ひとこで言って、地権者にとっても地域住民にとってもフェアでないと感じました。
権利者の皆様にとって、ご自身の大切な土地・建物の所有権をなくし、所有権とは名がつくが、実質的に今の所有権とは異なった区分所有権に変わってしまうにもかかわらず、計画にともなう費用負担がまったくわからずに、判断が迫られています。
詳細がわかるのは、都市計画決定後で、その詳細を知って後戻りしたくとも、都市計画決定を取消したり、変更したりすることは、並大抵のことではありません。
モノの値段がわからずに、破棄のきかない購入の契約が先に成立するという普通に考えてありえないことが、都市計画ではなされています。
それも、たった一つのモノのであり、色形の異なった別のモノは選べないのです。すなわち、具体的な代替案の提示やその検討過程の提示がなされずに、超高層の一案のみの提示しかなされていません。
モノの悪い点に関しての情報も与えられず、いい面しか教えられませんでした。超高層の防災面での脆弱性、高齢者らへの建て替え引っ越しの負担や超高層生活による孤立など、そしてそれら負担から認知症の発生が高まることや老衰がはやまることなど負の側面が示されませんでした。
権利者や周辺住民にとって、この超高層に伴う複合日影含めた日影被害、風害の詳細や測定条件、区道廃道や交通量増加による路地の騒音や交通事故の増加、安全安心な路地の歩行が脅かされること、工事に伴う振動騒音粉塵、工事中含めた商店街のにぎわいへの影響、公園が二階に移設されることによる不便さなど知らされるべき情報が、当日示されませんでした。
更に言えば、どうしてこの一民間の任意団体からの提案を、都市計画原案として採用するにあたっての正統性が示されませんでした。正統性をうるとは、地域住民に平等にまちづくりに参加する権利が与えられて作られた提案なら正統性があると言えると考えます。都市計画原案説明会では、何回も何回も、地域住民にお声がけして協議を経て事業計画を立案した過程などが示されませんでした。
再度、上述の部分を是正して、都市計画原案説明会を開き直す必要があると考えます。