昨年の予算特別委員会における恊働推進に関しての質疑を振り返ります。
それから一年がたっての今回の予算特別委員会。
質疑の中で約束されたように、恊働の事業が立ち上げあれ、今回の予算計上がなされるまで至っております。
今後の課題として、中長期的な視点の課題も含め列挙するとして
*NPOやボランティア活動へのさらなる、財政支援の形
*第三者評価機関やその規定の整備
*本年度の事業の立ち上げについて
*人材育成の進捗
*中央区の恊働を進めるにあたっての会議体「恊働推進会議」設置
*区の恊働に対する意識の向上
*恊働のネットワークの広がり
*恊働ステーションを区役所本庁舎内に設置
などがあると考えています。
****中央区議会ホームページより*****
予算特別委員会第四日(平成22年3月15日)
http://www.kugikai.city.chuo.lg.jp/kaigiroku.cgi/h22/yosan20100315.html?userq=10
○小坂委員
では、よろしくお願い申し上げます。
私は、1番目の質問は協働推進に関して、2番目の質問は文化振興に関して、3番目の質問は生涯学習、4番目の質問は商店街振興で、5番目が観光拠点の整備です。ただ、最後のほうはちょっと、はしょる形になるかもしれません。
まず、協働推進に関して入っていきます。
この協働推進に関してなんですけれども、本日、この款の地域振興費の中でいろいろと問題提起を前委員の皆様がされてまいりました。総合型地域スポーツクラブをいかにつくっていくかということや、文化事業助成制度をいかに出していくか、また、起業するところへ支援する場合にいかに公平性を確保しながら起業を支援していくかということや、また、芝生化や緑化やアダプト制度、これらをいかに支援していくか、このようなテーマの話が前委員の皆様から出されましたけれども、これらを解決する一つの考え方を述べているのが協働推進の今回出されました中央区協働推進会議の報告書、この報告書がすべての今述べたことの一つの考え方の方向性が述べられているんじゃないかなと思います。本当にこの今回出された中央区協働推進会議の報告書の内容は非常に大切であると私は考えます。この予算委員会の一つの重要な目玉であると思っております。
これに関して質疑していきますが、まず大変基本的なところから入らせていただきます。
今回、協働推進会議最終報告書を提出されましたけれども、この提出に至るまでの経過を簡単に述べてください。
○林地域振興課長
協働推進会議の最終報告をいただいたことでございますが、これまでの経過というお尋ねでございます。
中央区では、先般も御質問にお答えをさせていただきましたが、NPO・ボランティア団体交流サロンというものを平成16年2月に立ち上げまして、さまざまな側面的な支援を各団体の方々にさせていただいております。そういった中で、中央区としても、協働の推進に向けまして地域との協働指針というものを平成18年3月に定めたところでございます。その後、協働推進会議につきましては、この協働がなかなか中央区としても進まない、さまざまな課題があるというところから、平成19年11月から昨年(平成21年)10月までの延べ13回にわたりまして協働推進会議を開催してきたところでございます。この後、平成22年には最終報告書をいただいたということで、今後、来年度に向けての協働の推進に向けて、この提言をもとに進めていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
ありがとうございます。
中間報告に対しては、パブリックコメントをきちんと実施して、そして最終報告書ができ上がったというところであります。この報告書の中に関して、用語があるんですけれども、重要だけれども、なかなか理解しがたい難しい用語が入っておりますので、その概念を簡単に説明いただきたいと思います。
まず1つ目は、この中に新しい形の公共という言葉が出てまいりますけれども、これをいかに理解したらよろしいでしょうか。
2つ目が、協働という言葉自体の再確認をお願いします。特に、この報告書では、中央区では都心型協働社会というふうな述べ方をしておりますけれども、都心型協働社会とはどのような概念でしょうか。
3つ目が、中間支援拠点を整備するということが述べられております。特に中間支援拠点の中間というのは何の中間であるかというふうなことも含めながら、その概念をお願いします。
○林地域振興課長
用語に関するお尋ねでございます。
まず、新しい形の公共でございますが、これは基本計画2008で明記してございますが、さまざまな地域の中では活動していただいているところでございます、町会・自治会のほか、ボランティア活動、また、NPO等、社会貢献をいただくような形で、さまざまな活動がされております。こうした活動をされていらっしゃる方々のお力を使って、地域の実情を最も理解する住民が主体となって、地域にとって最も適した形で課題解決を図っていく、そういったことが新しい形の公共ということで定義をしているところでございます。
次に、協働でございますけれども、これは総務省のほうの見解でございますが、住民等と行政が相互の立場や特性を認識しながら、共通の目的を達成するために協力して活動することということでございます。
そして、都心型協働社会ということで、中央区において、今回の報告の中でも述べさせていただいておりますが、中央区の特性としましては、御案内のとおり4万4,000を超える事業所が中央区の場合はございます。また、昼間人口としましても約65万人を抱えていると。こうした都心としての立地性から、またNPO法人も現在では600を超えるという環境に至っております。そうしたNPOを初め、町会・自治会、またボランティア団体等、さまざまな分野で市民活動、そういった活動に多くの方々が取り組んでおりまして、こうした豊かな都心としての特性を活用して協働を中央区として推進していくということが都心型協働ということのイメージでございます。
そして、4点目の中間としてのとらえ方でございますが、これは協働推進ということで、現在、社会貢献活動団体と行政である中央区、そういった意味での中間をコーディネートしていただく、また活動の団体間を中間としてコーディネートしていただく、また、そのほか団体と区民、また、町会、そういった形の個人、すみません、町会は別としまして団体と個人、区民をコーディネートしていただいて、例えばボランティアの参加ですとか、そういったことでのコーディネート、また団体と企業、そういったさまざまな活動団体をされていらっしゃる方、また、行政、そういったものとのコーディネートをしていただく意味での中間というふうにとらえております。
以上でございます。
○小坂委員
それぞれ詳しい解説ありがとうございます。
今後、財政の状態も厳しくなっていく中で、区民への行政サービスを低下させないためには、ぜひとも新しい形の公共を一緒に利用しつつ、行政サービスを行っていっていただきたいと思っております。また、協働に当たりましては、お金を出してあげるから働いてくださいというふうな、どうしても目線としてはNPOの方々、ボランティアの方々に下請をしてくださいというふうな目線になりがちなところがあるんですけれども、決してNPOやボランティアは行政の下請ではございませんので、そのあたりは協働という、本当に対等な立場のパートナーシップというものを築いていただけますように、よろしくお願い申し上げます。
また、中間支援拠点というものは、名前としては何なのだろうというふうなことで、わかりにくいところはありますけれども、ぜひともいろいろな中間を、決してNPO、ボランティアの社会貢献団体と区の間の中間というだけではなくて、その中間というところにはさまざまな、おっしゃっていただいたような中間という働きがありますので、そのあたりを考えながら、中間支援拠点をつくっていただきたいと思います。
では、次に移りますけれども、実際の中間支援拠点、ここでは中間支援拠点(仮称)協働ステーションというものを今後整備していくということで結論づけられておりますけれども、この中間支援拠点(仮称)協働ステーションの役割を教えてください。
○林地域振興課長
中間支援拠点の役割でございます。
今回、提言の中でもございますが、十思スクエアにあるボランティア交流団体サロンを発展的に機能アップしていきたいと。これまで活動に関する側面的な支援を中心に、あちらの施設では行ってきたところでございますが、この中間支援拠点において、これまでの取り組みのほか、人材育成、また、協働を推進していく上でのさまざまな、先ほども申したようなコーディネート機能、またそれぞれの団体の相談、そういったことを中心に行っていきたいと。この中間支援拠点が持つ話し合いの場ですとか、こういったコーディネート機能を活用しまして、組織の基盤を充実していただきまして、地域の他の団体との信頼関係を築いていく、そのようなことが重要であるかと思っております。
また、このような取り組みによりまして個々の活動が活性化するとともに、さまざまな団体からのネットワークが充実していきまして、協働の社会貢献活動の輪がさらに広がっていくものということで、この中間支援拠点としての役割は担っているものと思っております。
以上でございます。
○小坂委員
この中間支援拠点、何か大変抽象的ではございますけれども、ここがそういう場だとすると、一方のテーブルには実際に事業をしたいというボランティア、NPOがいて、一方では中間支援拠点を運営する人がいて、一方で地域振興課をはじめとする行政の方々がいると。同じ場所でどのように新しい公共たる事業をつくっていくか、それを話し合う場が中間支援拠点であろうと考えております。
それだけでなくて、つくった中間支援拠点におきまして、先ほど起業をいかに立ち上げていくかというふうなお話が前委員からありましたけれども、それだけでなくて、前委員の指摘からもありましたように、NPOが立ち上がったという話が今ない中で、NPO設立に向けていかに支援していくかとか、また既に社会貢献活動としては町会や自治会もございますので、そういう方々も同じ社会貢献をされているわけなので、前々から地域を担ってきた町会、自治会の社会貢献を今までされてきた方々も含め、新たに事業展開を考えるNPO、ボランティアといかに連携していくかというところの話などを、ぜひとも行っていっていただきたいし、一番重要なものの一つは、課長がおっしゃいましたように人材育成であろうかと思います。このあたりの人材育成のことも、ぜひともこの中間支援拠点で進めていっていただきたいと思います。
ここで、この報告書の中には、新しい公共の形として、ある社会問題を解決したいと思う人や団体がいらっしゃった場合に、その方々が23のステップを踏むことによって事業が実際にできて評価されるというふうなことで、協働事業の流れ23の工程というものが書かれております。簡潔にその工程を述べていただけますでしょうか。
○林地域振興課長
今回提言をいただきました報告書の中に、中間支援拠点を中心として区が協働に取り組むということで、事業の流れを23工程に分けたイメージで示させていただいたところでございます。その23の工程の中でのやりとりとしましては、市民活動団体というグループ、そしてこの中間支援拠点としての役割、また行政としての区の役割、そして4点目が第三者審査機関としての審議のあり方ということで、この4つのそれぞれの役割分担に応じて6つのステップに分けて、23の工程はございますが、大きくステップという位置づけで6つに分けさせていただいております。
まず、第1のステップとしましては、事業の構築を行っていくということで、市民活動団体と中間支援拠点における事業構築でございます。
そして、第2のステップといたしましては、実施に向けたコーディネートということで、これはやはり区との協働事業に結びつけるために、この中間支援拠点においてコーディネート機能をここで発揮していただくステップが2でございます。
そして、ステップの3というのは、行政との協働の提案書、そういったものを活動団体において作成していただくステップでございます。
そして、ステップ4でございますが、提案書の審査ということで、区だけではなく第三者、区民ですとか学識経験者等の方々にも参画していただきまして、第三者審査機関を設けまして、ここで審査をいただくのがステップの4でございます。
そして、ステップの5としましては協働事業の実施を行い、
ステップ6において、当然ではございますが、事業の進捗の評価ですとか、また次に向けた改善ということで、
大きく23工程を6つのステップに分けて示していただいたところでございます。
以上です。
○小坂委員
この23の工程がきちんと書かれているということが、非常にこの報告書のすぐれた点だと私は理解しております。
ただ、行政の皆様にとっては、これは日々なされていることなので、余り感じられていないのかもしれませんけれども、区民の側から見れば、自分たちが社会問題を解決したいという中で、行政がもしかして、それを解決しようとする意思に対してお金をつけてくれると。
とてもそのような過程というのはなかなかないことなんですよね。ただ、この23の工程をきちんと踏んでいけば、結局うまく行政のほうからは助成をつけていただける形になり、またその事業を一緒に考えてもらえるということなので、23の工程をきちんと、23もあるので大変長くて理解しづらくもあるんですけれども、ただ、一つ一つ細かく見ていくと、そのステップを踏んでいくと事業構築が成り立つというふうに私は読めます。実際、ですから、山岸先生や瀧澤先生が一生懸命考えてつくられた工程だと思いますけれども、非常にすぐれた工程が書かれております。ここは高く評価させていただきたいと思っているところであり、実際の6つの、23ありますけれども、事業構築に向けた6つのステップを踏みながら、事業構築はぜひ今後なされていっていただきたいと考えているところです。
途中で出てきました第三者審査機関というものが出てまいりましたので、その役割をもう一度そこだけ述べてください。
○林地域振興課長
御答弁の前に1点御確認をさせていただきたいのが、行政の助成ということを今、委員お話ございましたが、この23の工程の中に各種団体に助成金の御紹介等をさせていただく部分が書かれてございます。ちょっと勘違いがあってはと思いまして、お話をさせていただきますと、行政の助成というのは区が助成をするということではなく、財団ですとか国だとか、このようなさまざまな社会貢献活動に対して助成をしている団体がございます。そういった団体の助成の情報を提供させていただいたり、また、そういった助成金をいただくに当たっての事業構築の支援、そういったところも、この中間支援拠点の中では団体の方々とのコーディネートの中で役割があるということでございます。
そして、今、もう1点御質問がございました第三者審査機関という部分の役割でございますけれども、第三者審査機関につきましては、やはり協働事業の公平性ですとか公正性、そういったものを確保するために、第三者からなります選定委員会、そして事業が実施された後の評価ということで御審議いただく機関ということで御提言いただいたところでございます。そういった中で、今お話しさせていただいたように審査機能と評価機能、その点が第三者審査機関の役割でございます。
以上です。
○小坂委員
中間支援拠点の協働ステーションが一方であり、もう一つ、第三者審査機関もつくるということなんですけれども、それを同じにはせずに、分けて組織を1つつくったのはどのような意図があってされたことでしょうか。
○林地域振興課長
この御提言の中では、それぞれが一つの組織というところなのか、分けてというところまでは御説明いただいたところではございません。
我々としましては、一つの考え方として、協働推進会議というものが今回足かけ3年にわたって御審議をいただいたところでございますが、今回22年度から取り組む事業で、協働がさまざまな課題のすべてを解決できたかというと、そういう面でもない部分があろうかと思っております。
一つの考え方として、この協働推進会議をまた新たな要綱を定めまして、中央区における協働のさまざまな課題解決に向けた御提言をいただく一つの審査機関として設け、その下にこのような審査機関ですとか評価機関、そういったものを設けるというのも一つの考え方と思っております。今後、この会議を立ち上げるに当たって、さまざまな活動団体の方々との話し合いをさせていただきながら決めさせていただきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
私も質問させていただきながらも、実際に第三者審査機関というのがその中に入るのか、ちょっと離れた別物かは別にして、第三者審査機関をきちんとつくるという点では、非常にこの点もすぐれていると思います。この第三者審査機関が協働事業選定基準を作成したり、協働事業評価基準を作成したり、また事業提案書の審査をしたり、事業実施後の評価をしたり、その基準を作成して、実際に審査、評価するということの第三者審査機関を置いているということがとても大事だと思います。
私がここでしつこく言ったのは、2番目に述べたいと思っておりました、文化振興に関連しての文化事業助成制度が今後進められていきますけれども、私はぜひともこのような第三者審査機関をきちんとつくり、また事業の選定基準や事業の評価基準もぜひともつくっていただきながら、文化事業助成制度もこのようにしていただければと思っております。
文化振興に関して言いたい部分はこの部分ですので、2番目のテーマはこれで終わりにします。
1番目の協働推進に戻りますけれども、実際、今後のタイムテーブルに関してです。
いよいよ報告書が出たというところで、どのようにこの中間支援拠点を立ち上げたり、また実際にそれを運営する事業者をプロポーザルで選んだり、第三者審査機関をいつ立ち上げ、その第三者審査機関が先ほど申しました選定基準や評価基準をいつまでにつくるというあたりのタイムテーブルはいかにお考えでしょうか。
○林地域振興課長
協働を進めるに当たってのタイムテーブルのお尋ねでございます。
我々事務レベルでございますが、具体的にまだ詳細に決まっているところと、決まっていないところございまして、ただ、基本的な姿勢として御理解いただきたいと思うんですが、来年度、今お話のあった第三者の審査機関を設ける中で、区との協働事業という意味での提案を受けていきたいと思っております。その提案を来年度の予算に何とか間に合うような形で協働提案をそれぞれの団体からいただき、次年度予算に反映していくというところの姿勢は、まず御理解いただきたいと思っております。詳細につきましては、この予算審査が終わりまして、予算が通った後、区としても詳細なものを決めていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
一番大切な部分ですね。報告書ができて、まだ先は長いんだけれども、課長がおっしゃいましたように、来年度(平成23年度)の予算では事業提案を受けるというところまで進めていくという、その考え方をいただき、大変安心しているところでございます。事業提案を受けて、この協働の歩みを来年の予算審議におきましては、そのあたりを評価させていただきたいと思っておりますので、なかなか時間はかかる、長いステップが多々あるとは思うんですけれども、ぜひとも実現のほどお願い申し上げます。
では、このように報告書ができ上がったというところではありますけれども、今後の協働推進の課題ですね。今後、何が課題として残されているとお考えでしょうか。
○林地域振興課長
中央区において課題がさまざまなものがある中で、このような形で報告をいただきまして、その提言を反映しながら来年度から、これからスタートしていこうという状況にあるということは、まず御理解いただきたいと思います。
そうした中で、これからさまざまな課題が見えてくるかと思っておりますけれども、まずは我々が今考えておりますところについては、この協働そのもの自体、区民も含めまして新しい理念といいますか、考え方でございます協働というものをいかに区民にもPRをして、また団体の方々においても、自分たちの目的達成のための社会貢献活動はさまざまされていらっしゃるかと思いますが、それと行政とが手を組んで、どういった課題解決、地域解決をしていくのかという部分では、まだまだこれから御理解をいただかなければならないといったところが大きな一つの課題だと思っております。
また、我々行政といたしましても、これまで行政が中心となってさまざまな福祉向上を図ってきているわけでございますが、そうした活動団体の方々と新たに手を結んで、一つの行政サービスを展開していくといった部分では、職員における意識改革というものも必要かと思っております。これまでも研修等行っておりますけれども、今後さらに充実をしていきたいと思っております。
また、地域等のさまざまな資源が、NPO団体を初めとしましてございます。そういった団体の地域資源といいますか、そういった方々の有効活用をどうやって図っていったらいいのか。これは公募事業でも来年度展開していきたいと思っております。
さまざまな課題等がございますが、今後も課題解決を迅速に行いまして、この協働を何とか促進させていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
大切な課題を述べられたと思っております。
1つには、やはり区の協働推進の意識の向上ですね。そこで、この報告書にも書かれておりますけれども、区職員の協働推進に関しての研修の定期的な開催というふうなことで、定期的に開催し、協働推進の意識を向上していくというふうに報告書でも述べられておりますので、ぜひともそこも含め、協働ということの意識の高い、ここの職員の皆様は大変意識が高く評価させていただいておりますけれども、ぜひとも協働に向けた意識の向上をよろしくお願い申し上げたいと思います。
また、さまざまな地域の資源とおっしゃいましたけれども、地域の資源たる中央区の区民の皆様も、大変意識が高うございます。そういう方々がその力を発揮できるような人材育成をしていっていただきたいと思います。この報告書の中でも述べられておりますけれども、NPO、ボランティアに単に参加するという人材もあれば、それを一歩進めて、そういうボランティア、NPOを組織するというふうな人材、また、組織されたボランティア、NPOと区と企業等というのをコーディネートする、それは中間支援拠点のメンバーのやる仕事だと思いますけれども、そういうコーディネートできる人材、さまざまな人材の育成の課題がございますので、そのあたりをぜひとも今後よろしくお願いしたいと思っております。
また、中間支援拠点がそもそも機能するのかとか、第三者審査機関がそもそも機能するのかというのを評価する組織が私は必要なのではないかと思いますけれども、このあたりは中間支援拠点や第三者審査機関の自主性に任せても大丈夫なものなんでしょうか。そこだけ、お願いします。
○林地域振興課長
当然、我々行政をつかさどる職員もおります。第三者審査機関との関係においては、例えば行政と監査をいただいている関係がございます。監査委員と我々とは、そういった意味では監査委員に対して監査をするということではなく、我々、団体と、また中間支援拠点との公平なジャッジ、そこら辺の意識は常に持って対応していきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
協働推進会議がこの報告書をつくったと。この報告書ができたことは、また新たなる協働推進のスタートだと思われます。その自主性といいますか、監査の考え方で動いていくというふうに課長は述べられておりますけれども、私はこの中間支援拠点や第三者審査機関がうまく機能するかを初め、また、区の協働推進の意識向上がなされているかどうかや、先ほど申しました協働に向けた人材育成がなされていくか、それらをやはり見るという組織が必要なのではないか。すなわち、中央区協働推進会議報告書が1つ出ておりますけれども、次の展開に向けた中央区協働推進会議の新たなステージでの、この会議の設置は必要だと考えますけれども、このあたりはいかがでしょうか。
○林地域振興課長
重ねる答弁でございますけれども、我々としても、現段階においてはそういった形での組織を設けるということではなく、区としての公平性、効率性、そういったところも十分認識しながら第三者審査機関との役割を持っていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
恐らく大丈夫かとは思いますけれども、私は、報告書は出されたけれども、今度はこの新たな展開を見ていく、その進みぐあい、中央区の協働という事業がいかに進んでいるかというのを評価する、中間支援拠点だけでなくて協働という概念が進んでいくというのを評価していく会議体は必要なのではないかと思いますので、私自身は中央区協働推進会議は、新たなメンバーかどうかは別にして、もう一度設置して、区全体の協働推進のあり方を見ていく、区民と一緒に考えていく場の設置が必要かと考えます。このあたり、よろしく御検討いただければと思います。
最後なんですけれども、協働推進会議の報告書は、大変私は価値がある報告書かと思うんですけれども、こういうものを知的財産としてきちんと固めた形にしてとっておき、これを保護する、または著作権として利用していくとか、このあたりの考え方というのはないんでしょうか。23の工程をきちんと出したというのは、一つの著作権というか、何か一つの知的財産じゃないかなと私は思うんですけれども、そこまでのものではないんでしょうか。そのあたり、どうですか。
○林地域振興課長
大変お褒めのお言葉をいただきまして、委員は相当喜ぶことだと思っております。
今、委員お話しのとおり、日本では初めての試みであるということで、この機能については学識経験者等、お話をいただいているものでございます。この中で、我々としまして、中間支援拠点に求める役割の機能の中に、他の中では中間支援拠点の中で相談ですとか情報交換、また、協働提案書の作成支援だとか、そのような取り組みについてはこれまでもこのような拠点において行っていたというところでございますが、中央区ではこれらに加えまして、協働事業としての事業の構築支援、また協働事業に至らなかった団体にさまざまな助成団体の財政的な支援、そういったものの御紹介等もあわせて行いながら、その地域での活動団体の育成を促していきたいと、そのようにこの中間支援拠点の中では機能してございます。
そういった意味で、知的財産というお話もいただいているところでございますが、こういったNPO等の地域との協働という考え方は、まだまだ平成10年にNPO法ができた後、他の中でも活動はされていらっしゃいますが、まだまだこれからのことだと思っております。そういった中で、中央区のいいところ、また、ほかの自治体でのいいところ、相互にこれについては活用しながら、情報交換しながら、よりよいものを協働という形で、新しい形の公共に進めていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
今後とも、ぜひとも中央区協働推進会議の報告書、そして出された23のステップを大切にしながら、区の協働推進を進めていっていただきたいと思います。大変期待いたしておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
以上、
それから一年がたっての今回の予算特別委員会。
質疑の中で約束されたように、恊働の事業が立ち上げあれ、今回の予算計上がなされるまで至っております。
今後の課題として、中長期的な視点の課題も含め列挙するとして
*NPOやボランティア活動へのさらなる、財政支援の形
*第三者評価機関やその規定の整備
*本年度の事業の立ち上げについて
*人材育成の進捗
*中央区の恊働を進めるにあたっての会議体「恊働推進会議」設置
*区の恊働に対する意識の向上
*恊働のネットワークの広がり
*恊働ステーションを区役所本庁舎内に設置
などがあると考えています。
****中央区議会ホームページより*****
予算特別委員会第四日(平成22年3月15日)
http://www.kugikai.city.chuo.lg.jp/kaigiroku.cgi/h22/yosan20100315.html?userq=10
○小坂委員
では、よろしくお願い申し上げます。
私は、1番目の質問は協働推進に関して、2番目の質問は文化振興に関して、3番目の質問は生涯学習、4番目の質問は商店街振興で、5番目が観光拠点の整備です。ただ、最後のほうはちょっと、はしょる形になるかもしれません。
まず、協働推進に関して入っていきます。
この協働推進に関してなんですけれども、本日、この款の地域振興費の中でいろいろと問題提起を前委員の皆様がされてまいりました。総合型地域スポーツクラブをいかにつくっていくかということや、文化事業助成制度をいかに出していくか、また、起業するところへ支援する場合にいかに公平性を確保しながら起業を支援していくかということや、また、芝生化や緑化やアダプト制度、これらをいかに支援していくか、このようなテーマの話が前委員の皆様から出されましたけれども、これらを解決する一つの考え方を述べているのが協働推進の今回出されました中央区協働推進会議の報告書、この報告書がすべての今述べたことの一つの考え方の方向性が述べられているんじゃないかなと思います。本当にこの今回出された中央区協働推進会議の報告書の内容は非常に大切であると私は考えます。この予算委員会の一つの重要な目玉であると思っております。
これに関して質疑していきますが、まず大変基本的なところから入らせていただきます。
今回、協働推進会議最終報告書を提出されましたけれども、この提出に至るまでの経過を簡単に述べてください。
○林地域振興課長
協働推進会議の最終報告をいただいたことでございますが、これまでの経過というお尋ねでございます。
中央区では、先般も御質問にお答えをさせていただきましたが、NPO・ボランティア団体交流サロンというものを平成16年2月に立ち上げまして、さまざまな側面的な支援を各団体の方々にさせていただいております。そういった中で、中央区としても、協働の推進に向けまして地域との協働指針というものを平成18年3月に定めたところでございます。その後、協働推進会議につきましては、この協働がなかなか中央区としても進まない、さまざまな課題があるというところから、平成19年11月から昨年(平成21年)10月までの延べ13回にわたりまして協働推進会議を開催してきたところでございます。この後、平成22年には最終報告書をいただいたということで、今後、来年度に向けての協働の推進に向けて、この提言をもとに進めていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
ありがとうございます。
中間報告に対しては、パブリックコメントをきちんと実施して、そして最終報告書ができ上がったというところであります。この報告書の中に関して、用語があるんですけれども、重要だけれども、なかなか理解しがたい難しい用語が入っておりますので、その概念を簡単に説明いただきたいと思います。
まず1つ目は、この中に新しい形の公共という言葉が出てまいりますけれども、これをいかに理解したらよろしいでしょうか。
2つ目が、協働という言葉自体の再確認をお願いします。特に、この報告書では、中央区では都心型協働社会というふうな述べ方をしておりますけれども、都心型協働社会とはどのような概念でしょうか。
3つ目が、中間支援拠点を整備するということが述べられております。特に中間支援拠点の中間というのは何の中間であるかというふうなことも含めながら、その概念をお願いします。
○林地域振興課長
用語に関するお尋ねでございます。
まず、新しい形の公共でございますが、これは基本計画2008で明記してございますが、さまざまな地域の中では活動していただいているところでございます、町会・自治会のほか、ボランティア活動、また、NPO等、社会貢献をいただくような形で、さまざまな活動がされております。こうした活動をされていらっしゃる方々のお力を使って、地域の実情を最も理解する住民が主体となって、地域にとって最も適した形で課題解決を図っていく、そういったことが新しい形の公共ということで定義をしているところでございます。
次に、協働でございますけれども、これは総務省のほうの見解でございますが、住民等と行政が相互の立場や特性を認識しながら、共通の目的を達成するために協力して活動することということでございます。
そして、都心型協働社会ということで、中央区において、今回の報告の中でも述べさせていただいておりますが、中央区の特性としましては、御案内のとおり4万4,000を超える事業所が中央区の場合はございます。また、昼間人口としましても約65万人を抱えていると。こうした都心としての立地性から、またNPO法人も現在では600を超えるという環境に至っております。そうしたNPOを初め、町会・自治会、またボランティア団体等、さまざまな分野で市民活動、そういった活動に多くの方々が取り組んでおりまして、こうした豊かな都心としての特性を活用して協働を中央区として推進していくということが都心型協働ということのイメージでございます。
そして、4点目の中間としてのとらえ方でございますが、これは協働推進ということで、現在、社会貢献活動団体と行政である中央区、そういった意味での中間をコーディネートしていただく、また活動の団体間を中間としてコーディネートしていただく、また、そのほか団体と区民、また、町会、そういった形の個人、すみません、町会は別としまして団体と個人、区民をコーディネートしていただいて、例えばボランティアの参加ですとか、そういったことでのコーディネート、また団体と企業、そういったさまざまな活動団体をされていらっしゃる方、また、行政、そういったものとのコーディネートをしていただく意味での中間というふうにとらえております。
以上でございます。
○小坂委員
それぞれ詳しい解説ありがとうございます。
今後、財政の状態も厳しくなっていく中で、区民への行政サービスを低下させないためには、ぜひとも新しい形の公共を一緒に利用しつつ、行政サービスを行っていっていただきたいと思っております。また、協働に当たりましては、お金を出してあげるから働いてくださいというふうな、どうしても目線としてはNPOの方々、ボランティアの方々に下請をしてくださいというふうな目線になりがちなところがあるんですけれども、決してNPOやボランティアは行政の下請ではございませんので、そのあたりは協働という、本当に対等な立場のパートナーシップというものを築いていただけますように、よろしくお願い申し上げます。
また、中間支援拠点というものは、名前としては何なのだろうというふうなことで、わかりにくいところはありますけれども、ぜひともいろいろな中間を、決してNPO、ボランティアの社会貢献団体と区の間の中間というだけではなくて、その中間というところにはさまざまな、おっしゃっていただいたような中間という働きがありますので、そのあたりを考えながら、中間支援拠点をつくっていただきたいと思います。
では、次に移りますけれども、実際の中間支援拠点、ここでは中間支援拠点(仮称)協働ステーションというものを今後整備していくということで結論づけられておりますけれども、この中間支援拠点(仮称)協働ステーションの役割を教えてください。
○林地域振興課長
中間支援拠点の役割でございます。
今回、提言の中でもございますが、十思スクエアにあるボランティア交流団体サロンを発展的に機能アップしていきたいと。これまで活動に関する側面的な支援を中心に、あちらの施設では行ってきたところでございますが、この中間支援拠点において、これまでの取り組みのほか、人材育成、また、協働を推進していく上でのさまざまな、先ほども申したようなコーディネート機能、またそれぞれの団体の相談、そういったことを中心に行っていきたいと。この中間支援拠点が持つ話し合いの場ですとか、こういったコーディネート機能を活用しまして、組織の基盤を充実していただきまして、地域の他の団体との信頼関係を築いていく、そのようなことが重要であるかと思っております。
また、このような取り組みによりまして個々の活動が活性化するとともに、さまざまな団体からのネットワークが充実していきまして、協働の社会貢献活動の輪がさらに広がっていくものということで、この中間支援拠点としての役割は担っているものと思っております。
以上でございます。
○小坂委員
この中間支援拠点、何か大変抽象的ではございますけれども、ここがそういう場だとすると、一方のテーブルには実際に事業をしたいというボランティア、NPOがいて、一方では中間支援拠点を運営する人がいて、一方で地域振興課をはじめとする行政の方々がいると。同じ場所でどのように新しい公共たる事業をつくっていくか、それを話し合う場が中間支援拠点であろうと考えております。
それだけでなくて、つくった中間支援拠点におきまして、先ほど起業をいかに立ち上げていくかというふうなお話が前委員からありましたけれども、それだけでなくて、前委員の指摘からもありましたように、NPOが立ち上がったという話が今ない中で、NPO設立に向けていかに支援していくかとか、また既に社会貢献活動としては町会や自治会もございますので、そういう方々も同じ社会貢献をされているわけなので、前々から地域を担ってきた町会、自治会の社会貢献を今までされてきた方々も含め、新たに事業展開を考えるNPO、ボランティアといかに連携していくかというところの話などを、ぜひとも行っていっていただきたいし、一番重要なものの一つは、課長がおっしゃいましたように人材育成であろうかと思います。このあたりの人材育成のことも、ぜひともこの中間支援拠点で進めていっていただきたいと思います。
ここで、この報告書の中には、新しい公共の形として、ある社会問題を解決したいと思う人や団体がいらっしゃった場合に、その方々が23のステップを踏むことによって事業が実際にできて評価されるというふうなことで、協働事業の流れ23の工程というものが書かれております。簡潔にその工程を述べていただけますでしょうか。
○林地域振興課長
今回提言をいただきました報告書の中に、中間支援拠点を中心として区が協働に取り組むということで、事業の流れを23工程に分けたイメージで示させていただいたところでございます。その23の工程の中でのやりとりとしましては、市民活動団体というグループ、そしてこの中間支援拠点としての役割、また行政としての区の役割、そして4点目が第三者審査機関としての審議のあり方ということで、この4つのそれぞれの役割分担に応じて6つのステップに分けて、23の工程はございますが、大きくステップという位置づけで6つに分けさせていただいております。
まず、第1のステップとしましては、事業の構築を行っていくということで、市民活動団体と中間支援拠点における事業構築でございます。
そして、第2のステップといたしましては、実施に向けたコーディネートということで、これはやはり区との協働事業に結びつけるために、この中間支援拠点においてコーディネート機能をここで発揮していただくステップが2でございます。
そして、ステップの3というのは、行政との協働の提案書、そういったものを活動団体において作成していただくステップでございます。
そして、ステップ4でございますが、提案書の審査ということで、区だけではなく第三者、区民ですとか学識経験者等の方々にも参画していただきまして、第三者審査機関を設けまして、ここで審査をいただくのがステップの4でございます。
そして、ステップの5としましては協働事業の実施を行い、
ステップ6において、当然ではございますが、事業の進捗の評価ですとか、また次に向けた改善ということで、
大きく23工程を6つのステップに分けて示していただいたところでございます。
以上です。
○小坂委員
この23の工程がきちんと書かれているということが、非常にこの報告書のすぐれた点だと私は理解しております。
ただ、行政の皆様にとっては、これは日々なされていることなので、余り感じられていないのかもしれませんけれども、区民の側から見れば、自分たちが社会問題を解決したいという中で、行政がもしかして、それを解決しようとする意思に対してお金をつけてくれると。
とてもそのような過程というのはなかなかないことなんですよね。ただ、この23の工程をきちんと踏んでいけば、結局うまく行政のほうからは助成をつけていただける形になり、またその事業を一緒に考えてもらえるということなので、23の工程をきちんと、23もあるので大変長くて理解しづらくもあるんですけれども、ただ、一つ一つ細かく見ていくと、そのステップを踏んでいくと事業構築が成り立つというふうに私は読めます。実際、ですから、山岸先生や瀧澤先生が一生懸命考えてつくられた工程だと思いますけれども、非常にすぐれた工程が書かれております。ここは高く評価させていただきたいと思っているところであり、実際の6つの、23ありますけれども、事業構築に向けた6つのステップを踏みながら、事業構築はぜひ今後なされていっていただきたいと考えているところです。
途中で出てきました第三者審査機関というものが出てまいりましたので、その役割をもう一度そこだけ述べてください。
○林地域振興課長
御答弁の前に1点御確認をさせていただきたいのが、行政の助成ということを今、委員お話ございましたが、この23の工程の中に各種団体に助成金の御紹介等をさせていただく部分が書かれてございます。ちょっと勘違いがあってはと思いまして、お話をさせていただきますと、行政の助成というのは区が助成をするということではなく、財団ですとか国だとか、このようなさまざまな社会貢献活動に対して助成をしている団体がございます。そういった団体の助成の情報を提供させていただいたり、また、そういった助成金をいただくに当たっての事業構築の支援、そういったところも、この中間支援拠点の中では団体の方々とのコーディネートの中で役割があるということでございます。
そして、今、もう1点御質問がございました第三者審査機関という部分の役割でございますけれども、第三者審査機関につきましては、やはり協働事業の公平性ですとか公正性、そういったものを確保するために、第三者からなります選定委員会、そして事業が実施された後の評価ということで御審議いただく機関ということで御提言いただいたところでございます。そういった中で、今お話しさせていただいたように審査機能と評価機能、その点が第三者審査機関の役割でございます。
以上です。
○小坂委員
中間支援拠点の協働ステーションが一方であり、もう一つ、第三者審査機関もつくるということなんですけれども、それを同じにはせずに、分けて組織を1つつくったのはどのような意図があってされたことでしょうか。
○林地域振興課長
この御提言の中では、それぞれが一つの組織というところなのか、分けてというところまでは御説明いただいたところではございません。
我々としましては、一つの考え方として、協働推進会議というものが今回足かけ3年にわたって御審議をいただいたところでございますが、今回22年度から取り組む事業で、協働がさまざまな課題のすべてを解決できたかというと、そういう面でもない部分があろうかと思っております。
一つの考え方として、この協働推進会議をまた新たな要綱を定めまして、中央区における協働のさまざまな課題解決に向けた御提言をいただく一つの審査機関として設け、その下にこのような審査機関ですとか評価機関、そういったものを設けるというのも一つの考え方と思っております。今後、この会議を立ち上げるに当たって、さまざまな活動団体の方々との話し合いをさせていただきながら決めさせていただきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
私も質問させていただきながらも、実際に第三者審査機関というのがその中に入るのか、ちょっと離れた別物かは別にして、第三者審査機関をきちんとつくるという点では、非常にこの点もすぐれていると思います。この第三者審査機関が協働事業選定基準を作成したり、協働事業評価基準を作成したり、また事業提案書の審査をしたり、事業実施後の評価をしたり、その基準を作成して、実際に審査、評価するということの第三者審査機関を置いているということがとても大事だと思います。
私がここでしつこく言ったのは、2番目に述べたいと思っておりました、文化振興に関連しての文化事業助成制度が今後進められていきますけれども、私はぜひともこのような第三者審査機関をきちんとつくり、また事業の選定基準や事業の評価基準もぜひともつくっていただきながら、文化事業助成制度もこのようにしていただければと思っております。
文化振興に関して言いたい部分はこの部分ですので、2番目のテーマはこれで終わりにします。
1番目の協働推進に戻りますけれども、実際、今後のタイムテーブルに関してです。
いよいよ報告書が出たというところで、どのようにこの中間支援拠点を立ち上げたり、また実際にそれを運営する事業者をプロポーザルで選んだり、第三者審査機関をいつ立ち上げ、その第三者審査機関が先ほど申しました選定基準や評価基準をいつまでにつくるというあたりのタイムテーブルはいかにお考えでしょうか。
○林地域振興課長
協働を進めるに当たってのタイムテーブルのお尋ねでございます。
我々事務レベルでございますが、具体的にまだ詳細に決まっているところと、決まっていないところございまして、ただ、基本的な姿勢として御理解いただきたいと思うんですが、来年度、今お話のあった第三者の審査機関を設ける中で、区との協働事業という意味での提案を受けていきたいと思っております。その提案を来年度の予算に何とか間に合うような形で協働提案をそれぞれの団体からいただき、次年度予算に反映していくというところの姿勢は、まず御理解いただきたいと思っております。詳細につきましては、この予算審査が終わりまして、予算が通った後、区としても詳細なものを決めていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
一番大切な部分ですね。報告書ができて、まだ先は長いんだけれども、課長がおっしゃいましたように、来年度(平成23年度)の予算では事業提案を受けるというところまで進めていくという、その考え方をいただき、大変安心しているところでございます。事業提案を受けて、この協働の歩みを来年の予算審議におきましては、そのあたりを評価させていただきたいと思っておりますので、なかなか時間はかかる、長いステップが多々あるとは思うんですけれども、ぜひとも実現のほどお願い申し上げます。
では、このように報告書ができ上がったというところではありますけれども、今後の協働推進の課題ですね。今後、何が課題として残されているとお考えでしょうか。
○林地域振興課長
中央区において課題がさまざまなものがある中で、このような形で報告をいただきまして、その提言を反映しながら来年度から、これからスタートしていこうという状況にあるということは、まず御理解いただきたいと思います。
そうした中で、これからさまざまな課題が見えてくるかと思っておりますけれども、まずは我々が今考えておりますところについては、この協働そのもの自体、区民も含めまして新しい理念といいますか、考え方でございます協働というものをいかに区民にもPRをして、また団体の方々においても、自分たちの目的達成のための社会貢献活動はさまざまされていらっしゃるかと思いますが、それと行政とが手を組んで、どういった課題解決、地域解決をしていくのかという部分では、まだまだこれから御理解をいただかなければならないといったところが大きな一つの課題だと思っております。
また、我々行政といたしましても、これまで行政が中心となってさまざまな福祉向上を図ってきているわけでございますが、そうした活動団体の方々と新たに手を結んで、一つの行政サービスを展開していくといった部分では、職員における意識改革というものも必要かと思っております。これまでも研修等行っておりますけれども、今後さらに充実をしていきたいと思っております。
また、地域等のさまざまな資源が、NPO団体を初めとしましてございます。そういった団体の地域資源といいますか、そういった方々の有効活用をどうやって図っていったらいいのか。これは公募事業でも来年度展開していきたいと思っております。
さまざまな課題等がございますが、今後も課題解決を迅速に行いまして、この協働を何とか促進させていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
大切な課題を述べられたと思っております。
1つには、やはり区の協働推進の意識の向上ですね。そこで、この報告書にも書かれておりますけれども、区職員の協働推進に関しての研修の定期的な開催というふうなことで、定期的に開催し、協働推進の意識を向上していくというふうに報告書でも述べられておりますので、ぜひともそこも含め、協働ということの意識の高い、ここの職員の皆様は大変意識が高く評価させていただいておりますけれども、ぜひとも協働に向けた意識の向上をよろしくお願い申し上げたいと思います。
また、さまざまな地域の資源とおっしゃいましたけれども、地域の資源たる中央区の区民の皆様も、大変意識が高うございます。そういう方々がその力を発揮できるような人材育成をしていっていただきたいと思います。この報告書の中でも述べられておりますけれども、NPO、ボランティアに単に参加するという人材もあれば、それを一歩進めて、そういうボランティア、NPOを組織するというふうな人材、また、組織されたボランティア、NPOと区と企業等というのをコーディネートする、それは中間支援拠点のメンバーのやる仕事だと思いますけれども、そういうコーディネートできる人材、さまざまな人材の育成の課題がございますので、そのあたりをぜひとも今後よろしくお願いしたいと思っております。
また、中間支援拠点がそもそも機能するのかとか、第三者審査機関がそもそも機能するのかというのを評価する組織が私は必要なのではないかと思いますけれども、このあたりは中間支援拠点や第三者審査機関の自主性に任せても大丈夫なものなんでしょうか。そこだけ、お願いします。
○林地域振興課長
当然、我々行政をつかさどる職員もおります。第三者審査機関との関係においては、例えば行政と監査をいただいている関係がございます。監査委員と我々とは、そういった意味では監査委員に対して監査をするということではなく、我々、団体と、また中間支援拠点との公平なジャッジ、そこら辺の意識は常に持って対応していきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
協働推進会議がこの報告書をつくったと。この報告書ができたことは、また新たなる協働推進のスタートだと思われます。その自主性といいますか、監査の考え方で動いていくというふうに課長は述べられておりますけれども、私はこの中間支援拠点や第三者審査機関がうまく機能するかを初め、また、区の協働推進の意識向上がなされているかどうかや、先ほど申しました協働に向けた人材育成がなされていくか、それらをやはり見るという組織が必要なのではないか。すなわち、中央区協働推進会議報告書が1つ出ておりますけれども、次の展開に向けた中央区協働推進会議の新たなステージでの、この会議の設置は必要だと考えますけれども、このあたりはいかがでしょうか。
○林地域振興課長
重ねる答弁でございますけれども、我々としても、現段階においてはそういった形での組織を設けるということではなく、区としての公平性、効率性、そういったところも十分認識しながら第三者審査機関との役割を持っていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
恐らく大丈夫かとは思いますけれども、私は、報告書は出されたけれども、今度はこの新たな展開を見ていく、その進みぐあい、中央区の協働という事業がいかに進んでいるかというのを評価する、中間支援拠点だけでなくて協働という概念が進んでいくというのを評価していく会議体は必要なのではないかと思いますので、私自身は中央区協働推進会議は、新たなメンバーかどうかは別にして、もう一度設置して、区全体の協働推進のあり方を見ていく、区民と一緒に考えていく場の設置が必要かと考えます。このあたり、よろしく御検討いただければと思います。
最後なんですけれども、協働推進会議の報告書は、大変私は価値がある報告書かと思うんですけれども、こういうものを知的財産としてきちんと固めた形にしてとっておき、これを保護する、または著作権として利用していくとか、このあたりの考え方というのはないんでしょうか。23の工程をきちんと出したというのは、一つの著作権というか、何か一つの知的財産じゃないかなと私は思うんですけれども、そこまでのものではないんでしょうか。そのあたり、どうですか。
○林地域振興課長
大変お褒めのお言葉をいただきまして、委員は相当喜ぶことだと思っております。
今、委員お話しのとおり、日本では初めての試みであるということで、この機能については学識経験者等、お話をいただいているものでございます。この中で、我々としまして、中間支援拠点に求める役割の機能の中に、他の中では中間支援拠点の中で相談ですとか情報交換、また、協働提案書の作成支援だとか、そのような取り組みについてはこれまでもこのような拠点において行っていたというところでございますが、中央区ではこれらに加えまして、協働事業としての事業の構築支援、また協働事業に至らなかった団体にさまざまな助成団体の財政的な支援、そういったものの御紹介等もあわせて行いながら、その地域での活動団体の育成を促していきたいと、そのようにこの中間支援拠点の中では機能してございます。
そういった意味で、知的財産というお話もいただいているところでございますが、こういったNPO等の地域との協働という考え方は、まだまだ平成10年にNPO法ができた後、他の中でも活動はされていらっしゃいますが、まだまだこれからのことだと思っております。そういった中で、中央区のいいところ、また、ほかの自治体でのいいところ、相互にこれについては活用しながら、情報交換しながら、よりよいものを協働という形で、新しい形の公共に進めていきたいと思っております。
以上です。
○小坂委員
今後とも、ぜひとも中央区協働推進会議の報告書、そして出された23のステップを大切にしながら、区の協働推進を進めていっていただきたいと思います。大変期待いたしておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
以上、