かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

構造改革の真実

2009年05月26日 | Books



次の衆議院選挙も、もうそろそろだが、前回のチーム小泉の勢いはすごかった。
本書は、それを当事者として、または間近で見ていた竹中氏の本だ。
もう2年以上も前の本で、特に、昨今の経済情勢で、色褪せて見えるが、当時は、賛美に近い称賛と浴びていた。確かに、あの勢いがなかったら、郵貯民営化などありえなかったろう。それがよかったか、意味がなかったかは別にして。

確かに、竹中蔵相の間、景気は、どん底からスタートして、順調に回復した。しかし、今から思うと、欧米のバブルのおこぼれをもらっていたにすぎなかったのかもしれない。余計な規制を入れないことで、そのおこぼれは享受できたが、欧米の行き過ぎを抑える動きはできず、結局その煽りをもろに受けた。

社会主義を維持する国は、数えるほどしかなくなったが、資本主義の国々の中で、自由と規制のバランスをどこに置くかは、まだ揺れ動いているといえる。自由に任せば、効率があがり、景気が上向き、税収が上向き、みんなハッピーという単純な構図ではないことは確かになってきた。
確固たる信念を持って、きちっとしたプロセスを経た政策決定・実行が必要なことは確かと思うのだが、それをやろうとしているように見えるのが、日銀総裁と、蔵相だけというのは、いかにもさびしい。

コメント
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