、これで8位に転落。昇級戦線から遠のいた。
佐々木五段は2016年4月、三段リーグでの次点2回でフリークラス入り。翌年2月に規定をクリアして、2017年4月に順位戦に参加した。
この第76期順位戦では8勝2敗だった。新参加で8勝だと昇級は厳しいが、もし9勝なら昇級していた。
佐々木五段は翌第77期、6位で8勝2敗。例年ならこれで昇級できそうだが、頭ハネで叶わなかった。
翌第78期も5位で8勝2敗。今度こそ昇級と思えたが、下位3人が9勝を取り、またも昇級できなかった。
この間佐々木五段は、第48期新人王戦では準優勝。第59期王位戦から第61期まで毎期リーグ入りし、第45期棋王戦でも挑戦者決定戦に進出した。これだけ勝ちまくるから成績もよく、棋士3年目には早くも通算100勝を挙げ五段に昇段した。
だが順位戦は恐ろしい。3期連続8勝でも昇級できないのだ。かつて飯野健二五段(当時)が第42期と第43期で8勝2敗を取っても昇級できなかったが、それ以上の不運だ。
実は大橋六段も似た経緯を辿っている。大橋六段は佐々木五段に遅れること半年、2016年10月1日デビュー。第76期順位戦では8勝2敗だった。佐々木五段と同じく、もう1勝上乗せすれば、昇級だった。
なおこの期は村中秀史六段(当時)に敗れているが、佐々木五段も村中六段に敗れていた。村中六段は期せずして、俊英のストッパーになったのである。
大橋六段は第77期で7勝3敗だったが、翌第78期は8勝2敗。もちろん昇級できなかった。
この間、第3回YAMADAチャレンジ杯と第8期加古川青流戦で優勝している。大橋六段もまた、強いのだ。
そして今期の順位戦では、佐々木五段に勝ったのに、5回戦、6回戦と連敗し、昇級戦線から遠のいてしまった。
昔ほどではないが、棋士の格を決めるのは順位戦だと思う。どんなに他棋戦で活躍しても、順位戦で昇級しないと、そのレベルの格に落ち着いてしまうのだ。
叡王を獲った高見泰地七段は第78期でC級1組に昇級した際、将棋世界の昇級の記で、「2年前からはC2が地獄のようで、心を蝕んでいった」とまで書いている。順位戦において、とくにC級2組はかなり息苦しい場所なのだ。
佐々木五段と大橋六段はもうひとつ共通点がある。藤井聡太二冠に勝ち越しているのだ。すなわち佐々木五段は2勝1敗、大橋六段は3勝2敗である。これだけの実力者なのだから、C級2組はもう卒業しなければいけない。両者とも残り全勝すれば、ギリギリで届きそうである。7回戦以降の星に注目したい。
今期の表を見た時、4回戦の大橋貴洸六段(5位)戦が大勝負で、これに勝ったほうが昇級すると見た。結果は大橋六段が勝ったのだが、大橋六段は5回戦で佐藤紳哉七段に敗れる小波乱があり、再び佐々木五段が自力となった。佐々木五段はそんな矢先の敗戦で、これで8位に転落。昇級戦線から遠のいた。
佐々木五段は2016年4月、三段リーグでの次点2回でフリークラス入り。翌年2月に規定をクリアして、2017年4月に順位戦に参加した。
この第76期順位戦では8勝2敗だった。新参加で8勝だと昇級は厳しいが、もし9勝なら昇級していた。
佐々木五段は翌第77期、6位で8勝2敗。例年ならこれで昇級できそうだが、頭ハネで叶わなかった。
翌第78期も5位で8勝2敗。今度こそ昇級と思えたが、下位3人が9勝を取り、またも昇級できなかった。
この間佐々木五段は、第48期新人王戦では準優勝。第59期王位戦から第61期まで毎期リーグ入りし、第45期棋王戦でも挑戦者決定戦に進出した。これだけ勝ちまくるから成績もよく、棋士3年目には早くも通算100勝を挙げ五段に昇段した。
だが順位戦は恐ろしい。3期連続8勝でも昇級できないのだ。かつて飯野健二五段(当時)が第42期と第43期で8勝2敗を取っても昇級できなかったが、それ以上の不運だ。
実は大橋六段も似た経緯を辿っている。大橋六段は佐々木五段に遅れること半年、2016年10月1日デビュー。第76期順位戦では8勝2敗だった。佐々木五段と同じく、もう1勝上乗せすれば、昇級だった。
なおこの期は村中秀史六段(当時)に敗れているが、佐々木五段も村中六段に敗れていた。村中六段は期せずして、俊英のストッパーになったのである。
大橋六段は第77期で7勝3敗だったが、翌第78期は8勝2敗。もちろん昇級できなかった。
この間、第3回YAMADAチャレンジ杯と第8期加古川青流戦で優勝している。大橋六段もまた、強いのだ。
そして今期の順位戦では、佐々木五段に勝ったのに、5回戦、6回戦と連敗し、昇級戦線から遠のいてしまった。
昔ほどではないが、棋士の格を決めるのは順位戦だと思う。どんなに他棋戦で活躍しても、順位戦で昇級しないと、そのレベルの格に落ち着いてしまうのだ。
叡王を獲った高見泰地七段は第78期でC級1組に昇級した際、将棋世界の昇級の記で、「2年前からはC2が地獄のようで、心を蝕んでいった」とまで書いている。順位戦において、とくにC級2組はかなり息苦しい場所なのだ。
佐々木五段と大橋六段はもうひとつ共通点がある。藤井聡太二冠に勝ち越しているのだ。すなわち佐々木五段は2勝1敗、大橋六段は3勝2敗である。これだけの実力者なのだから、C級2組はもう卒業しなければいけない。両者とも残り全勝すれば、ギリギリで届きそうである。7回戦以降の星に注目したい。