CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】読書は格闘技

2017-02-02 19:15:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
読書は格闘技  著:瀧本 哲史

本を読むことは格闘技であると
題名の通りの内容の持論を解説しつつ、
本と格闘する様を見せるものでありました

読書とは、本に書いてあることを鵜呑みにするのではなくて、
そこにある理論なり、哲学なり、思想なりと
戦うことにあるんだという話でありまして、
まぁ、だらだら読むんじゃなくて、読んで考えて、
自分なりの答えなり、疑問なりを紡いで
ややもすれば、本に書いてあることを論破せよと
そこまで過激ではないものの
読書への取り組み方について、一考させる内容でありました
確かにその通りだ、漫然と読んでると、全然よろしくないと思ってた

と、まぁ、すでに無批判な受け入れをしてしまっているわけですが、
とりあげている本が、比較的新しいものも多くて、
ここ10年くらいの間で話題になったビジネス書も含んでいるので
時事ではないが、なかなか楽しく論評が読めて楽しい
そうかと思えば、古典もちゃんと並べてみたりして
そもそも、本がどういう過程で書かれたのかを考えると
より深く楽しめるという話で、
マキャヴェリの君主論が、マキャヴェリ自身の就職活動用のエントリーシートだったとか
新しい視点を与えられて楽しめるのでありました

一点、不思議というか、あれっと思ったところでは
誰もが知っている読書対象に、国語の教科書が出ていたんだが、
そこで「山月記」というものが紹介されていたんだけども、
俺、それ知らない、読んだことない
なんてあっけにとられたりしたのでありました
誰もが習う教科書に載ってるというふれこみで、
それでもあらすじを書いておこうと、書いてくれていたんだが
それを読んでも、知らない話しだとしか思えず
なんというか衝撃だったのであります
こう考えると、みんなが読んでいる本というのが
いかに存在しえないものかと思い知らされるわけである

個人的に、国語の教科書で感動したのは、
漱石の「それから」と山田詠美の「ひよこの瞳」だったんだが、
なんだろう、よろしくない高校を出たばっかりに
水準に達していないんだろうかと、いらぬ不安を覚えるのである

さておいて、ともかくも、本を読むとき
それを批判する目というほどでもないが、
鵜呑みにせず、自分の血肉とする読み方をしましょうというのには
いたく感激したというか、そあるべきだなと
珍しく思い知った感じがしたので、
最近、つらつら考えなしに書いている感想文を
真面目に書くようにしようかと
思うだけ、思っておくのでありました