寒い日が続いている。
横尾忠則本、第二弾。
本書は、神戸にある横尾忠則現代美術館で昨年開催された展覧会の図録。
なぜ、このタイトルになっているかというと、本館所蔵の作品が、かなりGENKYO展などに、貸し出されていて、展示物をその残り!から探さなくてはならない展覧会だったからだそうだ。
本館は、学芸員が3人いて、それぞれが年間1つ、企画するのだという。
それぞれの、コメントも載せてある。
3人の横尾さん評は、やはり、マニアックとか、偏執狂ということで、衆人の意見と一致している。
会場風景の写真も掲載されているが、ひじょうに綺麗に展示してある。
こちらも、横尾さんのサイン付。
そういうことで、展示作品は、GENKYO展と被らないのだが、これはこれで、ユニークな作品満載。
それぞれに学芸員のコメントが付いており、これが、またまた面白い。
絵の謎に挑戦するのだが、砕け散っている?
これは、落下するビートルズという絵だが、何故4人が、魚を持っているのか。
滝を背景にしているので、滝つぼで捕まえたのか。
アーカイブルームに古いTシャツを額装したものがあり、調べたら、何と、ジョン・レノンからのプレゼントだったという。
そして、ビートルズ関連記事も大量に発見。
滝の絵葉書を13,000枚収集したことも!
左の小さな絵は、川崎市市民ミュージアムで開催された横尾忠則肖像図鑑展のポスターだそうだが、この縞模様は、アビーロードかと確認のところ、それは気づかなかったとの回答。
まったくとぼけたおじんだ。
作風も、題材も、変幻自在。
それぞれの絵を解釈するのも、学決・@一髪だったと思う。
会期中に、急遽GENKYO展へ貸出が発生したケースもあったという。
さぞスリリングなことだったと思うが、見たことがある絵が1枚もなく、かつそれが、ユニークで、興味深い物ばかりで、横尾さんの奥深さを、改めて、思い知った。