かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

修羅場の経営責任

2012年04月09日 | Books


今日の、オフィスの近くの桜道。完全に満開。少しづつ散り始めている感じ。

hanadi北朝鮮の、衛星の公開には驚いた。ウルトラQに出てくる張りぼての新兵器の説明を見ている感じだ。新しい将軍様は、本気で、これが衛星だと信じている気がしてきた。

鳩山は、さっそくイランの罠にはまり弁明に追われている。あきれて、ものも言えない。



本書は、昨年9月に出た本。すぐ買ったのだが、読み損ねていた。
オリンパスやら、大王の話が、当時すでに盛り上がっていたかは、忘れた。本書で取り上げてられている山一、長銀の話からずいぶん経つが、15年一日のごとし。
その間いろいろなことがあったが、本当に過去の経験が生かされ、進歩しているのかわからなくなる。特に、オリンパスの件は、バブル最盛期のいろんな事件のデジャブだった。

実は、かなり前だが、著者の国広さんの話を聞いたことがある。ひじょうに面白く、かつ実践的な話だったように記憶するが、本書を読むと、当時まだ長銀の裁判のど真ん中におられたのだ。その時は、雪印とか、三菱自動車が話題になっていたころと記憶する。

山一の話は、当時本当に驚いたが、第三者委員会の走りだったようで、国広さんもその真ん中にいた。ただ、最後の公表段階で、尻つぼみになってしまった。第三者委員会の目的が、まだはっきりしなかった時代でもある。
山一の第三者委員会の調査内容のリークが、山一側によるものであったことが、本書で明かされる。国広弁護士の売名行為と疑われ、ひどい目に遭われたそうだが、その時は、誰のリークかわからなかったものだ。

国広さんは、本書で、その目的を、「将来のための役に立てる」ことにあり、過去の個人の法的責任を問うことに置くべきではないという。
アメリカでもよく、司法取引という言葉が使われるが、似たところがあるかもしれない。
この辺をわきまえないと、なかなかワークしない。

長銀事件の方は、今の検察不祥事の走りのようなものかもしれない。国策捜査というやつだ。本書を読むと、検察だけではなく、裁判官の側にも相当問題があることがわかる。
裁判官が、転勤でころころ変わることも、裁判の行方に大きく影響することがわかる。
それでいいのかという気がするが。人間歳を重ねるにつれ、いろんなことに巻き込まれるが、できれば、裁判所には行きたくないと、本書を読むと心底思う。危ない危ない。

結論は、一番最初に書いてあって、危機管理で一番重要なのは、経営者の「危機に立ち向かう覚悟」であるということだ。

本書は、事実は、小説より奇なりということも教えてくれた。
コメント
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