きょう、「将棋世界」10月号を読んだ。今号は通算1000号である。
本誌でも触れられているが、月刊誌で1000冊といえば、84年かかる。ことに戦争中の休刊もあったから、さらに年月がかかっている勘定だ。雑誌不況の時代、ここまで発行を続けてこられたのが素晴らしい。
私はかつて、JTBの大判時刻表の通巻999号と1000号を購入したが、「記念号」は絶対に購入したいところである。
「将棋世界」に話を戻し、とにかく1000号だから、本誌でも特集をしている。
特集1は羽生善治九段のインタビューで、通巻1000号と公式戦1500勝をからめ、興味深い読み物になっている。
意外だったのは、羽生九段が奨励会員時代、ほかの奨励会員の成績を、「将棋世界」で確認したということ。むろんもっと早く知る方法もあったのだがそれはともかく、当時は将棋のあらゆる情報が、将棋雑誌発だったということが分かる。
特集2は、将棋めし研究家・小笠原輝氏の「将棋世界クロニクル」。1000号の変遷を手際よくまとめている。
特集3は鈴木宏彦氏の「将棋世界、今昔物語(上)」。こちらは棋士や将棋関係者にスポットを当てている。ことに、筆者が昭和53年(1978年)に「将棋世界」編集部にアルバイトで入ったあとの、数々のエピソードが面白い。
鈴木宏彦氏は、この手の文章を書かせたら絶品である。今回は(上)だが、(中)(下)と、3回連載にしてほしいところだ。
勝又清和教授の「相掛かり」は、「塚田スペシャルの衝撃」の後編。今回はそのルーツとなった、吉田利勝八段の将棋を紹介している。昭和の将棋だが令和を思わせる斬新な指し手で、例えば矢倉にしても現代は「▲2五歩△3三銀」を早く決めている。将棋のレベルは昔から高かったのだと思う。
戦術特集は、「入玉テクニック」。私にはほぼ無縁だが、「押さえておくべき9つのテーマ」は、なかなか参考になる。一読して叩き込みたい。
別冊付録は、「里見香奈・公式戦次の一手」。女流棋戦でなく、男性棋士と公式戦で指した次の一手なのが素晴らしい。
この1冊が税込み820円。来月からは870円となる。本体791円は今のご時世、それでもよく頑張っていると思う。
本誌でも触れられているが、月刊誌で1000冊といえば、84年かかる。ことに戦争中の休刊もあったから、さらに年月がかかっている勘定だ。雑誌不況の時代、ここまで発行を続けてこられたのが素晴らしい。
私はかつて、JTBの大判時刻表の通巻999号と1000号を購入したが、「記念号」は絶対に購入したいところである。
「将棋世界」に話を戻し、とにかく1000号だから、本誌でも特集をしている。
特集1は羽生善治九段のインタビューで、通巻1000号と公式戦1500勝をからめ、興味深い読み物になっている。
意外だったのは、羽生九段が奨励会員時代、ほかの奨励会員の成績を、「将棋世界」で確認したということ。むろんもっと早く知る方法もあったのだがそれはともかく、当時は将棋のあらゆる情報が、将棋雑誌発だったということが分かる。
特集2は、将棋めし研究家・小笠原輝氏の「将棋世界クロニクル」。1000号の変遷を手際よくまとめている。
特集3は鈴木宏彦氏の「将棋世界、今昔物語(上)」。こちらは棋士や将棋関係者にスポットを当てている。ことに、筆者が昭和53年(1978年)に「将棋世界」編集部にアルバイトで入ったあとの、数々のエピソードが面白い。
鈴木宏彦氏は、この手の文章を書かせたら絶品である。今回は(上)だが、(中)(下)と、3回連載にしてほしいところだ。
勝又清和教授の「相掛かり」は、「塚田スペシャルの衝撃」の後編。今回はそのルーツとなった、吉田利勝八段の将棋を紹介している。昭和の将棋だが令和を思わせる斬新な指し手で、例えば矢倉にしても現代は「▲2五歩△3三銀」を早く決めている。将棋のレベルは昔から高かったのだと思う。
戦術特集は、「入玉テクニック」。私にはほぼ無縁だが、「押さえておくべき9つのテーマ」は、なかなか参考になる。一読して叩き込みたい。
別冊付録は、「里見香奈・公式戦次の一手」。女流棋戦でなく、男性棋士と公式戦で指した次の一手なのが素晴らしい。
この1冊が税込み820円。来月からは870円となる。本体791円は今のご時世、それでもよく頑張っていると思う。