一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第70期王座戦第4局

2022-09-28 22:00:08 | 男性棋戦
27日に第70期王座戦(日本経済新聞社、日本将棋連盟主催)第3局が行われた。ここまで永瀬拓矢王座の1勝、豊島将之九段の1勝。
将棋は永瀬王座の先手で、▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩。ここで▲7八金なら相掛かり、▲7六歩なら角換わりとなる。永瀬王座は後者を選び、角換わりになった。
仮に前者になったとしても、居飛車党の対戦は最近、この2大戦法ばかりだ。将棋の戦法はこんなに乏しいものだろうか。そうではないだろう。もっと振り飛車党が頑張って、無料の棋譜中継に採用されるようでなければならない。
将棋は相早繰り銀になった。イメージだが、永瀬王座は腰掛け銀より早繰り銀を好んでいる気がする。
そこから指し手が進んだが、永瀬王座が指し易いような気がした。
図は豊島九段が△2五銀と打った局面。

これが1時間13分の長考だったらしい。しかし苦労の末の指し手にケチをつけるのはアレだが、ここで▲2八飛は△3四銀で話にならぬから、勢い▲3三歩成△2六銀▲4二と△同金となる。その局面がまた永瀬王座の先手だ。
いっぽう後手は桂損したうえ銀を手放し、全然得をしていない。これは豊島九段、大損したのではなかろうか。
しかもそこは永瀬王座である。実は実戦もそう進んだのだが、△2五銀にノータイムで指せるところを、1時間12分の長考のお返しをした。むろんこの間、豊島九段もいっしょに考えているわけで、ここで劣勢を悟ったのではなかろうか。
以下、83手まで永瀬王座の勝ちとなった。消費時間は、永瀬王座3時間4分、豊島九段4時間17分。長考派の両者がこれだけ時間を残したのだから、永瀬王座の快勝だったといえる。
永瀬王座は2勝1敗、もちろん有利になったが、星1つの差では、タイトルの行方はまだまったく分からない。
第4局は来週4日で、早い。外野としてはフルセットまで見たいが、さて……。
コメント
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