CLASS3103 三十三組

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【読書】アガサ・クリスティー ショートセレクション 二重の罪

2024-01-13 20:55:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
アガサ・クリスティー ショートセレクション 二重の罪  作:アガサ・クリスティー

いくつかの短編を収録した内容だったんだが
ポワロあり、マープルありと、非常に満足度の高い一冊だった
初っ端の一話が、驚きの内容で、自分が読み飛ばしてしまったのかと思ったんだが
こういう話も書くのかと衝撃的で、怪談とも異なるが、
不可解をそのまま扱う、降霊術をテーマとしているのが驚きだった
どんなトリックが、あるいは、事件がと身構えて読んでいたら
本当に降霊術の話だけで、しかも悲劇というのが、
当時どういうところに発表された短編だったのか、やたら気になったのである

が、それ以外はいつものアガサ調で、
面白おかしいというか、誰を馬鹿にしているというのでもない、
しかし全体的に誰かを揶揄しつづける会話とでもいうのか、
これがイギリス仕草、みたいな会話劇が大変楽しい
また、収録作品がショートなので、あっという間に終わるというのも
ちょっとずつ読書に最高にマッチしてて、それでいて、
しっかり読んでいないと何が起きたか、あるいは、何が解かれたかがわからない
ほどほどの難しさもあいまって、凄く楽しめたのでありました
これはいい一冊だ、シリーズでもうちょっと探そうかしら

アガサのキャラクタの中で、
高飛車とも異なるが、強気に出ている女性が、
気弱な男性を叱咤していると、男の方が急に男らしくふるまうようになる、
すると女性がそのギャップというか勢いにやられちゃう、みたいなシーンが多く出てくるんだが
これはアガサの性癖なのではないかと感じたりしたんだが
当時は、そういうのがウケたというか、女性にとっての夢物語の一つだったんだろうかなどと
思ったりするのでありました
なんだかんだ、男女の話がシンプルだけど、あっという間に燃え上がるみたいな感じがあって
とても好きだと思うのである


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