CLASS3103 三十三組

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【読書】定年オヤジ改造計画

2019-05-06 21:38:26 | 読書感想文とか読み物レビウー
定年オヤジ改造計画  作:垣谷 美雨

タイトルの通りで、非常に面白い小説でした
古い価値観をそのままに定年を迎えた男性が、
なぜ奥さんに見捨てられるのかを大変わかりやすく描写していて、
なるほどなぁと、つくづく思い知らされる内容であります
翻って、というほどでもないが、
考えてみるに、少なからずこういうところがあるから
私は結婚できないのだ、などと思ったりもした一冊
たぶん、関係ないのだけどもな

さておき、奥さん(この呼び方もそもそもどうかと思うところだが)を
どのように扱ってきたかについて、
それを思い知らされて、やがて、主婦業の大変さを理解し
意識改革をはじめていくという
ある種の成長物語でもあるのだけども、
男性の悲哀がよくよく描かれているようにも思えるのである
この男性をかわいそうと思う層は、
また、神話と呼ばれる、夫が稼いで、妻が家事というそれを支持しているということでないか
そう思わされるのであります

実際どうだかわかりませんが、
政府がそうしたいから、みんなそんな教育で、
そして、そういう意識のまま大人になって、
おっさんになり、定年間際で老害化しているというのを
端的に描いているところは
そうかもしれないし、自分もその一端でないかと
反省を促されるようでもありました

女性がいかに大変な目にあってきたか、
それによって、未婚が増えたという言い分が主題なのだけども、
これはまた、一つ異論でもないが
今みると、定年世代よりは後ながら
それもまた古い世代化してんじゃないかとも
思わされたりするのである
今、20代とかだと、この考えも古いという感じがあって
もう支え合って生きていくしかないから
むしろ、結婚ウエルカムとそういう時代でもあるんじゃないかと
感じたりして、世代間格差といえばいいか、
自分より古いものをたたくものもまた、古くなりつつあるのではと
考えたのでありました

と、まぁ、そういうことばかりを考えるではなく、
いかに男性が家事をしていないかという話が
なるほどと思うところが多く
それによって、酷い目にあったといえる女性がいるのも確かなんだが
その悲喜劇が、小説として悲惨ではない程度に
面白おかしく見ることができて
大変楽しいのでありました

まだ定年は先ではあるものの
定年という考え方が、まだ通用するのか
それを考える年代である自分にとっては
あれこれ考えさせられた一冊であります

最近本読んで考えてばっかりだな
なんもせんけど


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