かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

LOVE ME DO !

2012年10月05日 | The Beatles
私は、全国紙を2紙購読しているのだが、今朝の1面のコラムは、2紙とも、ビートルズ50周年だった。内1紙は、007の話も。ビートルズのデビューシングルのLove Me Do の発売と、007の第1作の公開日は、同日なのだそうだ。
イギリス発の最大のエンターテイメントのデビュー日が同一日であるというのは驚くしかない。
50年後の、ロンドンオリンピックの開会式でもこの2つのエンターテイメントは、ハイライトだった。



ねらっていた訳ではないのだが、本屋でたまたま見つけた”LOVE ME DO!”という本を読んだ。
元々1964年に書かれた本。訳者は、1990年代半ばに某原宿の店(当時私も行っていた)で、原書を見つけて驚いたという。本書は、1995年に復刻されたが、著者は、1997年に亡くなられている。その邦訳が今新たに発刊されるというのも凄い。
つまり、ハンターディビスの公式伝記が出るずっと前に、伝記らしいものが出ていたのだが、隠されていたというか、忘れ去られていたという訳。

確かに、荒っぽい本。1963年後半から、パリ公演を経て、米上陸で成功する短い期間について、密着取材で、品が高いとは言えない文体で、INGで語られている。この生々しさは凄い。
ビートルズが神格化される過程の中で、本書は、故意に隠されてきたというのが本当かもしれない。
あまりにもあっけらかんとしたストレートな伝記。
ちなみに、著者のマイケルブラウン氏は、あの日本公演でも歌われたペーパーバックライターのモデルとされているらしい。

それこそ50年近く前の話で、忘れられた細かいことがたくさんあるのだが、隅々まで調べ上げ、本文に書ききれないことは、脚注で、細かく説明されている。これは訳者に拍手。

・トレーダーヴィックスはロンドンに1963年にオープンしたエキゾチックなレストラン。1987年にシカゴに赴任した際、最初のランチが、シカゴのトレーダーヴィックスだったことを思い出し、驚いた。

・後に、アップルの広報担当として有名になったデレクテイラーは、エプスタインの自伝のゴーストライターだったと紹介されている。

・ビートルズの初訪米の時のビザは、H2だったという。見習いのH3よりは、上だが、「傑出した長所と能力を有する人物」に与えられるH1よりは、下だった。「その仕事がをおこなえる未就労のアメリカ市民が見つからない場合にかぎり」有効だった。
私のシカゴ赴任時のビザがE2だったから、タイプは違うがレベルは一緒だったらしい。
日本人だと、寿司職人などが受けるビザかな?

・初訪米の時泊まったプラザホテルは、予約の時に、ビートルズが何者かを知らず、その騒ぎを知った時、ニューヨークで希望するホテルがあれば、いつでもビートルズを譲る用意があると発表したそうだ。知名度は上がるけど、そのコストは図りしれない。

・あのフィルスペクターが、初訪米の時、同行していた。等々

ということで、マニア向けだが、当時のクレージー振りを、肌で感じたい人にお勧めできる。

祝 50周年!!
コメント
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