今日は、帰りに、スコール的な雨にやられてしまった。ちょっとタイミングをずらせばと思うのだけど、マイペースで、突っ切ったのが、間違いだった。
台南からさらに北上し、台中にほど近いところに、田尾という地区がある。
ここは、花や、盆栽の栽培で有名だ。
花卉類は、台湾の重要な産業になっており、昨年は、花の博覧会も開催されたそうだ。
田尾地区は、花産業の中心地で、多くの人が花を求めてやってくる。
花も積める、三輪のレンタサイクルがあり、この地区をぐるぐる回って、お気に入りの花を探すのだ。
公園にも花が飾られている。
こんな感じの店が、延々と続いている。
花を買って持って帰る訳にもいかないので(たぶん検疫でひっかかるだろう)、ぶらぶら見るだけだったが。
気候がいいせいか、花も奇麗に見える。
仙人掌類なのか。大きなソラマメから芽が出たようにも見える。
どこにでもあるうような仙人掌だが、こう並べられるとアートになる。
この花の色は、なかなか出せない。
自分で育てても、こうはいかないだろう。
明日は、ちょっと外泊予定。
台南市では、次に延平郡王祠に行った。
これは、鄭成功の像。
延平郡王祠は、台湾を中国人の手に取り戻した鄭成功とその遺族を奉った施設。日本統治時代は、開山神社と呼ばれていた。
敷地内にある台南市民族文物館には、結構見所がある。
鄭成功は、日本人の母と中国人の父の間に、長崎の平戸に生まれた。
日本に関連する展示も充実している。台湾も、沖縄のように、中国と、日本の両方を向いていた国と言えるかもしれない。
鄭成功は、明の重臣となった後、明が清に滅ぼされたため、明を台湾で再興すべく、オランダと戦い、台湾を中国人の手に奪回。一旦は、成功したものの、結局3代目に、清に滅ぼされた。
お堂の入り口。
この鳥居みたいのは、何風というのだろう?
本堂。
本堂祀られている、鄭成功の像。
神格化されている訳ではないが、台湾第一の英雄である。
高雄から台南に異動し、赤嵌樓に行った。何の変哲もない建物に見えたのだが。
建物に向かう途中に4人の銅像がある。頭を下げているがオランダ人。
この砦を支配していたオランダ人が、中国人に砦を明け渡したところだ。
前は、オランダ人がひざまづいていたらしいが、オランダの抗議で、この姿になったという。
次に訪れた博物館のジオラマでは、まだオランダ人は、ひざまづいていた。
台湾の歴史にとって、重要なシーンだ。
土台の部分は、オランダの砦だった時のものが使われている。建物部分は、中国風に建て替えられている。
何故か、今回の旅行で、欧米人を最も多く見た。
これは、オランダ人時代の砦の模型。
これは、鄭成功の肖像画。
元々中国人が台湾に移住し始めたのは、隋の時代。ただ、本格化したのは、16世紀と言われる。そこに、大航海時代のポルトガル人が台湾を発見。さらに、オランダ人が来て、スペイン人が来て、戦いになったが、結局オランダ人の勝利し、オランダ人の支配となった。
そこに清の時代になった中国から、明の重臣だった鄭成功が台湾に上陸し、台湾で明の再興を目論んだ。オランダ人からの奪回には、成功したが、結局清に滅ぼされてしまう。
でも、日清戦争で日本が勝ったため、日本統治となり、それは、第二次世界大戦終了まで続いた訳だ。その後、国民党の支配となり、蒋介石も台湾に来たが、圧政を行ったため、中国に返還されたことによって、台湾の人々が必ずしも幸せになったという訳ではないようだ。
そして、ふたつの中国はまだ、続いている。
台湾の歴史は、翻弄され続けた歴史と言える。
これは、魁星爺。踏んづけているのは、龍の9匹の子供の内1匹という。
今は、学門の神様になっている。
台湾の天満宮化している。科挙の試験用紙の展示などもある。
合格祈願の願い事が、たくさん掲げられている。願書のコピーまで、張ってあったりして、祈り方も真剣だ。
かつでの砦だった部分も一部見ることができる。
台南は、台湾で、一番最初に開けた場所と言える。
高雄で次に訪れたのが、寿山公園。山全体が、公園になっていて、動物園などもあるそうだが、訪れたのは、忠烈祠。
戦争で亡くなった方を祀る施設で、日本でいえば、靖国神社にあたるが、各地域にある。
忠烈祠の本殿。
山の上にあり、高雄の街が一望にできる。85大樓ビルが中央に見える。台北の101に次ぐ、超高層ビルだ。右が、港になっている。かつては、世界第三位の取扱高を誇ったという。
今も大きな港だ。
ちなみに、高雄が台湾第2の都市。1位が、新台北市、3位が台北市、4位が台中市、5位が台南市である。県と市が合併し、5つの特別市ができた。大阪で行おうとしていることの先取りである。
5都市を今回、回ることになるのだが、全て島の西側にある。東側は、プレートがぶつかって山岳地帯になっている。原住民(いわゆる高砂族)が多い地域になる。
一番高い山が、標高3952mの玉山。いわゆる”ニイタカヤマ”になる。
九州と同じぐらいの広さだが、人口は、2300万人だから、人口密度は高い。
福建省からの移民と、客家(5回民族移動をして、この名になったが、元々は、広東省あたりに住んでいたらしい)、そして、蒋介石といっしょにきた人々が、華人層を形成している。
この小路は、石がごつごつしていて、裸足で歩くと自然に足裏マッサージができる。
ご丁寧にも、足裏それぞれの部分を説明した石碑まである。
初日は、高雄に飛んで、泊っただけ。
立派なホテルでびっくり。インドとは、大違い?
翌日、最初に行ったのは、高雄の北部にある蓮池潭。
この龍虎塔は、左の龍から入って、虎から出る。
それだけで、善人になれるらしいから、嬉しい話。
上からは、龍虎塔への道が見える。9つの曲がり角があるが、悪者(鬼?)は、まっすぐにしかいけないので、こうなったという。
その前に、立派な道教のお寺が見える。あとから寄ったが、慈済宮とうお宮で、保生大帝を祀っているようだ。
ちなみに、宮は、道教のお寺だが、後ろに仏教のお寺がある場合がある。
逆に、寺は、仏教のお寺だが、後ろに道教のお宮がある場合がある。
日本の、神と仏の関係に似ている。
華人の国だ。
塔の上から、池を臨むと、他にもいろいろ大きな像が見える。
派手かつ大きなものが好きなようだ。
南国らしいフルーツが、手軽に食べられる。生まれて初めて、グァバの実を丸かじりした。
派手めの花が糸でぶらさがったように、垂れ下っている。美人樹というらしいが、こんなのも初めて見た。