付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「マレー半島すちゃらか紀行」 若竹七海・加門七海・高野宣李

2009-07-11 | 冒険小説・旅行記・秘境探検
「マレーシア? 行く行く、ハリマオ様のいるところでしょ?」
 30代の女性3人が好奇心のおもむくまま行き当たりばったりにマレー半島を蹂躙した16日間の記録。

 旅行記って好きなんですよ。本を読むことで他人の知識や経験を自分のものとすることができる……というのが読書の効能なら、もっとも得られるものの多いジャンルではないでしょうか。(実際の役に立つかどうかは別として。)
 そして旅行記といえば、行った先とは関係無しに自分の思索についてばかり語りたがるものもあるけれど、やはり行く先々の文化や風俗、気候や自然について語るのが本来で、そして旅に困難があればあるほど面白いけれど、自分自身にあまり元気のない時はあまりに悲惨すぎる旅はちょっと読むのが辛い。
 そういうわけで、これくらいの旅がちょうど良いのです。

 参加メンバーのわがままというか思いつきや気まぐれやこだわりで計画は二転三転。はっきり言って行き当たりばったり。炎天下の河原で焚き火をし、ジャングルトレインことマレー鉄道東海岸線で時刻表に無いと言われた列車に飛び乗り、ボート上で首吊りにされ、自分の手すら見えない暗闇のジャングルで一晩を過ごし、虫に刺され日焼けに苦しみオオトカゲをいじめてと楽しさ満載。
 話を聞いていると楽しいけれど、自分は絶対に経験したくない旅の話ですね。あとがきを読むと、困ったときに誰かが助けてくれるのは女3人旅だけらしいし……。

【マレー半島すちゃらか紀行】【若竹七海】【加門七海】【高野宣李】【トイレ】【憑き物】【ゲマス】【グレート・ムサ】
コメント
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