CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】東大現代文で思考力を鍛える

2014-03-27 20:10:39 | 読書感想文とか読み物レビウー
東大現代文で思考力を鍛える  著作:出口 汪

東大日本史が面白かったので、
今度は現代文で遊んでみよう
そんなわけで、読んでみました、これは良著であります
現代文の教科書というか、そういう本として
非常に面白かった
論理的に考えるとはどういうことか、
それが、はからずもわかったような気分に浸れた
素晴らしい本でありました

個人的には、日本史のときと同様に、
東大の問題というのは、非常に高度で示唆に富んでおり
楽しくて仕方ないという、それを
現代文で見せてくれるんだろうかなと期待してたのですが、
これは、そもそも現代文とはどういうものか、
それで「問題」を作り、「解答」を得るとはとはどういうことか
それを大変わかりやすく教えてくれた
そんな本だったのであります
現代文て、こういうものだったんだ、
ただ、日本語だから漠然と考えて答えられていたけども、
実際はこういうことを学ぶものだったんだと
論理的思考の方法を端的でわかりやすく解説しておりました

内容は、実際の東大入試で出された問題だそうで、
日本語が読めれば解答できるといっても過言ではないそれ、
さりとて、かつて、数十年前にこんなことを
微塵も考えることなく、茫洋たる疑問というか
なんか、わからないままに答えていたそれが
くっきりと解法とともに紹介されると、
そんなこと、微塵も理解してませんでしたと
額をすりつけてしまうような問題ばかりでありました
1問だけ、ほぼ完璧だと思えるほどに
正解と肉薄できましたが、現代文とは
「何を問われているか」そして、それに対して
「正しく答えられるか」ということが重要だと
現代を生きるうえでも大切なことを
教えてもらったようでありました

とりあげられた内容は、どれもこれも文章としても面白く、
わざと、面白いものを取り上げたのかもと思うほど、
後半にある演劇論なんかは読み応えがありまして、
問題はさておき、考え方について
あれこれと想いをいたすところがありました
詩人とか、随筆家というのが、
実際に何をしているのか、その本筋といいますか、
本から言葉を借りれば、
西洋における哲学は、日本における文豪の文章であったという
それなんだな、そのいくつかを包含しているのだななんて、
目が啓いたようで楽しくて仕方なかったのであります

そして、問われていることが何かというのは
とても綺麗に秩序立てることができる
それが論理的解釈であるとわかったのでありますが、
解答にいたる部分で、論理の飛躍としか思えないほど、
高度に読み解いた答えが出てくると
なんというかな、やっぱりただものじゃねぇなと
あれこれ思わされたりして
非常に楽しい読書体験をしたのでありましたとさ