一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

渡辺女流初段に刮目せよ

2022-09-17 23:41:50 | 女流棋士
今年の6月6日に渡辺弥生女流初段の記事をアップしたが、渡辺女流初段は今年度好調で、何と10連勝を達成した。
まず、渡辺女流初段の今年度の戦績を記しておこう。

4月27日 第2期女流順位戦D級5回戦 ○内山あや女流1級
5月7日 第12期女流王座戦一次予選1回戦 ○内山あや女流1級
5月7日 第12期女流王座戦一次予選決勝 ○石本さくら女流二段
5月16日 第2期女流順位戦D級6回戦 ○中倉宏美女流二段
6月3日 第12期女流王座戦二次予選 ○中井広恵女流六段
6月8日 第2期女流順位戦D級7回戦 ○高浜愛子女流1級
7月11日 第2期女流順位戦D級8回戦 ○中村桃子女流二段
7月18日 第16期マイナビ女子オープン予選1回戦 ○中井広恵女流六段
7月18日 第16期マイナビ女子オープン予選決勝 ○中倉宏美女流二段
7月25日 第12期女流王座戦本戦1回戦 ○山口恵梨子女流二段
8月12日 第12期女流王座戦本戦2回戦 ●塚田恵梨花女流初段
8月15日 第16期マイナビ女子オープン本戦1回戦 ●加藤桃子女流三段
9月5日 第7回YAMADA女流チャレンジ杯1回戦 ○内山あや女流1級
9月5日 第7回YAMADA女流チャレンジ杯2回戦 ●磯谷祐維アマ
9月15日 第34期女流王位戦予選1回戦 ○貞升南女流二段

以上、12勝3敗。
やはり10連勝が光る。これまでの渡辺女流初段は5連勝が最高で、2018年度に達成している。4連勝は4回で、2010年度、2013年度、2019年度、2020年度。
何となくだが、近年になって連勝の頻度が増している。しかし渡辺女流初段は2009年のデビュー以来、毎年勝率5割付近をうろうろしていた。今年度になって突然「爆発」した理由が分からない。
「10連勝」に話を戻せば、中井女流六段に連勝しているのが目を引く。ことにマイナビ女子オープンにおいては、中井女流六段だって雪辱の炎を燃やしていたはずだ。そこを返り討ちにしたのが素晴らしい。
渡辺女流初段が突然ブレイクした理由はなんだろう。
渡辺女流初段は東大出だが、受かった理由について、「家の周りが雪で閉ざされて、勉強くらいしかすることがなかった」と語ったことがある。
その伝でいくと、コロナ禍でやることがなかったから、(いつもより)将棋の勉強をしました、というところだろうか。
渡辺女流初段は晩学で、29歳のプロ入りである。飯野愛女流初段もそうだが、遅咲きの女流棋士に共通するのは低姿勢なところで、指導対局でも偉ぶらず、学べるところは学ぶ、という謙虚なところがある。
女流棋界は里見香奈女流五冠や西山朋佳女流二冠が活躍し、将棋ファンのほとんどが、上位女流棋士にしか注目しない。
しかしアマノジャクの私のように、下位の女流棋士に注目するものもいる。これからは渡辺女流初段に要チェックだ。
コメント
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