日本の歴史シリーズも、合間を見て?こつこつ読んではいる。
いよいよ幕末から明治になってきた。今の日本がどう形成されてきたのか?
特に政治混迷を極める今、よく振り返るべき時かもしれない。
幕末、ええじゃないかと叫びながら乱舞するムーブメントがあった話は知っていた。元々伊勢神宮のお札が降ってきたことから始まったらしいが。変革へのエネルギーが満ち溢れた時代だったのだ。
そして、維新が起こった。当時、維新のためには、天皇家についての考え方が重要だった。そして、天皇家の東遷が企画された。まずは、1866年に東京に行かれるのだが、人民が天皇を見るのは、始めて。相当凄いことだった。
その後、不平等条約として問題となった日米修好通商条約も伊勢神宮の神慮によって決めようとしていたのだそうだ。宮中文化というのは、こんな感じだったそうで、二度目の東遷後、天皇の居所は、東京になった。
とにかく何もかもがちゃぶ台返し。凄い時代だった。
神仏分離も凄まじい。仏教の檀家制度を、統治の一手段としていた時代が、長く続き、さらに仏教と、神道が仲良くやっていた時代が長く続いた後の神仏分離。特に、虐げられた方の仏教に対する影響は甚大だった。
ただ、政府の意図は、仏教けしからんではなく、神道に仏教が混じりこんでいる状況を変えようという単純な意図で、仏教弾圧ではなかったらしい。確かに神道を中心に据えようという国家に、仏像が神社に座している状況は耐えられなかったのだろう。しかし、その運動は、政府の意に反して、エスカレートしていった。
海外の影響も、大きかった。他のアジアを植民地化した欧米は、日本をターゲット化して、軍艦を日本近辺に配備していた。だから、当時の日本国内の戦争は、列強の監視下で行われたといってよい。ただし、費用は、藩持ちだから、藩財政の逼迫状況は凄まじかったという。
従来文化の否定と言えば、お盆の否定も大きい。もっとストイックにやれということだったらしい。それまでは、何かと仕事をやれば、比較的休みにはおおらかな時代だったようだ。
亜細亜の動きが急な中、日本も巻き込まれざるを得なかった。そんな中、徴兵逃れも多かったという。それまで、武士に限定されていた戦う人が、庶民にも期待される世の中になっていたのだ。
庶民は、驚いたが、時すでに遅し。だんだん、文明の悪い方の意味が表に出る時代がくる。
ちゃぶ台返しだから、その他、ひっくり返された話満載。
知っていそうで、知らないことがたくさん載ってて、面白かった!