本区も、近隣区に受け入れ施設(ビッグサイトや国際フォーラム)をもっているため避難所の医療支援を行っていかねばならないときが来るかもしれません。
*****読売新聞(2011/03/28)*****
http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20110328-OYT8T00373.htm?from=tw
医療ボランティア奔走…埼玉
アリーナ避難 双葉町民ら 心身とも増す疲労
福島県双葉町の町民ら2000人余が避難生活を送るさいたま市のさいたまスーパーアリーナでは、連日100人以上の医師や看護師、薬剤師ら医療関係者がボランティアとして避難住民のケアに駆け回っている。
25日で地震発生から2週間。診察を受けた患者は19日以降の7日間でのべ990人に上る。長期化する避難生活に、住民は心身ともに疲労の度合いを増している。
アリーナ1階に救護ステーションが開設されたのは、避難所が設置された2日後の18日夕。翌日以降、さいたま市の4医師会と病院などが協力し、医療関係者がボランティアとして駆けつけている。持病などの病歴情報がほとんどないままの診療だ。
県や医師会によると、避難生活の疲れで、風邪やインフルエンザにかかる住民が多い。高血圧など持病の薬を切らした患者もおり、中には糖尿病の薬を1週間服用できず、危険な状態になっていた男性もいた。これまでに計13人が、アリーナから病院に救急搬送された。
避難者の中には、救護ステーションに行かずに、じっと我慢している人も少なくない。医療チームが21日から、通路に設けられた住民の生活スペースを巡回し、声かけを始めたところ、持病の薬があと1~2日分しかないのに「飲む回数を減らす。大丈夫」と言う人や、2日間排尿できないのに黙っている女性がおり、慌てて病院に運んだケースもあったという。
いわき市の病院から人工透析患者約30人が避難し、夜間にもかかわらず近隣のクリニックに受け入れてもらうなど、チームは想定しない事態にも対処してきた。
精神的なケアも課題だ。津波で自宅を流されてパニック障害になった女性、環境の変化に戸惑って統合失調症やうつ病などを悪化させた人もいる。原発事故で故郷に帰れる見通しが立たず、就労や子どもの教育といった問題に悩み、ストレスを感じる住民は多い。
特に高齢者は気持ちが塞ぎがちという。体を動かさず、身体機能が低下する生活不活発病になる恐れもある。このため理学療法士や作業療法士のボランティアは、高齢者らを誘い、ストレッチ体操を行うなどして気遣っている。
アリーナの避難所は31日で終了する。大宮医師会の湯沢俊会長は「町ぐるみの避難で最初は大混乱したが、少しずつ落ち着いてきた。今後は慢性疾患の患者や、住民の精神的なケアが必要になる」と話している。
(2011年3月28日 読売新聞)
*****以上*****
*****読売新聞(2011/03/28)*****
http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20110328-OYT8T00373.htm?from=tw
医療ボランティア奔走…埼玉
アリーナ避難 双葉町民ら 心身とも増す疲労
福島県双葉町の町民ら2000人余が避難生活を送るさいたま市のさいたまスーパーアリーナでは、連日100人以上の医師や看護師、薬剤師ら医療関係者がボランティアとして避難住民のケアに駆け回っている。
25日で地震発生から2週間。診察を受けた患者は19日以降の7日間でのべ990人に上る。長期化する避難生活に、住民は心身ともに疲労の度合いを増している。
アリーナ1階に救護ステーションが開設されたのは、避難所が設置された2日後の18日夕。翌日以降、さいたま市の4医師会と病院などが協力し、医療関係者がボランティアとして駆けつけている。持病などの病歴情報がほとんどないままの診療だ。
県や医師会によると、避難生活の疲れで、風邪やインフルエンザにかかる住民が多い。高血圧など持病の薬を切らした患者もおり、中には糖尿病の薬を1週間服用できず、危険な状態になっていた男性もいた。これまでに計13人が、アリーナから病院に救急搬送された。
避難者の中には、救護ステーションに行かずに、じっと我慢している人も少なくない。医療チームが21日から、通路に設けられた住民の生活スペースを巡回し、声かけを始めたところ、持病の薬があと1~2日分しかないのに「飲む回数を減らす。大丈夫」と言う人や、2日間排尿できないのに黙っている女性がおり、慌てて病院に運んだケースもあったという。
いわき市の病院から人工透析患者約30人が避難し、夜間にもかかわらず近隣のクリニックに受け入れてもらうなど、チームは想定しない事態にも対処してきた。
精神的なケアも課題だ。津波で自宅を流されてパニック障害になった女性、環境の変化に戸惑って統合失調症やうつ病などを悪化させた人もいる。原発事故で故郷に帰れる見通しが立たず、就労や子どもの教育といった問題に悩み、ストレスを感じる住民は多い。
特に高齢者は気持ちが塞ぎがちという。体を動かさず、身体機能が低下する生活不活発病になる恐れもある。このため理学療法士や作業療法士のボランティアは、高齢者らを誘い、ストレッチ体操を行うなどして気遣っている。
アリーナの避難所は31日で終了する。大宮医師会の湯沢俊会長は「町ぐるみの避難で最初は大混乱したが、少しずつ落ち着いてきた。今後は慢性疾患の患者や、住民の精神的なケアが必要になる」と話している。
(2011年3月28日 読売新聞)
*****以上*****