11月17日は「将棋の日」。この日は木曜日で、LPSA麹町サロンin DISがあり、第1部の島井咲緒里女流二段の回に空きがあったので、申し込んだ。
と、当日島井女流二段からメールがあり、スタッフが動画を録る旨が記してあった。もちろんモザイクを掛けてもらうことはできるが、そこまでする必要もあるまい。
四ッ谷駅で降り、とりえず「小諸そば」へ行く。ところが、二枚もりが380円になっていた。この前値上げしたばかりだと思ったが、また値上げしている。それでも380円は安いから注文したが、次に値上げしたらどうなるか分からない。
二枚もりは、やや盛りが少ない気もしたが、通常通り美味かった。
麹町サロンに入ると、先客がひとりだけいた。いつもの人である。しかしTod氏の姿はなし。ほかにキャンセルもあったという。
島井女流二段は年齢を感じさせず、いつも通りキュートだ。私は一段と禿げ上がり会わせる頭がないが、それでも島井女流二段にはここで何度か指導対局を受けているので、若干気はラクだ。
「きょうはよろしくお願いしますね。ビデオはそんなに長時間録らないと思います。メインはこのあとの愛ちゃんだと思うので」
と島井女流二段。
私もビデオは気にせず、対局開始となった。
初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△3二銀▲5六歩△4二飛▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲5八金右△8二玉▲2五歩△3三角▲6八銀(第1図)
私の居飛車に島井女流二段の四間飛車は予定通り。昨今は角道止めずの振り飛車が多いが、島井女流二段は角道を止める昭和の振り飛車を常用している。これは意外といえば意外である。
私は飛車先の歩を決め、▲6八銀。居飛車はここが最大の岐路で、固い囲いを放棄した以上、急戦で行くしかない。
第1図以下の指し手。△9二香▲5七銀左△9一玉▲3六歩△8二銀▲3七銀△4三銀(第2図)
島井女流二段は、「やってみるか」と△9二香。島井女流二段の得意形で。指導対局といえども手加減がないが、逆にありがたいことである。
私は予定の▲5七銀左で急戦。そこからまだ幾本かに分岐するが、私は▲3七銀と棒銀を採用した。
第2図以下の指し手。▲3五歩△3二飛▲3四歩△同銀▲2六銀△4二金▲3八飛△4五歩▲5五歩(第3図)
第2図では▲2六銀が本手だと思うが、似た将棋で藤井聡太竜王が、先に▲3五歩と突っかけた。それで、それを真似してみた。
私は▲3四歩から▲2六銀だが、何かワンテンポズレている。やはり▲3五歩では▲2六銀だった。
島井女流二段は△4二金。大山康晴十五世名人の新手で、こう指されると攻略は難しい。
とりあえず▲3八飛と寄ったが、島井女流二段は元気よく△4五歩。これに▲3三角成は△同金で攻め切れない。気合の悪さは否めないが、▲5五歩と穏やかに拒否した。
第3図以下の指し手。△4四角▲2八飛△7一金▲3七銀△3五銀▲5六銀△3六銀▲4八金△3七銀成▲同金△3六歩▲2七金(第4図)
このあたりでビデオ撮影があっただろうか。カメラ慣れしている島井女流二段はニコニコしながらカメラを見ている。対して私は盤を凝視し、顔を紅潮させている。プロとアマは心の余裕が大差だ。
島井女流二段は軽く△4四角。これがなかなかの手で、▲2八飛と戻らざるを得ないようでは、下手が作戦負けである。
島井女流二段は△7一金と締まり、あとは全力で攻めるのみである。
私は▲3七銀と引いたが、島井女流二段は爽快に△3五銀。完全に島井ペースだ。
私は▲5六銀と立ったがこれが本局最大の悪手だったと思う。銀が浮き駒になったため、何かにつけて狙われる駒になってしまったのだ。
△3六銀に▲同銀は△同飛で、△5六飛と△3九飛成を見せられ下手負け。私の▲4八金は仕方ないが、潰されてもおかしくなかった。
島井女流二段は銀を交換して△3六歩。ここは「銀」もあったが、歩も厳しい。
これに▲3八金は△3七銀で下手がツブレだから▲2七金は是非もないが、島井女流二段に決め手がありそうである。
(つづく)
と、当日島井女流二段からメールがあり、スタッフが動画を録る旨が記してあった。もちろんモザイクを掛けてもらうことはできるが、そこまでする必要もあるまい。
四ッ谷駅で降り、とりえず「小諸そば」へ行く。ところが、二枚もりが380円になっていた。この前値上げしたばかりだと思ったが、また値上げしている。それでも380円は安いから注文したが、次に値上げしたらどうなるか分からない。
二枚もりは、やや盛りが少ない気もしたが、通常通り美味かった。
麹町サロンに入ると、先客がひとりだけいた。いつもの人である。しかしTod氏の姿はなし。ほかにキャンセルもあったという。
島井女流二段は年齢を感じさせず、いつも通りキュートだ。私は一段と禿げ上がり会わせる頭がないが、それでも島井女流二段にはここで何度か指導対局を受けているので、若干気はラクだ。
「きょうはよろしくお願いしますね。ビデオはそんなに長時間録らないと思います。メインはこのあとの愛ちゃんだと思うので」
と島井女流二段。
私もビデオは気にせず、対局開始となった。
初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△3二銀▲5六歩△4二飛▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲5八金右△8二玉▲2五歩△3三角▲6八銀(第1図)
私の居飛車に島井女流二段の四間飛車は予定通り。昨今は角道止めずの振り飛車が多いが、島井女流二段は角道を止める昭和の振り飛車を常用している。これは意外といえば意外である。
私は飛車先の歩を決め、▲6八銀。居飛車はここが最大の岐路で、固い囲いを放棄した以上、急戦で行くしかない。
第1図以下の指し手。△9二香▲5七銀左△9一玉▲3六歩△8二銀▲3七銀△4三銀(第2図)
島井女流二段は、「やってみるか」と△9二香。島井女流二段の得意形で。指導対局といえども手加減がないが、逆にありがたいことである。
私は予定の▲5七銀左で急戦。そこからまだ幾本かに分岐するが、私は▲3七銀と棒銀を採用した。
第2図以下の指し手。▲3五歩△3二飛▲3四歩△同銀▲2六銀△4二金▲3八飛△4五歩▲5五歩(第3図)
第2図では▲2六銀が本手だと思うが、似た将棋で藤井聡太竜王が、先に▲3五歩と突っかけた。それで、それを真似してみた。
私は▲3四歩から▲2六銀だが、何かワンテンポズレている。やはり▲3五歩では▲2六銀だった。
島井女流二段は△4二金。大山康晴十五世名人の新手で、こう指されると攻略は難しい。
とりあえず▲3八飛と寄ったが、島井女流二段は元気よく△4五歩。これに▲3三角成は△同金で攻め切れない。気合の悪さは否めないが、▲5五歩と穏やかに拒否した。
第3図以下の指し手。△4四角▲2八飛△7一金▲3七銀△3五銀▲5六銀△3六銀▲4八金△3七銀成▲同金△3六歩▲2七金(第4図)
このあたりでビデオ撮影があっただろうか。カメラ慣れしている島井女流二段はニコニコしながらカメラを見ている。対して私は盤を凝視し、顔を紅潮させている。プロとアマは心の余裕が大差だ。
島井女流二段は軽く△4四角。これがなかなかの手で、▲2八飛と戻らざるを得ないようでは、下手が作戦負けである。
島井女流二段は△7一金と締まり、あとは全力で攻めるのみである。
私は▲3七銀と引いたが、島井女流二段は爽快に△3五銀。完全に島井ペースだ。
私は▲5六銀と立ったがこれが本局最大の悪手だったと思う。銀が浮き駒になったため、何かにつけて狙われる駒になってしまったのだ。
△3六銀に▲同銀は△同飛で、△5六飛と△3九飛成を見せられ下手負け。私の▲4八金は仕方ないが、潰されてもおかしくなかった。
島井女流二段は銀を交換して△3六歩。ここは「銀」もあったが、歩も厳しい。
これに▲3八金は△3七銀で下手がツブレだから▲2七金は是非もないが、島井女流二段に決め手がありそうである。
(つづく)