「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

無差別の殺意に対抗するために

2008-06-11 08:01:36 | 防災・減災
孤立感、劣等感、仕事への不満、社会への恨みが、
無差別の殺意へと繋がった今回の事件。
「他者への鈍感と、自己愛との途方もない落差」(6/10天声人語)
「露出度の高い秋葉原が新たな劇場型犯罪の舞台となった」(森川氏明治大学国際日本学部准教授)(6/10読売新聞)
自分を捨て死ぬ気になっている人間が、「道連れ」を無差別に設定した時、我々はどうしたらよいのか。この種の犯罪が、模倣され連鎖することほど恐ろしいことはなく、冷静な検証が求められる。(佐木隆三氏、作家)(6/10読売新聞)
通り魔事件として過去30年で最悪の被害。



無差別の殺意へ対抗するために、
なにができるのであろうか。

その回答を求めて、事件翌々日(翌日は新聞休刊日)6/10の
新聞を読んだ。
対策を列挙した。
私自身は、すべてやるべきと推奨しているわけではない。
まずは、対策案を列挙したのみ。

Ⅰ警察
①パトロール強化
②見せる警戒活動

Ⅱ自主防犯組織
①地域安全マップ作成
②防犯カメラ
③自主防犯(現状では、空き巣や痴漢対策)
④地元委託の警備会社による青パト

Ⅲ銃刀法
①持ち歩きは規制「刃渡り6cmを超えるものは正当な理由なく持ち歩いてはいけない。」
②販売の規制なし
③未成年への販売禁止

Ⅳ携帯サイト
①予告の掲示があれば、プロバイダーが110番通報を
②サイバーパトロール
③インターネット・ホットラインセンターを24時間体制に

「現状は、警察が裁判所の捜索差押許可状を取ってサイト管理者などに発信元を照会している。犯行予告があったら速やかに警察に通報され、取り締まることができるような仕組みも検討課題だ。(6/10読売新聞社説)

Ⅴゲーム
「10年ほど前までは、男性・貧困・無職・独居・中高年というのが典型的な犯人像だった。今回の容疑者は若く、心理を理解するにはゲームの影響も調べる必要がある。」福島章上智大名誉教授(犯罪心理学)(6/10朝日新聞)

Ⅵワーキングプア、非正規雇用
「長く生きていても希望や展望をもてない若い人が多いのでは。派遣社員が増えて隣りで働く人とのつながりも薄れ、団結して闘う相手も見えにくくなっている」韓国・東亜日報ソヨンア東京支局長(6/10朝日新聞)

Ⅶ行政
「無差別殺傷事件で逮捕された若者はそろって、自身の社会的な挫折が引き金となって募った『世間への恨み』を動機として供述した。時代は再挑戦が可能な開放的な競争の仕組みと、挫折者の恨みを和らげ社会の信頼を維持する多様な安全網を必要としている」(6/10日経社説)

「行政側は、孤立し、絶望感を深めている若者達を社会に再統合するシステム作りを主導して進めることを考える必要がある。」(山田昌弘氏、中央大学文学部教授、社会学)(6/10読売新聞)

Ⅷ教育
(緊急対策)
①登校時の安全確保
②こどもの110番の家の周知徹底
③要望があれば、スクールカウンセラーを全小中学校、保育園等に派遣
(長期的)
①道徳教育
②「これからの教育は、他人とともに生きていることを教え、時には我慢しなければならないこともあるのだ、ということをしっかり身につけさせるように切り替えていかねばならないとつくづく思うのである。」(6/10産経新聞投書)
③「社会構造を変えるのは難しいが、子供達には、人生には失敗もあるということを教え、社会に出る際の心の準備をさせておくことも必要だろう。(作田明氏、聖学院大客員教授、犯罪心理学)(6/10読売新聞)

Ⅸ政治
「低賃金や重労働に不満はあっても、それぞれが孤立している若者達の声が、まとまって政治の大きな力となる兆しは今のところない。それどころか、不満をぶつける対象さえ、特定できていないようだ」(6/10産経抄)

Ⅹ救急体制
①東京DMAT
(今回救急隊員160人派遣)

ⅩⅠ歩行者天国
(私は、事件とは本質的には切り離すべきであり、これを機会に廃止することは行きすぎだと考えます。)
1970年8月の日曜日から銀座、新宿、池袋、浅草で開始。
美濃部亮吉知事の時代。
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6月開催 防災等安全対策特別委員会

2008-06-11 05:14:02 | 防災・減災
6/13新しい委員構成で、
防災等安全対策特別委員会が開催される。

付託事件は、「防災、防犯、交通問題等児童生徒及び区民生活の安全に関すること。」となっている。

私は、副委員長としての役職がついて今回臨むので、
少々緊張している。

児童生徒及び区民生活の安全に関することとなると、
本当に幅が広い。

すべてがテーマになりうる。

視点の置き方、取り組み方として、二つ大事と思うことがある。

 まず、一つ目は、「人間の安全保障」という視点を持つこと。
 この概念は、アマルティア・セン氏が唱え、日本では、故小渕恵三首相が導入した人のひとり。小渕氏は、「人間は生存を脅かされたり、尊厳を冒されることなく、創造的な生活を営むべき存在である」という確信の下、人間の安全保障とは、「人間の生存、生活、尊厳を脅かすあらゆる種類の脅威を包括的にとらえ、これらにたいする取組みを強化する上で鍵となる考え方であると述べた。
 私自身、まだまだ、勉強途上であり、今後「人間の安全保障」に関する考察を深めたいと考える。


 二つ目は、体系的にとらえること。
 現段階で、思いつくままに、体系的に整理してみた。
⇒で示すものは、その中でも、今回の委員会で、
扱うべきものとして考える点である。
*で示すものは、今後の委員会で、その充実について、
見ていくべきものとして、頭にある点である。
今後、体系的に整理している考え方があればそれらを研究して行きたい。


****以下、現段階での体系化****
(扱う範囲は、大変広いため、他の委員会と連携しながら考えるべきものや、区よりは、東京都、国全体で取り組むべき課題も、あえて書き出している。)
Ⅰ.災害
①大地震からの安全
⇒防災拠点運営委員会の整備状況

②火災からの安全
⇒高齢者及び障がいのある方への火災報知機設置状況
⇒四月からの火災の発生状況
*消防団と地元町会・自治会との連携
*火災発生時の消防団通知体制の整備(携帯メール等)

③台風、水害からの安全

Ⅱ.事故
①交通事故からの安全
⇒4月からの発生状況

②一般の事故からの安全
)乳幼児
⇒子どもの事故防止の取組み
)学童
⇒学校での事故発生情報の管理
)成人
)高齢者

③人が集まる行事・祭りでの事故
⇒東京湾大華火祭での事故対策
⇒例祭での事故対策

Ⅲ.犯罪
)秋葉原無差別殺傷事件
⇒現時点でできる体制整備
⇒模倣犯対策

Ⅳ.戦争
①テロ
②核攻撃
③戦争

Ⅴ.医療安全
①救急医療
)小児救急
)産科救急
)一般救急
)在宅医療の救急

②新型インフルエンザ
)個人、家庭への情報提供
)医療機関との連携
)ワクチンの供給体制

③医療事故からの安全

Ⅵ.食の安全
)豊洲土壌汚染地への市場移転
)BSE
)食品偽装
)毒物混入事件

Ⅶ.公害、環境問題からの安全
)豊洲土壌汚染地の土地改良工事時の汚染土壌飛散





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