CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

幸兵衛窯のラスター彩陶器を見る

2015-09-24 20:53:32 | 陶磁器を探す旅と名物
ここ二週間くらいで、ラスター彩陶に
魅入られて振り回されてと過ごしたので
メモっておく次第であります

先々週くらいだったと思いますが、
とあるオークションで、
加藤卓男さんのラスター彩酒器が出ておりまして、
これ本気で欲しいな
などと思って、じっと眺めていたら、
あれよあれよと予算の倍ほどの値段になって
品ではなく、肩を落としたと
まぁそんな具合だったわけでありますけども
本当、いいなぁとつくづく思いつめて
こりゃ久しぶりに本物を見に行こうなんて
ぶらり市之倉は幸兵衛窯までいってきました

近々蔵出し市が行われるので、
それはそれで見に行く予定なのでありますが
空いているときに見ておこうと
幸兵衛窯の展示品を見てきたのでありました
七代さんのラスターも販売されておりまして、
これもいいなぁなんて思ってたわけですが、
個人的な趣味でいうと、
やっぱり卓男さんの絵が好きだなと
なんとも気が抜けたような、
ちょっと棟方志功を彷彿とさせるような
実に素晴らしい姫絵を思ったりするのでありました

さて、展示品
数年前に見たときと、
ほとんど変化はないのでありますけども
かなり目が鍛えられた現在、
ラスター彩陶をあらためて見て
ああ、これは本当にいい
なんて、嘆息見舞ってきたのでありました

二階のスペースに展示されている品々でありますけども、
やっぱりこれはと思うのが、水差しであります
いかにもペルシャという造形に、
私の好きな姫絵が鮮やか、いつも思うんだが、
凄くいい品なのに、屈折するガラスの向こうに展示されてるから
そのよさを満喫できないのが
つくづく残念であります、でもよかった
あれ本当にいいものだな

それとは別に、まだ卓男さんが
ラスター彩の作成方法を見つける前に、
こんなのを作ってみたいなぁと金彩で作ったという、
プロトタイプの盃が数点展示されてまして、
これがまた、ほとんど現在のラスター彩と同じ色でありまして、
さらにいうと、テスト版だからか、
よりいっそう手を抜いたかのように
するする描かれた姫絵が見事、これ本当に欲しいなと
生唾を飲んでしまったのであります
今回、一番の発見はこれであります
あれ見に行くだけに、また訪れてもいいかもしれない

そのほか、以前にも感心しきりだった
古い陶片も、今だからわかるというか
見方、見立てというのを自分なりに工夫して眺める
これを覚えておけば、怪しい骨董に惑わされることも
なくなるだろう、なくなって欲しい
なんて思ったりしたのであります

高麗青磁と白磁も少々ありましたが、
これについては、東洋陶磁美術館で目を鍛えたせいか
そこまでではないなんて、偉そうなことを覚えたものであります

と、まぁ、なんだかんだ300円で満喫してきた次第でありますが
ラスター彩は数が少ないということも含めて
一つ欲しいなぁと、もだえるように書いておくのであります
あぶく銭がわいてこないかしら