神仙がいまだ出没する時代の女性官吏の物語も、いよいよ最終章らしいですよ?
確かに物語も佳境というか、主人公グループはどいつもこいつも苦境に陥ってますから、ここが佳境でなかったらどこまで落ち込むんだ、こいつら?ということになります。夜明け前がいちばん暗いと信じましょう。
彩雲国初の女性官吏、秀麗の天命は(文字通りの意味で)尽きようとしていた。
若き国王、劉輝を取り巻く状況は確実に悪化していた。信頼すべき者は失脚し、宮廷内も地方の役所においても貴族派が着実に勢力を拡大していた。そこに不正などはない。国王が政事をないがしろにしていたツケが回ってきただけなのだ。
そして国王派の切り札となるべき、王に忠誠であり有能な唯一の官吏、秀麗は彼らのよかれと思った行動の結果、切り捨てられることとなってしまった。
そんな状況下で地震が勃発し、飛蝗害が発生しようとしている。
「これからどんどん悪くなっていくばっかりになるぞ。あんたらの節穴が映さなかったものを見て、かわりに助けてくれた紅秀麗はもういないんだ」
覆水盆に返らず。誰が敵で味方か、ではなく、敵でないのは誰か?という四面楚歌ですが、極端な「悪人」というのは出てこない話です。主人公側に感情移入して読めば憎い相手であっても陣営が違うだけで、その属性はあくまでローフル、法と秩序。感情にまかせて突っ走る、日本のアニメやコミックではよく見るタイプの主人公サイドはみんな敵になっても仕方がありません。そんな状況下で、あくまで「一般市民を守るために手続きに従って組織を利用し、滅私奉公で仕事する」というスタンスがぶれない秀麗はやはり異色のヒロイン。病の床についているのも、出生の秘密云々はあるけれど、基本的に過労死寸前ってことだし。
そもそも、ヒロインが王子さまと結ばれたらバッドエンドという話はあまり多くないと思います。
「長い、道だったな。楽な人生ではなかったな。だがやり直したくないといった、その言葉こそ何より尊い」
そして、ついに秀麗が目覚め、官吏として最後の職務に挑み始めます。(2009/12/06,12/18改稿)
【暗き黄昏の宮】【彩雲国物語15】【雪乃紗衣】【由羅カイリ】【職務放棄】【神仙】【ふられ男】
確かに物語も佳境というか、主人公グループはどいつもこいつも苦境に陥ってますから、ここが佳境でなかったらどこまで落ち込むんだ、こいつら?ということになります。夜明け前がいちばん暗いと信じましょう。
彩雲国初の女性官吏、秀麗の天命は(文字通りの意味で)尽きようとしていた。
若き国王、劉輝を取り巻く状況は確実に悪化していた。信頼すべき者は失脚し、宮廷内も地方の役所においても貴族派が着実に勢力を拡大していた。そこに不正などはない。国王が政事をないがしろにしていたツケが回ってきただけなのだ。
そして国王派の切り札となるべき、王に忠誠であり有能な唯一の官吏、秀麗は彼らのよかれと思った行動の結果、切り捨てられることとなってしまった。
そんな状況下で地震が勃発し、飛蝗害が発生しようとしている。
「これからどんどん悪くなっていくばっかりになるぞ。あんたらの節穴が映さなかったものを見て、かわりに助けてくれた紅秀麗はもういないんだ」
覆水盆に返らず。誰が敵で味方か、ではなく、敵でないのは誰か?という四面楚歌ですが、極端な「悪人」というのは出てこない話です。主人公側に感情移入して読めば憎い相手であっても陣営が違うだけで、その属性はあくまでローフル、法と秩序。感情にまかせて突っ走る、日本のアニメやコミックではよく見るタイプの主人公サイドはみんな敵になっても仕方がありません。そんな状況下で、あくまで「一般市民を守るために手続きに従って組織を利用し、滅私奉公で仕事する」というスタンスがぶれない秀麗はやはり異色のヒロイン。病の床についているのも、出生の秘密云々はあるけれど、基本的に過労死寸前ってことだし。
そもそも、ヒロインが王子さまと結ばれたらバッドエンドという話はあまり多くないと思います。
「長い、道だったな。楽な人生ではなかったな。だがやり直したくないといった、その言葉こそ何より尊い」
そして、ついに秀麗が目覚め、官吏として最後の職務に挑み始めます。(2009/12/06,12/18改稿)
【暗き黄昏の宮】【彩雲国物語15】【雪乃紗衣】【由羅カイリ】【職務放棄】【神仙】【ふられ男】