
本書は、本屋で、見つけた。
おなじみの三浦さんの本。
元は、1998年に出た本で、絶版になっていたのを、この古代史ブームに乗って?、改訂、文庫化して、出したらしい。
あまりにも力作!
20年以上前にすでに、これほど深い考察を行っていたのにまず驚く。
題名にもあるように、かなりマニアックに、記紀を読み解く。
記紀とセットにするのは、三浦さんの考えに反するのだが、やはり、両書を参照しながら、真の話は、何だったのかを探っていくしかない。
漢字一文字一文字の使い方の微妙なずれ。笑い、いけにえなど、今の日本でも普通に使われる言葉が、記紀(特に古事記)では、どういう場面に使われていて、そこに著者の隠された意図は、何だったのか。
天皇の系譜は、本当はいかなるものだったのか。そこに女帝、兄弟妹は、どのように、絡んで、系譜は出来上がってきたのか。その神性と、実際の支配者としての立場との関係は、いかなるものだったのか。
一つのまとまった書というより、論文集のような構成。
そういった意味では、学者向けの本と言えるかもしれない。
ちょっと、難しい。