一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

青野九段の新刊

2022-09-19 22:37:16 | 将棋雑記
きのうの読売新聞の読書欄に、青野照市九段の新刊「将棋・棋士の素顔」(マイナビ新書・935円)が紹介されていた。紹介記事は西條耕一記者で、一時期は新聞観戦記や将棋専門誌で大車輪の活躍をしていた。
さて青野九段といえば棋界屈指の論客で、専門誌での連載、著書も多数だ。
かつて「将棋マガジン」で青野九段が「プロの大局観、アマの大局観」を連載していたが、そこに私の将棋が採用されたことがある。私が高校生のときの将棋だから、35年以上も前の話だ。
将棋部顧問氏の四間飛車に私が珍しく居飛車穴熊に潜ったのだが、終盤▲7九香と「底香」を打った手がよさそうに見えて疑問で、ここはふつうに▲7九歩でよかった、と教えられた。
またいまから数年前の将棋ペンクラブ関東交流会では、景品に青野九段の「プロの新手28」をゲットしたのだが、みなで掃除をしている最中に紛失してしまい、結局出てこなかった。
青野九段の文章を一言で言うと、分かりやすい。そして、私たちの気持ちをそのまま代弁してくれることが実に多い。よくネット上で将棋関連のエッセイを読むのだが、「うん、分かる分かる」と頷くときは、たいてい青野九段の筆である。そして決まって、もう少し読みたい、と思う。この「もう少し感」がいいのだろう。
今回の新刊は「行儀のよくなかった昭和の時代」に力を入れて書いたという。昔の棋士は現在にも増して個性豊かだから、ネタには困らなかったと思う。早くも次回の将棋ペンクラブ大賞の有力候補が現れた、といえよう。
その青野九段が、現役最高齢(69歳)になったとは驚きである。万年青年にしか見えないから、本当に意外だった。
最近は寄る年波に勝てないのか成績もパッとせず、順位戦はC級2組在籍で、降級点1の0勝4敗。このままいくと2024年3月で現役引退になってしまいそうだがそこはそれ、1年でも長く現役を続けてもらいたい。
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