CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】現実を視よ

2013-06-26 20:55:33 | 読書感想文とか読み物レビウー
現実を視よ  著:柳井正

ファストリの社長、柳井氏の本であります
泣く子も黙るといっていいのか、
ユニクロという一大企業を起こした経済の巨人であります
その人の本ということで、どんな経営哲学があるだろうかと
楽しみにして読んだのでありますが、
内容は、経営哲学もさることながら、
それ以上に、現状を憂える内容、
つまるところ、政治が傷んでいるということへの
警鐘につぐ警鐘といった本でありました

氏の思うところ、経済への意思というか、
強い気持ち、欲望といいかえてもいいのかもしれない
そういったものありきの哲学がふんだんに盛り込まれ、
その人生をかんがみてからも、グローバルという視点、
それが足りていないから、もっと、強く、
より高みを目指す志を抱けという内容

そのとおりだとも思うし、そうやって成功というか
大きくなったんだというのも伝わるのであります
ただ、個人的な感触からすると
もうすでに、この説ですら、古いというか、
何か陳腐化してきてんじゃないかなどと
思ったりなんだったりするのでありました
いや、こういう批評家気取り的な
そういう気持ちが、競争力という大切なものを失わせたと
本のなかで歌われておりまして、それはそのとおりかもしれないと
やっぱりうなづいたりなんだったりであります

タイトルのとおり、現実を直視していない
そんな人ばかりになったというところを
とことんまで憂えているわけでありまして
その論説いかんには、まったくもって反論なく
むしろ、そのとおりだなぁとしたり顔で思うわけであります
ただ、氏の考え方もなかなか強烈でありまして、
まぁ、最終的には、資本主義という
最近揺らいできた定義の一つの形に向かっていくには
氏の意見が極めて正しいように思うし
そうあったほうがよいとも考えられる

だがしかし、などとも思ってしまうあたり
ちょっと、本の内容が批判に過ぎるといいますか
なんか、強く心に響くというほどではない
批判文章であったように思われて
なんとなし、しっくりこなかったのでありましたとさ

とはいえ、政治とか経済とか考えるときに
至極全うというか、この人くらいの思いで語る
そんな根性がないと、様々なことも議論にすらならない
そうも思われるのでありましたとさ


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