一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

悪夢の社団戦2020(3)

2020-11-06 00:11:41 | 社団戦

第6図以下の指し手。△9二角▲6五桂△同角▲同銀△同馬(終了図)
まで、明治SAKI大将氏の時間切れ負け。

第6図で指し手が分からなかった。気持ちは△4八に銀か角を打ちたいのだが、現状では二の矢がない。とりあえず△9二角と名角っぽい角を打ったが、どのくらい効いているか。
ここでじっと▲5八飛と落ち着かれても私は次の手が分からなかったが、明治氏は▲6五桂。以下二枚換えになったが、これはこれで私の感触が悪い。やはり△9二角はよくなかった。もっと優位を拡げる手があったと思う。
そこで明治氏がチェスクロックを指さした。見ると明治氏側の時間が「0」になっていた。明治氏の30秒が切れていたのだ。ということは私の勝ちである。
だが秒読みの音声は聞こえなかった。私も社団戦で切れ負けが4回あるが、秒読みが聞こえない時があった。主催者側は、チェスクロックの音声は確認すべきであろう。

ちなみに終了図以下明治氏は▲8三歩△同馬▲2六飛の予定だったが、それは△6二歩くらいでこちらも自信がある。
また第3図で▲6八金と寄ったのは、すぐ▲5六歩には△5七角を気にしたからだという。なるほどそういうことだったか。
左の藤原息子君は、今度はしっかり攻めて勝った。
ほかも見てみると、五将の三上氏は、対振り飛車に得意の天守閣美濃に組んでいるが、玉頭を攻めこまれている。
三将の藤宮氏も具合が悪い。
四将の山本氏は14時27分、▲6四角・▲7五角、△4三玉の局面で、▲5三角成△3二玉▲3一馬△4三玉▲5三角成まで山本氏の勝ち。これでチームの勝ちが決まり、私は山本氏を労った。
その後、藤宮氏、三上氏が負けた。三上氏はともかく、藤宮氏の負け(連敗)は意外だ。どうも今日は調子が悪いらしい。
「前回は(個人で)3勝したのにねえ」
「(前回は)4勝です」
今日は巡り合わせが悪かったのであろう。ともあれ3-2での勝利はめでたい。何と7度目の「3-2」である。
他チームの状況を見ると、一歩千金は盤石で2勝。ほぼ優勝が確定した。
将棋ペンクラブは、当初2敗チームが2組あったことから、4位に落ちていた。入賞は3位までだから、最後は絶対に勝たねばならない。
阿部氏が謝りにきた。
「どうもすみません」
「秒読みじゃ誰でも慌てるからしょうがないですよ。私だってしょっちゅうやってます」
「今回は昇降級がないからいいけれど、アリでそれをやったら戦犯モノですね」
昇級なしでもアレだが、実力で負けたのだからしょうがない。

今日は全3回戦なので、時間に余裕を持たせている。3回戦は15時10分開始。相手は丸紅OKI2である。私が大将、藤原息子君が副将だったが、あとのメンバーは確認しなかった。
相手の大将がそそくさと振駒をし、珍しく私の先手になった。

初手からの指し手。▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲7七銀△6二銀▲2六歩△4二銀▲4八銀△3二金▲7八金△5四歩▲5六歩△5二金▲6九玉△4一玉▲5八金右△4四歩▲6六歩△4三金右▲6七金右(第1図)

▲7六歩に△8四歩ときたので、▲6八銀で久しぶりに矢倉を志向した。ここは勘だが、丸紅氏は△8四歩と指したわりには、相矢倉を予期していない気がした。案の定、丸紅氏は虚を突かれたふうだった。
以下は昭和の矢倉のように進む。私はスズメ刺しが好きだが、現代は中央志向なので立ち遅れる。だから端は無視し、中央を手厚く指すことを心掛けた。

第1図以下の指し手。△5三銀右▲7九角△6四銀▲2五歩△5二飛▲5七銀△5五歩▲同歩△同銀▲5六歩△6四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2八飛△5三銀引▲7五歩(第2図)

△5三銀右が準急戦志向で、やはり動いてきた。5筋の歩を換えられたが、私も2筋の歩を換え十分。
丸紅氏は△5三銀と引き、△7四歩~△5四銀を目指したが、私は▲7五歩として△7四歩を防いだ。これは好判断だったと思う。

第2図以下は私が銀立ち矢倉にし、丸紅氏も△3五歩から△3四銀とした。私は▲7七角と上がり間接的に後手玉を睨んだが、そこで△3三桂とした手がやや薄い手で、若干私が指しやすくなったようである。
私は3筋の歩も交換し、さらに指しやすくなったと思った。
少し飛ばして第3図。

第3図以下の指し手。△4五歩▲同歩△同銀▲3五飛△4四銀▲3八飛△3五歩▲5七金△6四歩▲同歩△8五歩▲6三歩成△8六歩▲8五歩△9三桂▲7三と△8五飛(第4図)

藤原息子君は相穴熊。息子君、急戦志向が多いが、穴熊も指せるのか。局面も優勢で、ますます頼もしい。
▲5五歩は次に▲5四歩の狙い。△同銀、△同金とも▲5五歩で1枚損するので△6二銀だが、▲5五銀で押せ押せである。そこで丸紅氏は△4五歩と1歩交換にきた。
これには▲3五飛と飛び出した。△3六歩で飛車が生還できないが、そうは指さないと思った。果たして丸紅氏は△4四銀~△3五歩と収め、私がポイントを挙げたと思った。
私は▲5七金と寄り、▲4六歩を見せる。こちらは金銀4枚で固めているので、1枚は攻め駒に回さないといけない。
丸紅氏は△6四歩▲同歩と味をつけ、△8五歩。これを▲同歩は△9三桂で勢いがつくので、▲6三歩成とした。これがいいとは思わないが、相手が嫌がると思った。が、これがあるなら△6四歩は何の意味があったのだろう。
△8六歩には▲8五歩。△9三桂には▲7三と。と金がソッポにいくので抵抗があったが、こうなったら相手に攻めさせるしかない。
しかし△8五飛にはビックリした。

(つづく)
コメント (2)
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