豊後森

　我輩は逡巡することなく入店する。ところが買い物ではなく邪魔をすること間違いないので申し訳なくなる。
　しかし、店主は快く受け入れてくれたのである。

妻の思い出

　水辺に下りようとしているのか。「おい、無理や。やめとけ、やめとけ」
　あの頃が懐かしかろう。妻の目は何処に向けられているのだろうか。

コスモス

　一ヶ月ぶりに例の彼と出かけた。途中見つけたコスモスだ。もうあちこちにコスモスが風に揺れている。田の畦道では今彼岸花が咲き誇っていた。

戸山原古墳

　この箇条書きを読むと常識的なことしか書いていないのが判る。
　常識人ならやっていいことと、やってはいけないことは経験上身についている。
　この様な注意書きをしないといけないのは空しかろう。

彼岸花

妻の思い出

　水で遊んだあの頃の名残などは何処にも無いのであろうが、頭の中にある記念アルバムをめくりながら川辺を歩いているのだろう。
　しかし、葦に覆われこれでは水辺に下りることが出来ない。残念だな。

豊後森

　これでは気がつく人の方が少なかろう。開いていることを報せるための暖簾はない。
　看板と言ってもこれだけなので通り過ぎてしまうかもしれない。
　知らない人は店に入ることを少し躊躇うかもしれない。
　しかし、その様に逡巡したことを馬鹿馬鹿しく思えるようになる。