連鎖 作:黒川博行
物凄く面白くて、ぐいぐい読んだんだけど
読み終わってみると何もない物語だった
それがまた、凄い衝撃だ、小説なのに何もなかったように思う
夫が失踪したと持ち込まれた家出人事案をきっかけに、
色々と調べていくと、妙な点が浮かんできて、それらが玉突きのように連鎖して
大きな事件を掘り返すことになる
といった感じなんだが、この連鎖してく様をただただ描写、
それも、二人組の刑事がしょーもないやりとりをしつつ、地取り、裏取りをしていくだけ、
その繰り返しと推察と、時折報告といったことが延々と繰り返されていくうちに
気づけば20日間で、家出捜索から始まった内容が、殺人事件に早変わりしてといった感じになっていて
この情報を集めていく姿とやりとりとが、ともかく面白くて
どんどん読まされてしまった
また、描写もわざとなんだろうけど、ともかく会話劇のみに終始していて、
漫才みたいなやりとりで、やんややんやと話が進んでいって、
気づけば、その会話から情報を引き出すことに成功していたり
その辛い仕事を笑い飛ばすジョークが紛れていたりとしつつ
なんか、読んでるこっちも一緒に事件当たりしてるみたいな錯覚に陥るほど、
刑事って、こんな感じでやっていかないと、やってられない仕事だろうなと思わされたりしつつ
でも、その楽しさがクセになるのも、なんとなくわからんでもないと思わされていくのでありました
結局何もなかったというのは、極言ではあるんだが、
無事大きな仕事を仕上げるという解決を見るんだけども、
本当にそれだけで、その間に起きたことが、事件を含めて、誰かの人間的などうしたという感動があることもなく、
でも、事件としてはちゃんと動機や、からくり、人間模様もあったりするんだけど
それが、いち風景でしかないように、ある意味淡々と流れていくのが凄くて、
いや、淡々と形容したけど、事件自体はかなり転がっていくから凄い面白いんだけど
どこか、遠目で見ているような書かれっぷり、そして、あまりにもあっさり、
あー終わった、みたいな感じで、本当に終わる
リアルな事件解決もこんな感じなのかもしれんと思うほど、その余韻のなさみたいなのが凄いなと
感心して読み終えたのでありました
自分の読み方だと、ただただ、警察って大変だな、捜査って本当えげつないなと
そんな感想を抱いて終わったと、そういう感じなんだが
それで正しいというか、それなのに凄い面白かった、
むしろ、それだから凄い面白かったのかなと、未だつかめずいるのだが
面白い読書になったのである
物凄く面白くて、ぐいぐい読んだんだけど
読み終わってみると何もない物語だった
それがまた、凄い衝撃だ、小説なのに何もなかったように思う
夫が失踪したと持ち込まれた家出人事案をきっかけに、
色々と調べていくと、妙な点が浮かんできて、それらが玉突きのように連鎖して
大きな事件を掘り返すことになる
といった感じなんだが、この連鎖してく様をただただ描写、
それも、二人組の刑事がしょーもないやりとりをしつつ、地取り、裏取りをしていくだけ、
その繰り返しと推察と、時折報告といったことが延々と繰り返されていくうちに
気づけば20日間で、家出捜索から始まった内容が、殺人事件に早変わりしてといった感じになっていて
この情報を集めていく姿とやりとりとが、ともかく面白くて
どんどん読まされてしまった
また、描写もわざとなんだろうけど、ともかく会話劇のみに終始していて、
漫才みたいなやりとりで、やんややんやと話が進んでいって、
気づけば、その会話から情報を引き出すことに成功していたり
その辛い仕事を笑い飛ばすジョークが紛れていたりとしつつ
なんか、読んでるこっちも一緒に事件当たりしてるみたいな錯覚に陥るほど、
刑事って、こんな感じでやっていかないと、やってられない仕事だろうなと思わされたりしつつ
でも、その楽しさがクセになるのも、なんとなくわからんでもないと思わされていくのでありました
結局何もなかったというのは、極言ではあるんだが、
無事大きな仕事を仕上げるという解決を見るんだけども、
本当にそれだけで、その間に起きたことが、事件を含めて、誰かの人間的などうしたという感動があることもなく、
でも、事件としてはちゃんと動機や、からくり、人間模様もあったりするんだけど
それが、いち風景でしかないように、ある意味淡々と流れていくのが凄くて、
いや、淡々と形容したけど、事件自体はかなり転がっていくから凄い面白いんだけど
どこか、遠目で見ているような書かれっぷり、そして、あまりにもあっさり、
あー終わった、みたいな感じで、本当に終わる
リアルな事件解決もこんな感じなのかもしれんと思うほど、その余韻のなさみたいなのが凄いなと
感心して読み終えたのでありました
自分の読み方だと、ただただ、警察って大変だな、捜査って本当えげつないなと
そんな感想を抱いて終わったと、そういう感じなんだが
それで正しいというか、それなのに凄い面白かった、
むしろ、それだから凄い面白かったのかなと、未だつかめずいるのだが
面白い読書になったのである