Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

インフレ―ター スペアタイヤの手入れ そして完成

2017-12-16 20:25:43 | ロード
1974年制作の National のフレーム それを維持する為の定期的な整備を行っています
自転車だけでは無くインフレ―ターやスペアタイヤの手入れも行い、整備が完了しました





長くお付き合い頂きましたが今回の整備は、この備品の整備で完了です
この様な物でも出先で使えなくては意味が有りません 少し手入れをしておきましょう




私はチューブラータイヤをリムセメントで張っています
そんな場合スペアタイヤは使い古しを使います タイヤの
フンドシに残ったセメントの接着力が役に立ちます






スペアタイヤは出来るだけ小さく畳み 粋にサドルの後ろに
吊ります この畳み方には 2つの方法が有ります
その方法は今でも多くのアクセスを頂く、過去記事をどうぞご覧下さい

過去記事 【 チューブラー スペアタイヤの吊り方 】






出先でパンクをするとインフレ―ターの出番です
これも使えなくては困ります 少し動きが悪くなっているので
一通り手入れをします CILCA シリカのインフレ―ターです






このインフレ―ターは樹脂製です このシャフトが出入りする
白い部分が良く壊れますその為にここはテープで止めています






薄い本体にネジが切ってあり 白いカバーがねじ込んで有ります
本体にヒビが入り 白いネジ山が潰れて来ます 良く練習していると
これの出番も多いので 2年に1本程度交換していました






シャフトを抜きました 先には革のパッキンが
使われています




パッキンにはグリスを塗り何時も湿った状態にしています






ポンプヘッドはシリカの純正から カンパニョーロの
ツノ付アダプターに交換しています トラックレースでは
これで 10キロ以上の空気を入れます この組み合わせが
最強でした






パッキンにグリスを塗っていてもシリンダー内部が
汚れていると動きが悪くなります 掃除をしてやり
ましょう




ブラシにスポークを取り付け奥まで掃除が出来る様にしました






パーツクリーナーを使い内部の洗浄をしエアブロワで
良く乾燥させます






新しくグリスを塗りシリンダー内部に充分回る様
何度か出し入れします






見違える様に動きが良くなりました 白いパーツを
ねじ込みテープで養生しておきます






ポンプアダプターと握りのアルミパーツを組み付けます






アルミのケースと樹脂本体の間に隙間が出来
そこで音が鳴るので、ここにはバーテープを巻いて
隙間を無くしています もしシリカのポンプを
使う事が有れば是非なさって下さい しっかりします




インフレ―ターの手入れが終わりました




バンド式のポンプホルダーは Campagnolo です
カンパのメッキは素晴らしく凄く耐久性が有ります






インフレ―ターを取付けました




スペアタイヤを吊ります






スペアはサドルのベースに使い古した トウストラップで
括り付けます チューブラーをお使いの方は是非 革製の
トウストラップを使ってみて下さい とても便利です




完成です



長くお付き合いを頂いた古いロードレーサーの整備
自転車は乗らなくても傷むので 調子を維持する為にも
触ってやる必要が有ります




1974年製作の National ナショナル自転車 現在
実業団自転車競技連盟 理事長 斧 隆夫さんが
ナショナル自転車在職中に作って頂いたフレームです






アルマイトがされる前の CINELLI A1 ステムと
GIRO D'ITALIA ジロドイタリアのマースバー





今回はヘッドのグリスアップも行いました Campagnolo Super RECORD





カンパニョーロの傑作 RECORD のチェーンホイールとフロントディレーラー
ギアは PCD 151 歯数 52×47T のクロスです





長くお付き合い頂き有難うございました もうすぐ 50年を迎える部品も有ります
しかし今乗っても古さを感じない操作感と俊敏な動き方をする自転車です
出来る限り良い状態を保ってやりたいと思います

前回の作業 【 ペダルとホイールを取付ける Naional ロードレーサー 】

今回の整備はここから始まっています
【 チューブラータイヤ リムセメントの塗り替え 準備 】

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ペダルとホイールを取付ける National ロードレーサー

2017-12-15 20:07:54 | ロード
定期的な整備を進めている私のロードレーサーですが 今回はペダルとホイールを装着し
メンテスタンドから降ろします 残る作業は後わずかです





先日より整備を進めて来ましたが概ね出来上がってきました 今回はペダルを取付けて行きます






ペダルは Campagnolo RECORD ピスト用の鉄ペダルです
これの登場は 1950年 1974年に軽合金プレートの
Super Leggeri スーパーレゲロが発売されました








ペダルの取付けにはシャフトのネジにグリスを塗っておきます
固着防止が目的です こう言う目的のグリスは何でも良いのですが
当時物のカンパグリスを使っておきます この辺の感覚は
オールドカンパ愛好者の気持ちでしょうか・・・






クランクのペダルネジにも塗っておきます ネジを傷めると
もう代わりのクランクが有りませんから 必要以上に念を入れた
作業をしています




ペダルをねじ込みます








カンパニョーロのペダルレンチです UT-BB-030






右側は正ネジです このサイズの工具で締めると
かなり締まります そこは程々にしていますが
かと言って締め込み不足はいけません




はみ出したグリスは直ぐに拭き取ります






左側は逆ネジです






結構多くグリスがはみ出してますが これで良いと思います
少ないとネジに回っているのか確認のしようが無いですから
はみ出したものは拭き取れば済みます




これで両方のペダルが取り付きました




これでメンテスタンドの上でする仕事は終わりました
ホイールを装着します






空気を使用圧まで張っておきます 7.0kgf/㎠ 強です
私はやや高めが好きです






チェーンを張っていたチェーンレストを外しました
チェンジレバーはトップの位置です






ホイールを自転車の真後ろからチェーンステーの間に
持って行きます






トップギアにチェーンを掛けてエンドに固定します




リアホイールのクイックレバーの位置はここが望ましいです
その理由は是非過去記事をご覧下さい

過去記事 【 クイックレバーの方向 】






メンテスタンドから自転車を降し前輪も取り付けました






メンテスタンドは畳んで仕舞っておきます
MINURA RS-1500 軽量で使い易い商品です




メンテスタンドでは出来ないハンドルの位置決めを
やりましょう








高さは決めていますので左右の曲りが無い様に
前輪のタイヤを睨みながら修正します この時代の
CINELLI A1 ステムは 7mm の六角を使います






今回はフロントフォークを脱着してヘッド小物のグリスアップも
行いました メンテスタンドの上でガタが出ない処で調整していますが
ホイールを付けて自転車のフロントを上下に落したり フロントブレーキを
掛けながら自転車を前後にゆすり ヘッドのガタが無いか確認します
ヘッドのガタは自転車を台無しにし 乗っていてとても不快です
最後にフロントを持ち上げ自転車を傾けた方にハンドルが切れれば OK です
ヘッドの調整はしっかりとやりましょう





これで自転車の分解整備は完了です 後はインフレ―ターやスペアタイヤの手入れをして
今回の整備は終わります 後、一度お付き合い下さい

前回の作業 【 バーテープを巻く コットンテープ VEROX 】

次の作業 【 インフレ―ター スペアタイヤの手入れ そして完成 】

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バーテープを巻く コットンテープ VEROX

2017-12-12 20:13:45 | ロード
自転車整備を進めている 私のロードレーサーにバーテープを巻きます
少し懐かしい VEROX ヴェロックスのコットンテープです




1974年制作のフレームです この頃はほとんどコットンのバーテープを使っていました
今回は貴重な VEROX のテープを後輩が贈ってくれたのでそれを使います






この黒いのはバーテープの下巻きです ワイヤーが
バーテープの下で暴れない様にする為です






下巻きに使っているのは ハーネステープと言い
車の電気コードを束ねるのに使う物です これは
熱に強く巻き戻しが少なく、糊も沸かないのが良いですね






これが今回使うバーテープです フランスの VEROX
我々の時代に大ヒットした綿テープです








一旦整備テーブルに戻り 作り物をします
バーテープを 8~9cm 切り取ります 角は
捲れ難い様に落しています






バーテプをハンドルに撒く時 ブレーキブラケット部分の
恥隠しに使います 糊が弱いので両面テープを使っておきます






恥隠しはここに使います 建築用語かと思いますが
恥= 見えてはいけない物が見える 隠す=それを
見えなくする為の物 と言う意味ですね








バーエンドの巻き始めに両面テープを使います
バーテープの糊が強ければ要らない作業です






バーエンドの方から巻き始めます
 
テープと言う物はどの様な物でも、何か意図が無い限り
下から上へと巻くのが普通です 上から下へと巻くと
重なった部分に汚れが溜まり易くなりますね それが
屋外であれば雨水の浸入にもつながります






テープの巻く方向は 外側から内側へ・・・
ハンドルは内側に絞る様に持つのでこれが
緩み難い方向です






初めてバーテープを巻く人はこのブラケットの部分が
解らないですよね






ここで何度も巻くと握りが太くなるので、あっさりと
巻いて行きます 








この部分の巻き方に特に決まりは無いので自分の好みや
手の大きい人はブラケットに巻き付けるのも OK です




この時の裏側の状態 先程の恥隠しが生きています






最後まで巻き終わればキリの良い所でテープを
カットします






最近は最後にエンドテープを使いますが ここは
両面テープで止めておきます






左側も同じ方法で進めました






これで両方巻き終わりました 毎日練習する自転車なら
巻き替えの頻度も多いですよね 良く練習する選手は
これの出費も大変だと思います





今回の VEROX のテープは後輩の丸山繁一君が送ってくれました 彼は世界マスターズで
過去 3 度の世界チャンピオンになり 先日行われた 2017全日本選手権マスターズの
500m TT で優勝しています 現在はパールイズミで頑張っています
私の自転車の整備も後わずかで完成です 次はペダルを取付けましょう

前回の作業 【 自転車を磨く ポリッシュ仕上げ 】

次の作業 【 ペダルとホイールを取付ける National ロードレーサー 】

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自転車を磨く ポリッシュ仕上げ

2017-12-11 20:16:35 | ロード
定期的に整備をしている私のロードレーサーですが 概ね整備が出来ました
今回は自転車の美装をします この時代の部品は磨けば光ります





今回整備をしている私のロードレーサーです 1974年に作ったフレームには
それより古い部品も沢山使っています 今回はそれらを綺麗にしてやります






ハンドル周りもバーテープを巻く前に 
磨きを掛けてやりましょう




CINELLI GIRO D'ITALIA チネリのジロド・イタリアです
まだアルマイト加工がされる前のとても古い物です






アルミの地肌の部品は気を抜くと汗で直ぐに塩が噴いたり
置いておくだけで酸化も進みます 絶えず金属磨きで
手入れをしてやる必要が有ります 最近はピカールを
使っていますが 以前はメリナを使っていました
でも最近は見なくなりました






ピカールを布に取って磨いて行きます






磨くにつれ布が黒くなって行きます 磨き始めは研磨材の
粒子も荒く磨いて行くうちに粒子が細かくなって行きます
布が黒光りするまで磨くと綺麗な艶が出ます




布を新しい物に替え拭き取ります




Before After



見比べてみましょう とても深い艶が出ています






手入れは必要ですがアルマイトでは味わえない
艶が良いですね




ハンドル周りはこれでおきます




ボトルケージも長く脱着していません 直付台座のネジの
状態を見ておきましょう








取付けネジを外し ボトルケージを外しました




ネジの頭寄りが錆びていますが これは表に出ている
部分ですね




もう片方のネジは特に問題は有りません








ネジにオイルを塗り台座にねじ込む事を何度か
繰り返します




ネジのオイルが綺麗になりました 台座の汚れが
取れましたね






次はステンレスのネジを使います 良い長さの
ものが有りました






ネジにグリスを塗ってからボトルケージを取付けました






フレームにワックスを掛けます ワックスは何でも良いですが
車用の液体ワックスを使っています 塗装を削る様な研磨材の
入った物は避けた方が良いと思います






フレームが汚れていたら別の作業が必要ですが
今回は大丈夫です ワックスを布に取り塗装面に
塗り込んでいきます




やはりワックスは使った方が良いですね 良い艶が出るのと
汚れも付き難くなります






布を変えてワックスを拭き取ります 目の細かい
ネルのウエスを使っています




サイコンのマウントベースを取付けます






CINELLI の騎士マークの上になりますが仕方がないですね






ワイヤレスでは無いのでコードの仕舞いも必要です






そのコードは何処かに止めて行かないといけません
ヘッドに貼っているテープが汚れているので貼り替えます






テープの糊が沸いているのでまずそれを綺麗にします






溶剤を使ったので良く洗い水分は拭き取り もう一度
ワックスを掛けておきました






テープは絶縁用のビニールテープでは持たないので
強度が有り接着力の強い、防食テープと言う物を使います




今度は少し小さく切って貼りました 
これで一通りの美装が完了です





これを見るとやはり綺麗ですよね CINELLI の騎士マークと言われる奴です
私もあまり知識は有りませんが、このアルマイトがされていない  GIRO D'ITALIA と
A1 ステムが作られていた時期は短かったのじゃないでしょか あまり見る事がありません
次回はバーテープを巻きましょう コットンテープを用意しています

前回の作業 【 ブレーキワイヤー交換 端末処理 フロント 】

次の作業 【 バーテープを巻く コットンテープ VEROX 】

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ブレーキワイヤー 交換 端末処理 フロント

2017-12-09 20:34:46 | ロード
先日来よりロードレーサーの整備をしています ヘッド小物を分解した時に取り外した
フロントブレーキのワイヤーを交換します 丁寧に作業を進めて行きましょう




ヘッド小物の整備をする為にフロントフォークを抜きましたが、その時にフロントブレーキの
ワイヤーを外しています 今回はそれを交換します






ブレーキワイヤーはまだブラケットに入っています
それを抜き取ります






ブレーキワイヤーは幾らか在庫が有ります 
アウターは元の長さに合せてカットします 専用カッターを使っても
切り口はどうしても潰れます これをそのまま使うのでは無く
ここで一手間掛けてやると良いでしょう






特に被覆内の螺旋状の金属部分はそのまま使うのでは無く
ヤスリで削り 平面を綺麗に仕上げます 
ヤスリで金属が削れても樹脂の被覆は削れません カッターで
荒れた先端を少しだけカットしてやります コンマ数ミリです






インナーライナーも変形しているので 先の細いじぐりや
目打ちで内径を拡げ元の形に成形します





処理をしたアウターワイヤー 自転車にはこの先端が数ヶ所有ります
そこを未処理のまま使うかこの様に手を掛けるかで ブレーキのタッチが
変ります ここで時間を惜しまない方が良いでしょう




インナーワイヤー



今回のワイヤーは一度使った物です 古い油脂を
パーツクリーナーで拭き取ります






ワイヤーに油脂を塗布します グリスとオイルの中間的な
粘度を持つ Super Lube の超耐久潤滑剤を使います
ワイヤーの潤滑剤が切れると音鳴りを起こす事が有ります




タイコには腐食、固着防止の為にグリスを塗っておきます






準備が出来たので作業を進めます ブレーキレバーを
握るとワイヤーの装着部が見えます






穴を目掛けてインナーワイヤーを通して行きます
タイコが収まりました








インナーワイヤーを差し込むと ブラケットのハンドル側へ
ワイヤーが出て来ます そこにアウターワイヤーを差し込みます
ブラケットの中にアウター受けが有るのでそこへ確実に奥まで
差し込みます






ブレーキ本体側はアウター受けのアジャストボルトの
中に通します






ワイヤーを固定するワイヤークランプ部です








折角なのでクランプ用のボルトやナットを外して
掃除をした後 新しいグリスを塗布しておきます






インナーワイヤーを固定する前に ハンドルに沿わしている
ブレーキワイヤーを確実にハンドルに固定します これは
確実にした方が良いです 
テープはビニールテープでも良いですが 私は車のワイヤーハーネス
(電気コード)を束ねる為のハーネステープを使ってまいます これは
巻き戻しが少なく糊が沸かなくて良いですよ






ワイヤーの固定を左右行いました これもしっかり巻いておかないと
ブレーキを使ったり変速をした時にバーテプの下でワイヤーが動きます 
それはブレーキの使用感や変速の操作感に係わるので なるべく動かなく
している方が良いですね 
これはワイヤーをフリーにした時と固定した時にブレーキ操作をしてみれば
その違いを感じる事が出来ると思います






ではブレーキにワイヤーを固定して行きます






ブレーキの調整をする為に ホイールを装着しました






ブレーキばさみ(挟み)を使います ブレーキの舟を
両方から挟む工具です






ブレーキワイヤーを固定します 8mm のレンチを使います




ブレーキレバーの握り代を確認しながらの作業です








ワイヤーが固定出来たらインナーワイヤーを
適度な長さでカットします




他のワイヤー類は特に触っていませんので今回は
フロントブレーキだけの調整です




カットしたワイヤーの先端は半田付けで処理をします






ワイヤーの油脂類を良く脱脂した後で
ステンレス用のフラックスとハンダを使います




ハンダコテはあまり小さな容量より 有る程度の
熱量が有った方がやり易いです 私は 80w の物を
使っています






今回は薄くハンダを乗せました ワイヤーの内部まで
ハンダが回っていれば OK です






ハンダが終われば良く水洗いをします フラックスを
残したままだと金属の腐食を誘発します その後オイルを
塗ると良いですね





これでハンドルを外した時のワイヤーの復旧が終わりました 良い自転車にする為には
今回の様な細かな所の仕舞いの積み重ねが大切です 次回はバーテープを巻く前に
細かな所をチェックしてみます

前回の作業 【 ヘッド小物 取付け スレッドタイプ Campagnolo 】

次の作業 【 自転車を磨く ポリッシュ仕上げ 【

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