下記の文章を、【資料】の文面に対する再々回答として、月島三丁目地区再開発準備組合(コンサルタント:パシフィックコンサルタンツ株式会社、大建設計)にお届けすることを愛する月島を守る会事務局案として考えています。
お知らせ第39号でお知らせいたしましたように、本来、第一種市街地再開発事業という公共事業のありかたを議論するのであるから、月島近隣の皆様の誰もが、事前登録などなく自由にご参加できる開かれた話し合いの場であるべきでした。しかし、今までの北地区準備組合から何通か届けられる文面を読む限りでは、3月5日当日に欠席されるおそれがあったため、やむなく、参加者は事前にお知らせいただく形をとりました。なお、月島三丁目南地区市街地再開発準備組合(コンサルタント:本郷計画事務所)のほうは、3月12日(月)月島区民センター4Fホールという開かれた場での話し合いを、正々堂々とご承諾下さっており、その点では感謝申し上げます。
3月5日当日は、皆様の声を十分に反映させた議論ができればと考えます。
つきましては、何か、話し合うべき内容やテーマがございましたら、愛する月島を守る会事務局(月島3丁目30-4飯島ビル1F前の意見箱またはfax03-5547-1166)へ3月5日(月)夕刻までにお届けいただければ幸いです。
*************以下の部分から、再々回答の案************
月島三丁目地区再開発準備組合
事務局 御中
愛する月島を守る会
事務局
3月5日開催の準備組合事務局と住民との話し合いに向けて(その3 / 再々回答)
拝啓 春寒ややゆるみ、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日、貴準備組合からいただきました①3月5日の話し合いに関するご質問(「平成30年2月19日付貴準備組合より当会事務局宛て文書」)について2月22日にご回答(「2月22日付当会回答書」)をさせていただきました。②2月28日にその回答に対する貴準備組合からの再度のご質問(「平成30年2月28日付貴準備組合より当会事務局宛て文書」)をいただきましたので、再回答(「3月2日付当会再回答書」)をさせていただきました。③3月2日同日に、その再回答に対する貴準備組合から再度のご質問(「平成30年3月2日付貴準備組合より当会事務局宛て文書」)をいただきましたので、再々回答をさせていただきます。
【1】.話し合いのテーマについて
貴準備組合からのご質問に対し、「2月22日付当会回答書」でご回答をし、さらに「3月2日付当会再回答書」で、どの点が議論を深めるべき内容であるかを具体的に適示させていただきました。
しかし、「平成30年3月2日付貴準備組合より当会事務局宛て文書」の記載によりますと「ご提示いただいております話し合いのテーマにつきまして、当地区の回答が不十分であるとのご指摘で非常に残念に感じておりますが、その根拠が不明です。どの様な点が不十分だとお考えでしょうか。」と御問合わせいただきましたので、詳述し再々回答させていただきます。
12月15日の話し合いでは出されていなかった新たな視点・論点につきましては、特に下線を引きます。また、テーマ自体が新たな内容である場合は、第3に記載します。
第1、月島三丁目北地区第一種市街地再開発事業の問題点について
1、地上59階建て高さ199m1120戸の超高層計画の必要性について
月島三丁目北地区第一種市街地再開発事業(以下、本事業)は、地上59階建て高さ199mを予定されていますが、近隣超高層の月島キャピタルゲート(高さ187m、624戸)を抜く規模であり、超高層計画の規模の必要性や妥当性に疑問があります。
2、事業の採算性と、管理費、修繕積立金などの権利者の高額な負担について
管理費は、権利者だけではなく、借家人も影響を受ける話です。また、事業採算性の観点とも密接に関連することからご議論ができればありがたく存じます。
すなわち、本事業の総事業費は、855億円で、うち補助金が129億円となります(2月15日環境建設委員会)。この855億円の総事業費は、近隣の再開発の中で最も高額であり、事業採算性において疑問があります。総事業費に削減の余地がないのかどうかと、高額となる理由を教えて下さい。
貴準備組合が述べますように、地権者・非地権者が混在する中での議論が不適当と言う点につきましては、当日のご判断で、ご回答を保留いただいてよいと考えます。
3、超高層建築物から生じる日影被害、風害などの周辺地域への影響について
環境建設委員会の場で、近接する「月島三丁目南地区第一種市街地再開発事業(以下、南地区事業)」による日影の影響も含めた複合日影の問題が指摘されました。
複合日影の図を出していただきたく存じます。
4、建設工事に伴う騒音・振動・粉じん被害について
「ルナガーデン」様に対する貴準備組合による説明会の場で、振動被害について指摘がなされました。近接する地域の皆様への振動被害が生じないか、振動を軽減する工法がとられるかについてもご説明をいただけると幸いです。
5、保育教育施設、高齢者施設、公共交通機関等の社会的インフラに及ぼす影響について
児童数の急増に伴うことに起因すると考えられる『月島第一小学校学区変更問題』が中央区議会第一回定例会で生じてきています。12月15日の話し合いにおいて、社会的インフラに及ぼす影響につき、回答が不十分であったこともあり、本事業によりどの程度の人口が増加し、その構成(年少人口、生産年齢人口、老年人口)はどのようであるか、ご説明をいただけますとありがたく存じます。
6、わたし児童遊園の2階への移設の問題点について
12月15日の話し合いの場において遊ぶ児童の防犯面での安全性について指摘がありました。
また、2階移設へ児童遊園を改変(現状515㎡から280㎡に縮小)することについて、近隣の児童遊園利用者への説明が足りておりません。どのように説明会など開催し、近隣の皆様への周知と理解を図っていかれるのか等ご説明をいただけますと幸いです。中央区議会第一回定例で、すべての区民に「まちづくりに参加する権利」が平等にあることが再確認されたところですが、それら「まちづくりに参加する権利」をどのように権利者でない方々にも保障しようとされているか貴準備組合の考え方を教えて下さい。
7、区道821号線廃道と一部対面通行化の問題点について
環境建設委員会及び中央区議会第一回定例会において、区道廃道が月島1丁目と3丁目の当該エリア全体の交通に影響を与えないかの問題点が指摘され、区側は、「影響が軽微」としながらも影響がでること自体を認めています。
交通に影響が出る場合、道路法上、廃道はできません。影響が出ないとする根拠のご説明をお願いいたします。
区道821号線の一部は、5.45mから9mに拡張するが、その一方対面通行化します。その安全性についてや、一方通行のままで解決できないのか「ルナガーデン」での説明会で回答が保留になっている部分につきお答え下さい。
第2、月島三丁目北地区のまちづくりについての住民からの要望について
1、超高層に代わる代替案の検討について
12月15日の話し合いの場において、そもそも貴準備組合から現在提案されている計画案に至る経過について、代替案の検討に関する説明が不十分でありました。代替案の検討も含めた検討の経緯をご説明いただきたく存じます。
2、準備組合理事らとの住民同士の話し合いの必要性について
「2月5日付貴会回答書」で、理事会で検討した結果、貴準備組合の理事を含めた住民同士の話し合いを受けないとの結論に至ったとのことですが、住民同士の話し合いこそ重要であると考えております。
理事会では、どのような理由から住民同士の話し合いをしないこととなったのか、その経緯をお示し下さい。その経緯を伺い、住民同士の話し合いができる環境づくりをまずは行っていきたいと考えます。
第3、新たなテーマについて
1、既存保育園と障害者グループホーム移設の問題点
すでに、施行区域内には、保育園と障害者グループホームが存在しています。
保育園(月島3-1-11、1階、2階部分)は、平成21年11月1日に開設された定員30名の認証保育所A型「ポピンズナーサリースクール月島」です。本事業では、既存保育所部分は住宅となり、定員90名、約700㎡の保育所が、A地区2階に整備となっています。
障害者グループホーム(月島3-1-11、3階・4階部分)は、社会福祉法人東京都知的障害者育成会が運営する「ピアつきしま」です。本事業では、B-1地区に再整備するとなっています。
保育所定員が、本事業の前後で60名の増員のみで再開発の規模に対しわずかの増加であり、また、障害者グループホームの再整備の充実の内容が明らかになっていません。
2、「個別利用区制度」の検討について
再開発計画の規模を縮小したり、歴史的な建造物や街並み等を保存する手法として、「個別利用区制度」が「都市再開発法第70条の2」に新設されました。本制度は、代替案として十分に検討に値すると考えます。検討の有無と検討状況について教えて下さい。
3、月島の路地文化及び商店街のにぎわいの継承と発展について
12月15日の話し合いでは、短時間で終えたため、①月島の路地文化や②西仲通り商店街のにぎわいの継承と発展に向けた取り組みや工事期間における配慮など、議論を深めることができませんでした。
【2】出席予定者について
チラシ等で「無料、参加自由です。お気軽にお立ち寄りください」としていた記載について、貴準備組合からのご要望に従い、お知らせ第39号(添付資料1)で、文面において撤回を表明し、事前登録制に致しました。そして、お知らせ第39号を、以前のお知らせを配布した全ご家庭・商店等に、3月3日に配布を完了させました。
追加参加者名は、3月5日午前中に、貴準備組合にお知らせさせていただきます。
報道機関の参加については、当会側から各報道機関へ開催のお知らせをしていません。また、現在のところ、参加の申し出も受けていません。
【3】その他
貴準備組合と、お話合いを持ちつつ、月島の路地文化と商店街のにぎわいそして大切な地域コミュニティをこれからも守り発展させていく、あるべき再生のあり方を考えて参りたく存じます。何か、ご不明な点等がございましたら、お問い合わせ下さい。
3月5日の会合を、是非とも、お互いに実りのある有意義な会合として参りましょう。
どうか、よろしくお願い申し上げます。 敬具
**********「平成30年3月2日付月島三丁目地区再開発準備組合(北地区準備組合)より愛する月島を守る会事務局宛て文書」*******