CLASS3103 三十三組

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【映画】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版

2024-10-15 20:57:54 | ドラマ映画テレビ感想
随分評判が良かったからか、補完されて再上映となったものらしく
初見だったのでそのすごさはわからないけど
なかなかに楽しんでみたのでありました
仕事終わりに見たからか、子供はいないんだけど
なんか、やたら女性が多かったんだが、そういう人気がある作品だったんだろうか

内容としては、鬼太郎誕生にまつわる、
目玉のおやじがちゃんとひと型してた頃のお話で、
テイストとしてはオカルトミステリで、
なんというか、横溝正史のそれを見てるかのような
古い村の因習とかも絡みつつ、戦争帰りの悲惨さもありつつと
おどろおどろしく面白い映画だったのである

冒頭で、鬼太郎と猫娘が出てきたんだが、
猫娘がものすごいスマートで脚の長いお姉さんになってるのに
驚きすぎたんだけども、最新の鬼太郎はそれなのか、
そこにつながるといった構成になっていて、序盤で廃村みたいなところで、
かつ、廃病院に侵入するみたいなおぞましいというか、
昭和オカルトにありそうな恐ろしさを楽しめたと思ったら
それこそが、謎につながるものだったという感じで面白かったのである

主人公の一人が、南方の戦争帰りで、
そのフラッシュバックが何回も起きたり、そして、
殺人事件が起きるというあたり、それが祟りだといわれもするのだが、
鬼太郎世界だから、祟りも当たり前と思いつつの、その実はという感じで
結構凝ったミステリになってるのが面白かった
まぁ、最終的にはやっぱり妖怪の仕業になってしまうわけだが
そりゃそうだと思いつつも、ひねりがきいてて面白かったのである

物語としては、悲しさもありながらも
よくできていて、子供向けではないなというシリアスさが
非常に心地よく見られたわけだけども
いかにもな横溝正史っぽさといったらいいか、
見終わってから、自分は当然のようにその当時の人たち、世間を知らないのだけど、
横溝正史の物語として見たことがあるそれと似ているなんていう、
グロテスクな見方しかできてないのかと気づいて、
なんというか、本筋と関係ないところで慄いてしまったのである

戦争帰りという人種がいなくなって、
本当の意味での、水木さんなる男の気持ちや行動が理解できなくなっているというか、
そこにあるはずのリアリティを感じることができなくなっているのに衝撃を受け、
それなのによくできているかのように錯覚してしまっている、
ある種偽歴史のようなものを想定して、そこへの肉薄を見ているみたいなのが
物語としてよくできていたし、面白かったという感想を抱いたその根幹にある
何かが間違っていそうだと思わされたりしたわけだけども
妖怪たちのいう、人間は変わらない、不思議な生き物だというそれに
なっているんだろうかとか、
何書いてんだかわからなくなったんだが、映画はとても面白かったし
よい感動があったので、見てよかったとメモっておくのである