CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

新・御宿かわせみ

2008-04-12 14:50:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
新・御宿かわせみ  作:平岩弓枝

珍しいものに手を出してみようと
有名なんだが、中身をまったく知らなかった
時代小説に手を出してみた次第
名シリーズ御宿かわせみの新シリーズ
どうやら、前シリーズは幕末が舞台だったそうですが
今回は、ご一新の後、明治初期のお話でありました
舞台は、そのあたりで、かわせみという御宿と
そこにかかわる様々な人をおった

推理小説

驚きました
すわ、推理小説とわ
非常に娯楽小説としてたまらんなと
テンポよく、事件と解決がなされていき
また、それに携わる人々の描写がステキでなんというかしら
ああ、この時代劇は見たいなぁ
そう思ったのであります
寡聞にして知らなかったのですが、どうやら
過去に何度も前シリーズが時代劇化している様子
なぜ見ていなかった、あんなにNHKでやってたらしいのに…

ともあれ、前シリーズの子供世代が中心なんだそうで
前シリーズを知らない身分では
なんとも、比べる対象を知らないので
よい意味ですがすがしく読めました
個人的に現代の医学知識を当時風に解釈させるという手法が
ステキで楽しいのでありますが
それに近しい、主人公の一人がお医者ということで
薬学やなにやらに、いろいろと薀蓄を語りながら進むところは
すごい好みで、思わずなるほどと聞き入るように読んだ次第

また、人情というのか、コミカルに描かれる
様々な人もよろしく、娯楽小説ならではなんでありましょう
縄に分銅をつけた武器の描写とかが好きで
それがペストルに買ってしまうあたりに感動を覚えたり
喧嘩のさまが、下駄を使ったりと、刀で
ばっさばっさとやるばかりの時代劇でないのもステキでありました
なんちゃって殺陣愛好家の私としては
深くうなってしまう次第、すばらしい

と、えらそうにあれこれと語らせてくれるのだが
作品は、押し付けるでも高慢でもなく
しずしずと舞台と事件をおっていて、とてもあっさり読めて好感
これを機会に前シリーズも読んでみようかと
ちと、思ってしまった次第でありました

まぁ、事件を解決しつつ、新シリーズ最初の大事件であったろう
仇の行方がわかっていくところは面白くて
思わず一気に読んでしまったのでありますが、
新シリーズは明治にて、あだ討ちやなにやらは
法で裁かれなくてはならない、こういう文明の前に
カタルシスというか、江戸のころの気持ちをどうしてしかるべきか
それがなくて、やもやもとしたのも確か
爽快感は、少しばかり残念でありましたが
ともかく、よろしい時代劇であったので
ここに記しておきます

面白かったのでありました
かわいそうな人もいっぱいでてきて切なかったけどもだ


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