私は飲食エリアに行く。毎年そこで120円のたい焼きを買うのが定番なのだが、昨年はあんとクリームをひとつずつ買ったら、なぜかどちらもクリームだった。
よって今年はあんをひとつだけ所望したら、「今焼いてる最中」の返事。これは今年は、縁がなかったようである。
ステージ脇の大雪像は「ミニオンズ」。ステージ上の椅子取りゲームは、関係者が出場者をスカウトして、何とかゲームにこぎつけた。
私は雪像の鑑賞に入る。今年もレベルは高いが、しんしんと雪が降ったせいで、雪像に雪が積もり、シャープさが失われた。雪像は一度造ったら終わりでなく、つねに点検が必要だ。制作者はつねに雪像に注意をはらってくれたら嬉しい。
椅子取りゲームは都合3回行われ、それなりに盛り上がったようである。
ちょっと早いが、なよろ会場はこれで失礼する。
駅に戻る途中、中華料理屋があった。ここはかつて寿司屋で、何年か前に暖簾をくぐったら、シャリがないとかで断られた。
あの時と同じ経営者とは思われないが、この店は店頭から気合を感じず、中に入らないまま駅に急ぐ。
それにしても今年の名寄は、さっきも誰かが話していたが、暖かい。
駅前にある寒暖計の鉄塔は、「-0.2℃」を示していた。ちなみに4年前、ここでの寒冷が原因でカメラが殉職した時は、-18.1℃だった。指先が痛かったものである。よって-0.2℃が暖かいという感覚、これは内地の人間でも実感できるのである。
駅前に食堂があったが、テーブル席はすべてふさがっているようで、ここもパス。晩飯は旭川で摂ることにした。
見慣れぬ建物があったので入ると、そこは新設のバスターミナルだった。いままで道北バス以外は表のベンチで待つ形だったから、この建物は嬉しい。
名寄駅に入ると、駅員がいなかった。券売機の横に「名寄駅の営業時間は07:40~17:05」の表示があった。昨年の4月1日から、営業時間が4時間短縮されたらしい。
もう何度も書いているがJR北海道は瀕死の状態で、列車の本数を減らしたり、車両を少なくしたりして、涙ぐましい努力を続けている。今回の営業時間削減も、その一環であろう。
ただ営業努力するにしても、北海道の人口は減少を続けているから、手の打ちようがないのも事実である。
私は旭川までの切符を買う(1,640円)。これがJR北海道への最も手近な貢献だ。
19時08分の列車は1両だった。ロングシートしか空いておらず、そこに座る。表は漆黒の闇で何も見えず、列車はのろのろ走る。それにしたって例年はもう少しスピードが出ていたと思うが、鈍行化が経費削減になるのなら、文句は言えない。
19時56分、旭川着。駅前は氷彫刻が並んでいた。「旭川冬まつり」の一環である。鑑賞は明日が本番だが、やっぱり見入ってしまう。しかし像の一部が欠けているものもあって、旭川も暖冬だったのかと思う。
今年は厳冬のイメージがあるが、とくに寒いのは、日本海側と東京近辺だけだったのだろうか。旭川も過ごしやすく、まったく、東京のほうがよほど寒かった。
さて食事である。空腹のイヤな感じ、これを我慢すればダイエットになるのだが、そうもいくまい。もっとも旅行中は歩数を稼いでいるので、堂々と食事はできるのだが。
平和通買物公園に「松屋」があった。牛丼並が地方都市価格の290円である。つい入店し、牛丼の食券を買った。
旭川まで戻ると、店内に何組か外国人がいて、現在券売機で四苦八苦している家族も、外国人だ。
私は牛丼を美味しくかっ食らい、午後10時前、東横イン旭川駅前一条通にチェックインした。
翌11日(日・祝)。今日の行程は単純で、「第59回旭川冬まつり・氷彫刻世界大会」を丸一日楽しむ。
東横インは朝食がサービスである。問題は席の絶対数で、あまり多いとは言えない。
8時半過ぎに1階に降りると、カウンター席がいくつか空いたので、そこで摂った。
ご飯は和食が中心で、バイキング形式。かやくごはんにおかずが数種類と、充実している。
美味しくいただき、チェックアウトした。今夜は同じ東横イン旭川の「東口」に泊まるのがアレだが、荷物は軽いので、一日背負っていても問題はない。それと、何かを背負っているほうが暖かい、ということもある。
平和通買物公園に入り、朝の氷像を鑑賞する。しかし昨晩の雪をかぶっており、やや興趣が殺がれる。
しばらく歩くと、雪掃除のスタッフが、氷像の雪を機械で吹き飛ばしていた。
これも重要な仕事である。これで撮影に耐えうる氷像になったが、氷像は透明もしくは白色なので、昼間の鑑賞はそぐわない。夜のライトアップを見た方がよい。
むしろ感動したのは、買物通にそびえる樹木の雪景色だ。いままでこんなに雪がかぶっているのを見たことがなく、雪の花が咲いているかのようだった。
常盤会場に入る。お茶席を模した和風の空間があり、スタッフが暖かいお茶を配っていた。
ここ数年の常盤会場は大氷像もなく、イベントも尻すぼみ傾向だったが、今年は気合が入っている。
スタッフ氏に聞くと、
「今年はインバウンドということで、多くの外国のお客様を見込んでいます。今年は日本の文化をあらわしてみました」
とのことだった。
河畔会場に入る。今年も正面ステージに大雪像があるが、動物をあしらっている。今年はどこかとのタイアップはないみたいだ。
表面にあまり凹凸はなく、やはり平板の感は免れないが、夜はプロジェクションマッピングが行われるのだろう。
スタッフ氏からプロフラムを貰う。中を確認すると、昨日10日は、あっと驚く芸能人がステージに登場していた。
しまった…。
(26日につづく)
よって今年はあんをひとつだけ所望したら、「今焼いてる最中」の返事。これは今年は、縁がなかったようである。
ステージ脇の大雪像は「ミニオンズ」。ステージ上の椅子取りゲームは、関係者が出場者をスカウトして、何とかゲームにこぎつけた。
私は雪像の鑑賞に入る。今年もレベルは高いが、しんしんと雪が降ったせいで、雪像に雪が積もり、シャープさが失われた。雪像は一度造ったら終わりでなく、つねに点検が必要だ。制作者はつねに雪像に注意をはらってくれたら嬉しい。
椅子取りゲームは都合3回行われ、それなりに盛り上がったようである。
ちょっと早いが、なよろ会場はこれで失礼する。
駅に戻る途中、中華料理屋があった。ここはかつて寿司屋で、何年か前に暖簾をくぐったら、シャリがないとかで断られた。
あの時と同じ経営者とは思われないが、この店は店頭から気合を感じず、中に入らないまま駅に急ぐ。
それにしても今年の名寄は、さっきも誰かが話していたが、暖かい。
駅前にある寒暖計の鉄塔は、「-0.2℃」を示していた。ちなみに4年前、ここでの寒冷が原因でカメラが殉職した時は、-18.1℃だった。指先が痛かったものである。よって-0.2℃が暖かいという感覚、これは内地の人間でも実感できるのである。
駅前に食堂があったが、テーブル席はすべてふさがっているようで、ここもパス。晩飯は旭川で摂ることにした。
見慣れぬ建物があったので入ると、そこは新設のバスターミナルだった。いままで道北バス以外は表のベンチで待つ形だったから、この建物は嬉しい。
名寄駅に入ると、駅員がいなかった。券売機の横に「名寄駅の営業時間は07:40~17:05」の表示があった。昨年の4月1日から、営業時間が4時間短縮されたらしい。
もう何度も書いているがJR北海道は瀕死の状態で、列車の本数を減らしたり、車両を少なくしたりして、涙ぐましい努力を続けている。今回の営業時間削減も、その一環であろう。
ただ営業努力するにしても、北海道の人口は減少を続けているから、手の打ちようがないのも事実である。
私は旭川までの切符を買う(1,640円)。これがJR北海道への最も手近な貢献だ。
19時08分の列車は1両だった。ロングシートしか空いておらず、そこに座る。表は漆黒の闇で何も見えず、列車はのろのろ走る。それにしたって例年はもう少しスピードが出ていたと思うが、鈍行化が経費削減になるのなら、文句は言えない。
19時56分、旭川着。駅前は氷彫刻が並んでいた。「旭川冬まつり」の一環である。鑑賞は明日が本番だが、やっぱり見入ってしまう。しかし像の一部が欠けているものもあって、旭川も暖冬だったのかと思う。
今年は厳冬のイメージがあるが、とくに寒いのは、日本海側と東京近辺だけだったのだろうか。旭川も過ごしやすく、まったく、東京のほうがよほど寒かった。
さて食事である。空腹のイヤな感じ、これを我慢すればダイエットになるのだが、そうもいくまい。もっとも旅行中は歩数を稼いでいるので、堂々と食事はできるのだが。
平和通買物公園に「松屋」があった。牛丼並が地方都市価格の290円である。つい入店し、牛丼の食券を買った。
旭川まで戻ると、店内に何組か外国人がいて、現在券売機で四苦八苦している家族も、外国人だ。
私は牛丼を美味しくかっ食らい、午後10時前、東横イン旭川駅前一条通にチェックインした。
翌11日(日・祝)。今日の行程は単純で、「第59回旭川冬まつり・氷彫刻世界大会」を丸一日楽しむ。
東横インは朝食がサービスである。問題は席の絶対数で、あまり多いとは言えない。
8時半過ぎに1階に降りると、カウンター席がいくつか空いたので、そこで摂った。
ご飯は和食が中心で、バイキング形式。かやくごはんにおかずが数種類と、充実している。
美味しくいただき、チェックアウトした。今夜は同じ東横イン旭川の「東口」に泊まるのがアレだが、荷物は軽いので、一日背負っていても問題はない。それと、何かを背負っているほうが暖かい、ということもある。
平和通買物公園に入り、朝の氷像を鑑賞する。しかし昨晩の雪をかぶっており、やや興趣が殺がれる。
しばらく歩くと、雪掃除のスタッフが、氷像の雪を機械で吹き飛ばしていた。
これも重要な仕事である。これで撮影に耐えうる氷像になったが、氷像は透明もしくは白色なので、昼間の鑑賞はそぐわない。夜のライトアップを見た方がよい。
むしろ感動したのは、買物通にそびえる樹木の雪景色だ。いままでこんなに雪がかぶっているのを見たことがなく、雪の花が咲いているかのようだった。
常盤会場に入る。お茶席を模した和風の空間があり、スタッフが暖かいお茶を配っていた。
ここ数年の常盤会場は大氷像もなく、イベントも尻すぼみ傾向だったが、今年は気合が入っている。
スタッフ氏に聞くと、
「今年はインバウンドということで、多くの外国のお客様を見込んでいます。今年は日本の文化をあらわしてみました」
とのことだった。
河畔会場に入る。今年も正面ステージに大雪像があるが、動物をあしらっている。今年はどこかとのタイアップはないみたいだ。
表面にあまり凹凸はなく、やはり平板の感は免れないが、夜はプロジェクションマッピングが行われるのだろう。
スタッフ氏からプロフラムを貰う。中を確認すると、昨日10日は、あっと驚く芸能人がステージに登場していた。
しまった…。
(26日につづく)