一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

7月23日のLPSA金曜サロン

2010-07-27 21:24:23 | LPSA金曜サロン
日本将棋連盟のトップページがずいぶんハデハデになったが、あれは何だろう。疑問手だと思う。

23日のLPSA金曜サロンは、1部が松尾香織女流初段、2部が中倉宏美女流二段の担当だった。この日も午後3時半で仕事を終わらせてもらい、駒込へ向かう。仕事もヒマになりつつあり、今後もこのパターンが続きそうである。
サロンに入ると、見覚えのある男性が目に入る。とりあえず会釈はしたが、咄嗟には誰だか思い出せない。このブログを愛読してくださっている、「甘いマスク氏」こと、K氏であった。私はヒトの話を聞いてないらしいが、ヒトの顔も覚えないらしい。
手合い係は寺下紀子女流四段。いまは会員の顔と名前を覚えるのに一生懸命のようである。
この日は久しぶりの大人数で、松尾女流初段の4面指しは満席。フリーゾーンの4面も、すべて将棋が指されていた。
見慣れぬ方がひとり。初めて金曜サロンに訪れたらしい。会員になったらしいので、また来てくれるだろうが、新会員にいかにリピーターになっていただくか、それがLPSAの課題であろう。
私と対局がついたが、久しぶりに見えた古豪Tom氏にも勝ったらしく、かなりの強豪とお見受けした。私との将棋はなかなかの激戦になったが、じゅうぶんに四段の棋力はあると思った。
松尾女流初段との指導対局を終え、アマ五段氏との将棋の前だったか後だったか、中倉女流二段の大盤解説となった。実戦譜は先日のマイナビ女子オープン・関根紀代子女流五段戦である。実はこのときの聞き手が、まったく思い出せない。通常は松尾女流初段のはずだが、どうも奥の事務室に引っ込んでいた気がする。しからば石橋幸緒代表理事か、寺下女流四段か。ダメだ。どうも中倉女流二段の美貌に見とれて、まったく周りを見ていなかった。
中倉女流二段との指導対局中だったか、新入会員氏が、「あのブログを書かれている…?」と私に言う。私はあいまいに返事をしたが、このブログの訪問者数は1日平均500~600人前後で、少ない。それにしては、けっこうな人から、同様の声を聞く。いったい何人の将棋ファンが、このブログを読んでいるのだろう。
中倉女流二段との指導対局が終了後、あちこちの将棋を見る。いやがるY氏と30秒将棋を指す。終盤まで必勝形だったが、うっちゃられた。こんな将棋を指しているようでは、25日の社団戦はあぶない。
受付横に「週刊将棋」が売られている。1面にマイナビ女子オープン・一斉予選対局の写真が載っているらしい。見ると、清水市代女流王将対船戸陽子女流二段戦である。私は「週刊将棋」料金値上げのお知らせを読んでから購読を止めたが、これは買わないわけにはいかない。1部買う。
まだ2人、中倉女流二段と指導対局を行っていたが、彼らを残して、食事会に行く。今回は9人。久々の大人数である。
その場だったか、K氏には、25日の社団戦参加を快諾していただいた。LPSAには、おもに金曜サロン会員で構成されている5部の星組、マンデーレッスン生徒などで構成されている4部の月組があるが、問題はどちらの所属になるか、である。
K氏は確実に勝ち星が計算でき、貴重な戦力である。彼にはぜひ星組に来てもらいたいが、月組もメンバーが慢性的に不足している。そこで私たち星組は、25日朝は誰かにわざと遅れてもらい選手不足にし、星組に強引に入れちゃおうか、という作戦を立てた。
さて、彼は当日、どちらの組に入ったか。
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社団戦第2日目速報・ダメ人間

2010-07-26 01:26:16 | 社団戦
きのう25日は社団戦の第2日目だった。後日あらためて書くが、わがチーム「LPSA星組」は3勝1敗。個人も3勝1敗だった。ただ唯一の敗戦が、チームが3勝4敗で敗れたときのもの。持将棋になり、26点対28点で負けた。しかし問題はその前にあり、さっさと後手玉を寄せなければいけなかった。
私がこの将棋に勝っていれば、チームは通算8勝0敗。また一歩、昇級に近づいたのに…。
バカじゃないの。冷静に指せば勝てた将棋を、ふるえて大事を取り過ぎた。私のスットコドッコイな指し手が、チームに大迷惑を掛けることになった。こんなアホな将棋で、アマ四段を名乗っている自分が恥ずかしい。副将を務めている自分が情けない。
とにかく自分はダメ人間だということが、きのう痛いほど分かった。チームメイトが私を責めないのが、逆につらかった。それは私がダメ人間だということを、みんなが知っているからだろう。責める価値もないということだろう。
終わった。何もかも…。
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きょう、対局

2010-07-25 08:42:26 | 社団戦
きょう25日は、社団戦の第2日目である。わがLPSA星組は5部で出場し、前回はチーム4勝0敗。終わってみれば、リーグ全勝は私たちのチームだけだった。
しかしリーグ戦はまだ序盤、野球でいえば2回を終わって1点リードというところだ。これからの戦いが大事である。今回も私は出場させていただくが、出るからにはチームも個人も、目標は「全勝」である。そして今度こそ、局後にコーヒーとチーズケーキのセットを食したい。
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第4期マイナビ女子オープン・一斉予選対局⑦・予選決勝(後編)and本戦公開抽選会

2010-07-25 00:16:23 | 観戦記
マイナビ予選の持ち時間は40分、切れたら1手60秒である。秒読みの60秒は長い。どちらもギリギリまで考えるから、1手につき約1分が経過する勘定になる。
将棋は中村真梨花女流二段が大優勢だが、安食総子女流初段も入玉含みで粘っている。しかし入玉しても点数が足りなそうだ。観客は大勢いるが、若干ダラけた雰囲気になっている。本戦の抽選会は18時30分から行われる予定だが、その時間は過ぎた。
昨年は、久津知子女流初段と鈴木環那女流初段が最終決戦となり、215手を数えた。その将棋を私はライブでは見なかったが、終盤は鈴木女流初段が投げ切れず、数十手を指しついだ感じだった。あのときも、対局場は弛緩した空気が流れていたかもしれない。
中村女流二段、飛車や角を打って、安食玉を仕留めにかかる。いよいよ終局が近付いてきたか。観客は無言で見守るだけだ。
中村女流二段が着手。まだ続くのか、と思った刹那、安食女流初段が投了した。18時50分。お決まりの拍手が起こった。
これですべての対局が終了した。私の勝者予想は結果的に、「10勝2敗」だった。

私たちはいったん対局場を出、フロントで待つ。いままで解説場に使われていた「マイナビルームL」が、本戦の公開抽選会場になる。
19時00分、マイナビルームLの扉が開き、私たちは一足先に入場した。けっこう観客がおり、満席に近い。右側の席が空いていたので、そこに座った。会場から向かって左側に本戦出場選手が座るらしく、そのあたりは空席がない。まあ当然であろう。
19時10分、予選を通過した選手が、晴れやかな顔で入場した。私たちは拍手で迎える。私はヒネくれたところがあるので、勝者よりも敗者に思いを馳せる。今期はチャレンジマッチで47名、予選で36名の選手が敗退した。私の拍手は、彼女らへのねぎらいの拍手でもある。
「将棋世界」編集長・T氏が司会進行を務める。早く勝った選手順に呼ばれ、選手は抽選箱から、数字が書かれている赤いボールを引く。決勝トーナメント表の下には、1から12まで番号がふられており、そこに自分の名前が入る仕組みだ。
1番手の山田朱未女流二段から、本戦出場の喜びとともに、ボールを引いていく。当たりたい選手、当たりたくない選手とあり、各選手、ボールを引くごとに悲喜こもごもの歓声が上がる。
8番手の鈴木環那女流初段は、司会者顔負けの仕切りで、ボールを引いた。鈴木女流初段は、私たちがルームの外で待っていたとき、知り合いでもないのに、挨拶をくださった。それはよい心掛けだが、如才がなさすぎる、とも云える。もう少し「抜けた」ところがあると、もっと人気が出ると思う。
続く室谷由紀女流のときは、T氏が「ムロヤユキ、ジョリュー1級!!」と「1級」を強調した。女流棋士の昇級昇段規定によれば、マイナビ本戦に入ると、女流2級から1級に昇級するらしい。だから「女流1級」は分かるが、2階級特進だったのか? どうも、1回戦の鹿野圭生女流初段に勝った時点で規定に達し、女流2級に昇級したらしい。つまり「女流2級」でいたのは数時間。これは快記録といえよう。
こうしてトーナメント表に全員の選手の名前が埋まり、席に戻った選手が、あらためて抱負を述べた。
そのあとはお待ちかね、「勝者予想クイズ」の抽選である。賞品は12名に渡る。前述したが、私の勝敗予想の結果は10勝2敗だった。ただこう言ってはなんだが、竹部さゆり女流三段-長谷川優貴アマ戦で、長谷川アマの勝利に1票を投じた人は少なかったのではないか。とするならば、2敗はじゅうぶん入賞圏内である。ちょっと引っかかるのは、W氏の予想が偶然にも、私とまったく同じだったこと。今期の予選決勝は鉄板の組み合わせが何局かあり、昨年よりは予想が容易だったはずだ。ちなみに昨年は、8勝4敗が最高成績だったと記憶する。
正解発表がされる。200余名が投票したが、なんと全問正解者が1名出た!! そして1問不正解が11名。…エエッ!? じゃあ、これで決まりではないか。
景品はプロ棋士の扇子か、里見香奈女流名人・倉敷藤花の青タオルだった。順番に名前を呼ばれていくが、1名不正解者の中に、2名不在者がいた。なんてことだ…。私が悔やむとすれば、本田小百合女流二段と早水千紗女流二段の勝敗予想を「本田」と書いたことで、「早水」と書いていれば景品をいただけたのだ。だがこれは、結果論にすぎない。
残り2名は、全投票者の中からの再抽選となり、さすがにこの高倍率では、私は選ばれなかった。
ただ景品については、日本将棋連盟の販売部でも買えるものである。本戦出場選手のミニ色紙とか、オリジナル性のあるもののほうがよかったのではないか。色紙には落款が要るかもしれないが、プロならば落款は携行しているであろう。
昨年夏、沖縄県・石垣島でベルサイユ高田尚平六段にお会いしたとき、高田六段は、
「いつでもサインできるように、筆ペンと落款はいつも持ち歩いています」
と言っていた。
最後は12名の選手が再び壇上に乗り、花束を抱えての記念撮影。配置は、やはり早く勝ち抜いた順番どおりに並ぶ。前後2列に6名ずつ分かれるので、3番目か4番目に勝ち抜いた選手が、前列中央に立つのだ。
ちなみに昨年は島井咲緒里女流初段が前列中央に位置したが、それも終局順だったとすると、奇跡的な配置だったといわねばならない。
今期は、熊倉紫野女流初段と長谷川アマがその幸運に浴した。関係者撮影のあとは一般客も撮影可だったが、私は指をくわえて見ているしかない。
これですべてのプログラムが終了し、再び12名の選手が拍手で見送られ、マイナビルームから退場した。
今期は最初から最後まで、各選手の熱戦を堪能できた。選手の駒さばきについては、相手の歩を取って自分の歩が成るとき、相手の駒をひっくり返してと金にし、自分の歩を駒台に乗せる選手がいたそうである。選手がこの指し方でいいと思っているのなら、それでいいのだろう。
さて、余韻が残って、このまままっすぐ帰りづらい。とりあえずお茶、ということで、金曜サロンのW氏、I氏と階下へ向かう。ただ、土曜日なのでビル内の会社が休みだからか、1階や地下1階の飲食店は、もうほとんど閉まっていた。
いろいろ検討するが、どうも1階のマクドナルドに入るしかなさそうである。1階と地下1階を結ぶ階段でぐずぐずしていると、向こうから、ピンクのブラウスとチェックのミニスカート、紺のハイソックスを穿いた女性が、キャリーバッグを引いて走ってきた。
「ああっ!?」
む、室谷女流1級!? 私は思わず叫ぶ。
1日にして女流棋界のニューヒロインとなった女子高生は、そのまま地下鉄の駅に走っていった。
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第4期マイナビ女子オープン・一斉予選対局⑥・予選決勝(中編)

2010-07-24 12:43:30 | 観戦記
その左、室内の右奥でひっそりと行われている中村真梨花女流二段-安食総子女流初段戦も、何本かの懸賞札が立っている。安食女流初段は現在「NHK将棋講座」で、講師である阿久津主税七段の聞き手を務めている。テレビのレギュラーを持っている女流棋士は人気が高い。
17時00分。高群佐知子女流三段-山田朱未女流二段戦は、高群女流三段が秒読みに入っている。成駒を2枚作られ、苦しい。敗勢といってもよい。
17時02分。松尾香織女流初段-熊倉紫野女流初段戦。関係者と思しきカメラマン氏が、松尾女流初段のほぼ上方から盤面を撮っている。いくら関係者とはいえ、対局者に近づきすぎだろう。スタッフの腕章をつけているからといって、何をしてもいいというわけではない。
そういえばこの日、年配の一般客が大声で話しながら対局場を出て行ったことがあった。バカ野郎、と言うしかない。こういう手合いは観戦する資格がない。
竹部さゆり女流三段-長谷川優貴アマ戦は、意外にも長谷川アマが優勢に見える。しかし勝つまでには、ここからが大変なのだ。
17時15分。中倉宏美女流二段-大庭美樹女流初段戦。LPSA金曜サロンの会員氏によると、大庭女流初段が銀得で大優勢とのことだった。お顔を拝見しにいくと、中倉女流二段は頭痛…であるはずもないが、眉根を寄せて、ひどい顔をしている。マニアにはたまらない表情である。
鈴木環那女流初段-藤田綾女流初段戦。現在「NHK杯将棋トーナメント」の棋譜読み上げを担当している藤田女流初段は、もちろん魅力的だが、もし1回戦で渡部愛アマが勝ち、鈴木-渡部戦が実現していたら、より話題を呼んだだろう。鈴木女流初段は相変わらず「絵画のポーズ」だ。素晴らしい。
17時18分。高群-山田戦は、山田女流二段の勝ち。2期連続の本戦入りは見事だ。
17時22分。室谷由紀女流2級-小野ゆかりアマ戦を、渡部アマが観戦している。女子高生3人がそろい踏みである。夢のような光景である。局面は小野アマが優勢を保っているが、室谷女流2級も竜を作って反撃している。
17時24分。入口左手前で指されていた里見香奈女流名人・倉敷藤花-長沢千和子女流四段戦が終わったらしい。これは里見女流二冠の勝ちであろう。長沢女流四段の豪快な捌きを見たかったが、不発だったようだ。
竹部-長谷川戦。小柄な長谷川アマの駒台が、ナナメになっている。もう駒台の位置に構っていられないということか。長谷川アマが優勢だが、竹部女流三段の粘りもすごいのだ。しかしすごい人だかりだ。出場アマ13名中、予選決勝を戦っているのは、彼女と小野アマのみ。関心が集まるのも当然だろう。
鈴木女流初段は、変わらぬ「絵画ポーズ」である。「NHK将棋講座」は4月号から大リニューアルを敢行したが、5月号の鈴木女流初段の表紙は、最高だった。いまならまだ、バックナンバーを買うことができる。
松尾-熊倉戦。ひざに置いた松尾女流初段のハンカチが半分ずり落ちている。こういう事態になるのなら、最初から長めのスカートを着用すべきだった。
17時28分。中井広恵女流六段-北尾まどか女流初段戦。苦戦を強いられている北尾女流初段、着手するとチェスクロックのボタンを押す仕種をした。LPSA・1dayトーナメントのときの習性が出たか。
17時33分。中村-安食戦は、安食女流初段がよく戦っている。安食女流初段はここ数年パッとしなかったが、アマ強豪の男性と結婚してから、成績が上向いたと思う。旦那様に毎日鍛えてもらっているのだろうか。
17時39分。松尾-熊倉戦。熊倉女流初段が成駒を作っている。これは優勢であろう。
清水市代女流王将-井道千尋女流初段戦は、井道女流初段がよく頑張っている。
17時42分。中倉-大庭戦。中倉女流二段の表情が、心なしか穏やかになっている。これは少し巻き返したか。
17時46分。竹部-長谷川戦のふたりがいつの間にかいなくなっていた。長谷川アマが勝ったようだ。これは殊勲の金星といえよう。私は勝者予想を外し、ちょっと複雑であった。
本田小百合女流二段-早水千紗女流二段戦は、本田女流二段が優勢に見える。
17時48分。中井-北尾戦。中井女流六段が着実に優位を拡げ、北尾女流初段、いよいよ苦しい。
松尾-熊倉戦はどうか。これはもう、終わりそうだ。17時49分08秒、松尾女流初段が投了した。懸賞金の5万円は熊倉女流初段の手に。松尾女流初段、臨時収入でマッカランを買うことはできなかった。
17時51分、本田-早水戦が終了した。どちらが勝ったのか、まったく分からない。盤面をよく見ると、本田玉に王手がかかっている。これは早水女流二段の勝ちであろう。早水女流二段の将棋には、ナイフで切りこむ鋭い攻めのイメージがある。本局はうまく切りこんだ、というところか。
感想戦が終わり、上位者の本田女流二段が駒箱に駒をしまう。しまい終えて、両者が一礼すると、本田女流二段が空(くう)を見て「フーッ」と息を吐いた。
「私の夏も終わった…」
というところだろう。本田女流二段にはこれからも女流名人位戦A級リーグや倉敷藤花戦が控えている。気落ちせず、ほかの棋戦でベストを尽くしてほしい。
そして私の勝敗予想は、早くも「2敗目」となった。これは私のほうも、脱落したか。
18時になった。中井-北尾戦はまだ続いている。北尾女流初段が形勢を挽回したようだ。中井女流六段はこの将棋に勝てば、女流公式戦タイの17連勝。そう簡単に記録は作れない、ということだ。
村田智穂女流初段-山口恵梨子女流初段戦。村田女流初段が右手の人差し指をトントン叩き、読みのリズムを取っている。そのすぐあと、将棋が終わった。村田女流初段の勝ちのようだ。…と思ったが、山口女流初段もとびきりの笑顔を作っている。山口女流初段が勝ったのか? と錯覚したほどだった。やっぱり、村田女流初段の勝ち。女子大生・山口女流初段は、残念だった。
対角線で指されている将棋に向かう。ところでこの対局場、昨年は部屋の中央に約3m四方の展望台?が設置されていたが、今年はない。
清水-井道戦の感想戦が始まっている。これは清水女流王将の貫禄勝ちであろう。
18時05分。本戦入りが確定しているLPSA所属同士の対局、中倉-大庭戦。劣勢だった中倉女流二段だが、かなり大庭陣にも迫っている。中倉女流二段、背後の秒読みに追われ、59.数秒で慌て気味に着手したが、まわりの駒を飛ばしてしまった。これは60秒以内での着手かどうか微妙である。しかし中倉女流二段が焦りながら駒を戻し、将棋はそのまま進んだ。
これがもし、相手が女流棋士会の所属だったら、中倉女流二段の時間切れを主張したかもしれない。なにしろ本局の先の先には、優勝賞金500万円が待っているのだ。トラブルを未然に防ぐため、秒読みの将棋でも、選手は余裕を持って着手したい。
里見女流二冠が観戦にきた。しかし当然ながら、もう高校の制服姿ではない。ちょっとさびしい。
中井-北尾戦は、ちょっと長引いている。これは将棋がもつれてきたか。
室谷-小野戦。室谷女流2級の手つきに自信があふれている。これは勝ちを読み切ったか。小野玉が詰まされ、小野アマが投了した。18時06分52秒。中盤で小野アマの端攻めが決まったときは大差だったはずだが、徐々に形勢がつまり、最後にひっくり返った。勝者予想は室谷女流2級にしたとはいえ、この敗戦は小野アマ、痛かったろう。しかしプロ相手に、見事な戦いだった。来期もこの棋戦での活躍を期待する。
対局場奥の鈴木-藤田戦が終わっていた。鈴木女流初段を鑑賞しつつも将棋をチラ見したが、鈴木女流初段が指しやすそうだったから、そのまま押し切ったのだろう。
ついに鈴木女流初段、1回戦と合わせて、15本の懸賞金をゲットである。これはさすがに、大金の範疇に入るだろう。
中井-北尾戦も終了したようだ。北尾女流初段が追い上げたように見えたが、中井女流六段が踏ん張ったというところか。これで中井女流六段は女流公式戦17連勝。群雄割拠の現女流棋界の中で、この記録は特筆すべきものである。
金曜サロンのW氏が、見慣れぬタンブラー(入りの箱)を持ってきた。LPSAが新発売したグッズらしい。当然有料だから、買った(買わされた)のだろうが、私にも買うよう、指令が出たらしい。こっちはもうカネがないが、いまなら船戸陽子女流二段と中倉彰子女流初段が、サインを入れてくれるらしい。
チッ…。LPSAも、誰の名前を出せば私がグッズを買うか、よく心得ている。対局場ではまだ将棋が指されているが、ちょっと表へ出る。
先ほどの懸賞金受付コーナーが、LPSAミネルヴァのコーナーに替わっており、船戸女流二段と中倉女流初段が応対していた。おふたりとも1回戦で負けて悄然としているはずだが、精一杯の笑顔を作っている。
「ハイシャだ…」
と小声で憎まれ口を叩いておく。
ノータイムでタンブラーを買い、対局場に戻る。中倉-大庭戦。大庭女流初段が☖6九に駒を打った。中倉女流二段☗8九玉。これは中倉玉が詰むのか? と思ったら、ここで大庭女流初段が投了した。ときに18時17分。チャレンジマッチからの勝ち上がり、中倉女流二段は薄氷の勝利だった。ここまで7局も指したわけで、これは嬉しい本戦入りだろう。
これで残るは、中村-安食戦を残すのみとなった。局面は安食女流初段が非勢に見えるが、敵陣に駒を打つ。まだ負けてはいない。18時23分。決着はまだ先のようである。
(つづく)
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