一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

社団戦2022・第3日目(2)

2022-09-03 23:34:23 | 社団戦
(1日のつづき)
2回戦は「こりゃ英和」と。同チームとは何回か対戦したことがある。今回のスターティングメンバ―は、大将山本、以下山野、一公、Abe、Kan、Kid、Akuの7氏である。
私の後手で対局開始。▲7六歩△3四歩▲6八飛△8四歩。ここで▲2二角成は覚悟していたが、▲4八玉だったので△4四歩と、角交換を拒否した。
しかしこれは改めて、消極的な手だった。まず、角道を止めたため急戦にできない。そこで△4五歩を考えたが、その前に▲4六歩とされてしまった。
次に天守閣美濃を考えたが、相手も細心の注意を払って駒組みをしているので、指しづらい。
最後は玉頭位取りを考えたが、△3五歩を後まわしにして△4三銀と指したら、▲3六歩とされてしまった。
私はいよいよ作戦に窮し、△2四歩~△2三玉~△3二金としたが、全然固くなっていない。
しかも指し手に困って、ひとり千日手状態になってしまった。まったく、自己嫌悪だった。

第1図以下の指し手。△6四歩▲7五歩△8六歩▲同歩△7五歩▲同銀△8七歩▲7六飛△6五歩▲6四歩(第2図)

相手の青年氏は秀才風で、三将なれど高段者の雰囲気がある。とにかく、社団戦のレヴェルは高いのだ。
局面、△6四歩はこんなところだろう。とにかく歩を持たないとしょうがない。
▲7五歩に△8六歩の突き捨てが利いたが、▲8六同歩では強く▲7四歩もあったかもしれない。
△8七歩の垂らしに▲7六飛がちょっと意外で、ここは▲7八飛と我慢されると思っていた。▲7六飛は何かのときにアタリになるため、ありがたかった。
▲6四歩に次の手は。

第2図以下の指し手。△7四歩▲同銀△6四銀▲7七桂△7五銀▲5六飛△6六銀▲5七角△6七銀不成▲4五歩△5六銀不成▲同金△8六飛▲6五銀(第3図)

第2図で私は△7四歩と打った。ただでさえ▲7四銀と突っ込みたいところ、逆に銀を呼び込むのだから強気の手だ。
しかし▲7四同銀に△6四銀と出て、意外に戦えると思った。
ここで▲6三銀成△同金▲7一飛成は、さすがに銀損が大きい。
とはいえここで▲7七桂がどうだったか。むろん▲5三歩△同角▲6五桂を狙ったものだが、私は△7五銀から△6六銀とすりこんで、ペースを掴んだ。
▲5七角のブッツケには△6七銀不成と躱し、飛車が詰んだ。数手後に△8六飛と走り、これはもう負けられないと思った。

第3図以下の指し手。△5九飛▲2五歩△5六飛▲2四歩△3三玉▲2五桂△4二玉▲5六銀△5七飛成(第4図)

第3図は遊び駒を活用する△7三桂が本手なのだろう。しかし△5九飛も厳しく、後手優勢。
▲2四歩には△2二玉もあるが、▲2六飛~▲2三Xの打ち込みを警戒し、△3三玉と寄った。
▲5六銀に△5七飛成と角を取り、後手大優勢である。

第4図以下の指し手。▲7一飛△8二角▲7三歩△7一角▲7二歩成△9三角▲4四歩△同銀▲4五歩△2六歩▲同銀△2七金▲同金△2九飛(投了図)
まで、一公の勝ち。

第4図で▲7一飛が大ポカで、△8二角の王手飛車でゲームセットとなった。
△2九飛に青年が姿勢を正し、「参りました」と、深々とお辞儀をした。

感想戦ではまず、▲7一飛に代えて▲6一飛を指摘した。これなら私は△5一金打の予定だったが、▲8一飛成のあと、先手には▲5三歩△同金▲6五桂の狙いがある。これが妙に受けづらく、まだ難しいところもあった。
また序盤の△4四歩については、「皆さんそう指すんですよねえ」と青年が言った。なるほど、私のような軟弱な指し手も多いらしい。
「次からは王手飛車を掛けられないようにします」と青年がジョークを飛ばし、感想戦は終了となった。
ほかを見て回ると勝ったり負けたり。3勝3敗で、Kid氏の将棋が最後になった。

局面は一部あやふやだが、ここから△5三桂▲同竜。そして後手氏は力強く△5五竜! エッ!?
Kid氏がすかさず、▲2三角成!?と相手玉を取ってしまった。
正式には△5五竜の時点で後手負けであろう。後手氏は頭を抱えてしまった。こういう見えないプレッシャーがかかる。これぞ社団戦である。
これで4勝3敗、久し振りのチーム勝利となった。

3回戦はOSSと。ここはミスター中飛車氏率いるチームで、同氏はここで将棋教室の講師をしているらしい。
ミスター中飛車氏は大将なので、私と対戦することになった。
対局前の雑談で、彼が「こちらは将棋ペンクラブ大賞で……」とか言っている。
それで副将を見ると、見覚えのある目元だった。
「あっ……野澤先生!?」
私は頓狂な声を挙げた。
(つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする