一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第2期白玲戦第4局

2022-09-18 16:13:07 | 女流棋戦
きょうは久し振りに大野教室に行こうと思ったのだが、雨なのでやめた。ま、私の将棋熱はそのくらいのものである。

17日は第2期ヒューリック杯白玲戦第4局があった。ここまで西山朋佳白玲の1勝、里見香奈女流五冠の2勝。一見いい勝負だが、ここで西山白玲が負けると星2つ差のカド番となり、相当厳しい。通算成績も西山白玲19勝、里見女流五冠の21勝で、そうそう連勝はできない。西山白玲にとって、意外に正念場の一戦なのだ。
対局場は「札幌ビューホテル大通公園」。大通公園は私が50回以上は訪れた地で、よく考えたら私が最も多く訪れた観光地かもしれない。ここ2年はコロナ禍でお邪魔できず、来年こそ、の気持ちだが、現実はいろいろあって簡単ではない。
第4局は西山白玲の先手で、初手▲7八飛。いきなりの戦法明示に、西山白玲の並々ならぬ決意が窺われた。
対して里見女流五冠は、角を換わって向かい飛車に振る。さすがに中飛車にはできなかった。
しかしこの形だと居飛車角換わりにも似て、それなら最初から相居飛車にすればいい気もするが、それだと複雑な定跡も覚えなければならず、いろいろ大変なのだろう。
西山白玲39手目に▲7四角。里見女流五冠は△6一角と対抗せざるを得ないが、これは攻めの角と守りの角で、西山白玲がポイントを稼いだ。
そして67手目▲5四歩(図)が玄妙な歩。ちょっと焦点の歩に近いものがあり、後手はどの駒で取っても味が悪い。本局、私が最も感心した手だ。

対して里見女流五冠の△6二玉が悪く、△7四歩が正着だったらしい。だが、△6二玉は5三を強化する手に思えるし、△7四歩は敵銀を呼び込む手で、いかにも指しにくい。△6二玉が疑問手とは、里見女流五冠に運がなかった。
その後は西山白玲が巧みに攻めを繋げ、快勝となった。西山白玲、とりあえずはホッとしたことだろう。
これで七番勝負は、西山白玲の●●○○となった。過去男性棋戦の七番勝負で「●●○○」となった例は、竜王戦6回、九段戦・十段戦7回、名人戦7回、王位戦8回、王将戦6回とあるが、後半に2勝した側が制したのは、それぞれ4回、4回、5回、5回、3回で、逆転勝利率は34回中21回の.618となる。やはり、追い上げた側に勢いが出るのだ。
第5局は10月1日、奈良市で行われる。
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