CLASS3103 三十三組

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【読書】なぜ皆が同じ間違いをおかすのか 「集団の思い込み」を打ち砕く技術

2024-08-03 20:55:06 | 読書感想文とか読み物レビウー
なぜ皆が同じ間違いをおかすのか 「集団の思い込み」を打ち砕く技術  著:トッド・ローズ  

いわゆる集団心理や、同調圧力といったものについて語った本でした
序盤で、どういう種類の「思い込み」が存在するかという話しがあり、
それを打破したという事例をいくつか並べて、
最終的には、そういったものがあふれているので、
勇気をもって、自分が正しいと思うことを信じようと
まぁそういう話しで終わったと思うのだが、
確かにその通りと思うと同時に、これを悪用することが
最近増えてるんだろうなと思わされるばかりでありました

なんとなく、早合点というわけでもないが、
SNSによる弊害の一つに数えてしまいそうな、
なんとなくそういう雰囲気というやつなわけだけども、
SNSに限らず、昔からそういった迷信めいたものはあり、
また、古くなって今となっては役に立たない規約だけが、形骸化して残り続けるということも
この範疇にはいるわけで、そう考えれば、
世の中そういうことがいっぱいだよなとも思うのである
これの難しいところは、それが、形骸化したものなのか、
実際は未だ正しく機能していることなのかがわからないというあたりで、
この本の通りに、あれこれを打破してしまうと、
割と、倫理とでもいうような、暗黙のルールによって保たれていた治安なり、空気なりが、
文字通り破綻して、悪化というか、化けの皮がはがれてしまうといった感じに
なりかねないという恐怖も覚えるのでありました

とはいえ、これを悪用して、信じさせよう
あるいは信じてしまうというカルト化みたいなことも常態化しているので、
基本的には打破することありきで考えた方がいいのか、
でも、そんなことばっかりだと、話し合いや協調といったものが存在しなくなる
それらの有益なものと、害悪による思い込みの区別がつかないまま
すべて駆逐されるという酷いありさまが浮かんでしまうのだけども
そこへは言及がなく、なんとも、もやっとしたのでありました

そういう難しい思想的な話しはさておいて、
すっかりできないと思ってしまっていた、そういう空気を解消するというのは大切で、
盲目的に何かを当たり前に受け入れるということに
ワンクッションおく、そういう人がいるという事実をもう一度見るというのは
とても大切なことだなと思わされたのでありまして、
なかなかためになる本だったとメモっておくのである


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