チョコレート革命 作:俵 万智
最近短歌というか、川柳の長いヤツというか
五七五七七に凝っておりまして、
折角なので、古典じゃないのを読んでみようと
随分と懐かしい臭いのするそれを読んだ次第であります
すわ、女
私は短歌というのを侮っておりました
凄い、歌風と呼んだらいいのか、
たった数行のそれの中で、凄い個性とアクが出ること出ること
もの凄い女を意識させる、柔らかいといえるような、
芯の強いといえるような、生暖かいといえるような
そういう歌をたくさん読んだのでありました
いつごろ創刊というか、作出されたのか
よく知りませんが、なんともかんとも
時代臭ではないんだろうが、酷く人間臭いというか
その人、俵万智の輪郭がぼんやりずっしりと嗅げるような
凄い内容というか、見事な歌風に中たって大変
そんな、何編というのか、いくつかの
主題とテーマに沿って詠われておりました
本の性質上なのか、最初は
ライトな感じから始まって、世界放浪記みたいなのとか
人間というか世界というか、そういうのを考えさせられるような
風刺でもない、何かうやむやしたそれこれが詠われる
それを読んでて、暗い作風だ、などと思っておりましたが
あるギター少年へのオマージュという形で詠われた一遍は
これが凄く爽快というか、それまでとまったく違う歌風で
驚きの連続、ここで初めて
短歌というものの表現の凄さに気付かされた次第
その編が終わったあとも、他人のことであったり
自分(一人称)であったりと
思ったこと、感じたこと、見た景色が
含みをもって詠われており、情緒すげぇなと舌を巻くのでありますが
時折、じゃなくて、突然始まる
不倫にまつわるあれこれの歌が怒濤というか
これを詠みたいがために、この本出したんじゃねぇだろうかと
連綿と、という表現でよいのか
なんか、小池田マヤの四コマ漫画みたいな
次の四コマ、次の四コマと
歌がリレーしていくような具合で圧巻
妙に生々しいような、見たことないけど
そういうもんなんだろうなと思わせる
うまい表現もあったり、チョコレート革命とは
そういう意味だったのかと唐突に知らされて
読んだことを少しだけ後悔したりと
なかなか面白かったのでありました
しかし、流石なのかなんなのか
鋭いでもなし、嫌味でもなし、驕っているわけでもなし
実にうまく、何かを切り取ったような歌が見事で
読んで損はないなぁと改めて思いましたところ
これはなかなかステキだと感じたのであります
最近短歌を読んでんだが
わずか数十片程度でへこたれ気味というか
もう、似たような句調しか出てこねぇ自分に絶望してましたが
この人の凄いところは
破調をとてもさりげなく、とてもスムースに使って
ややもするとポエムとかわらないそれを詠うところにあると思う
というか、形式ばった詩集じゃないのかこれ
そんなことを思ったりしたのでありました
とりあえず、句の内容にどれこれ感心もしたけど
何より、凄い情景への肉薄やら、情緒への探求やらが
わずかな言葉でできると教えてくれるだけで
十分楽しい本でありましたとさ
みだれ髪のチョコレート語訳も読もうかと思いましたが
みだれ髪自体をよろしく知らない内に読んではならぬ気がして
今は封印中でありますが、短歌、面白い
ステキでありました
最近短歌というか、川柳の長いヤツというか
五七五七七に凝っておりまして、
折角なので、古典じゃないのを読んでみようと
随分と懐かしい臭いのするそれを読んだ次第であります
すわ、女
私は短歌というのを侮っておりました
凄い、歌風と呼んだらいいのか、
たった数行のそれの中で、凄い個性とアクが出ること出ること
もの凄い女を意識させる、柔らかいといえるような、
芯の強いといえるような、生暖かいといえるような
そういう歌をたくさん読んだのでありました
いつごろ創刊というか、作出されたのか
よく知りませんが、なんともかんとも
時代臭ではないんだろうが、酷く人間臭いというか
その人、俵万智の輪郭がぼんやりずっしりと嗅げるような
凄い内容というか、見事な歌風に中たって大変
そんな、何編というのか、いくつかの
主題とテーマに沿って詠われておりました
本の性質上なのか、最初は
ライトな感じから始まって、世界放浪記みたいなのとか
人間というか世界というか、そういうのを考えさせられるような
風刺でもない、何かうやむやしたそれこれが詠われる
それを読んでて、暗い作風だ、などと思っておりましたが
あるギター少年へのオマージュという形で詠われた一遍は
これが凄く爽快というか、それまでとまったく違う歌風で
驚きの連続、ここで初めて
短歌というものの表現の凄さに気付かされた次第
その編が終わったあとも、他人のことであったり
自分(一人称)であったりと
思ったこと、感じたこと、見た景色が
含みをもって詠われており、情緒すげぇなと舌を巻くのでありますが
時折、じゃなくて、突然始まる
不倫にまつわるあれこれの歌が怒濤というか
これを詠みたいがために、この本出したんじゃねぇだろうかと
連綿と、という表現でよいのか
なんか、小池田マヤの四コマ漫画みたいな
次の四コマ、次の四コマと
歌がリレーしていくような具合で圧巻
妙に生々しいような、見たことないけど
そういうもんなんだろうなと思わせる
うまい表現もあったり、チョコレート革命とは
そういう意味だったのかと唐突に知らされて
読んだことを少しだけ後悔したりと
なかなか面白かったのでありました
しかし、流石なのかなんなのか
鋭いでもなし、嫌味でもなし、驕っているわけでもなし
実にうまく、何かを切り取ったような歌が見事で
読んで損はないなぁと改めて思いましたところ
これはなかなかステキだと感じたのであります
最近短歌を読んでんだが
わずか数十片程度でへこたれ気味というか
もう、似たような句調しか出てこねぇ自分に絶望してましたが
この人の凄いところは
破調をとてもさりげなく、とてもスムースに使って
ややもするとポエムとかわらないそれを詠うところにあると思う
というか、形式ばった詩集じゃないのかこれ
そんなことを思ったりしたのでありました
とりあえず、句の内容にどれこれ感心もしたけど
何より、凄い情景への肉薄やら、情緒への探求やらが
わずかな言葉でできると教えてくれるだけで
十分楽しい本でありましたとさ
みだれ髪のチョコレート語訳も読もうかと思いましたが
みだれ髪自体をよろしく知らない内に読んではならぬ気がして
今は封印中でありますが、短歌、面白い
ステキでありました