こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

クリスマスローズの殺人

2007-03-21 00:00:00 | 未分類
柴田よしきさん『クリスマスローズの殺人』を読みました。

遺体のまわりにクリスマスローズの花を撒いた連続殺人事件が起きていた。
そんな中、私立探偵メグが引き受けた妻の浮気調査。
ターゲットの家の向かいのマンションから監視を続けていたが、ほとんど動きが無く、
夜になってもカーテンを閉めない。
不審に思い、家に忍び込むと、依頼者である夫の惨殺死体があった。
不法侵入であるために警察の連絡を躊躇していたが、匿名の人物から通報があったらしく、
なぜか妻だけの死体だけが、横たわっていた。

吸血鬼が実在し、人権も認められ、普通に生活している世界でのミステリです。
この世界なりの吸血鬼の生態、悩み、歪みなどがとても興味深く、
彼らならではの事件が面白く読めました。

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黒い季節

2007-03-20 00:00:00 | 未分類
冲方丁さん『黒い季節』を読みました。

求菩提山から逃げ出した贖の者を。その姉と闇代の女が追ってきた。
『土の絵』の作者の息子と暴力団・申楽の者どもの様々な思惑が入り乱れて
血みどろの戦いが繰り広げられる。

読み終わってみると、心身共に凄惨な戦いばかりなので、心を強く持たないとつらいです。
さらに、一回読むだけでは世界観をつかみにくいです。
そして、せっかく独特の世界を創ったのですから、巍封・八百万の人々の物語を書いていただきたいですね。
そもそも、何のために形成された集団なのかも分かりませんし。
でも、読んでいて、かなり重いです。つらい。

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歌姫 光と闇の指輪

2007-03-19 00:00:00 | 未分類
桃井あんさん『歌姫 光と闇の指輪』を読みました。

この世界は、歌から創られたもので、四季を司る四人の神様の歌のおかげで
美しい彩と恵みがあるとされている。
その神々と同じ歌声を持つ少女たち-歌姫は普通の人とは瞳の色が違う。

青い目の冬の歌姫ユリアは神話の「闇の歌姫」と同じ右目だけが青いアメリーという女性と知り合った。
人々には忌み嫌われる目だが、偏見に負けず宝石のデザインをするという夢を追っていた。
しかし、彼女からもらった石は、時間と共に青から黒へと変化していた。

純粋で素直なユリアとその「半神」高位の冬の歌姫スイの物語ですが、
誰にでもなついてしまうユリアとへそまがりのスイは、なかなかいいコンビだと思います。
悲しいこともありますが、仲間たちとも協力し合って乗り越えていき、友情を深め合っていくところが
素敵ですね。

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でかい月だな

2007-03-18 00:00:00 | 未分類
水森サトリさん『でかい月だな』を読みました。

幸彦と綾瀬は、スクーターで夜の山に行った。
「でかい月だな」
月の輝きから目を離さないでいると、綾瀬に突き飛ばされ、瀕死の重傷を負った。

親友の殺意が信じられず、何か恨まれることをしたのかなど様々な葛藤を抱え、
家族の怒りや長い時の果ての許しに複雑な感情を覚えます。
初め、キャラバンの設定はいらないかと思いましたが、クッションがないと
重すぎる内容かもしれません。

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春風亭小朝独演会

2007-03-17 00:00:00 | 未分類
今日は、北九州芸術劇場・中劇場で行われた春風亭小朝独演会に行ってきました。

前座は、小朝さんの三番弟子だという春風亭ぽっぽさん。女性です。
噺は「狸札」
途中で噺を忘れてしまって止まったのが残念。
内容ですが、小狸が、子どもにいじめられていたのを助けたご恩返しのためにやってきます。
やらされた事といえば、十円札になり、借金の返済に充てられたこと。
オチは、支払った相手のがま口に折りたたんで入れられ苦しくなったので、
布を破りついでにがま口の銭も持ってきます。
小狸のかわいらしさと知恵が楽しい噺でしょうか?

次は、小朝さんの「宗論」
先祖代々浄土真宗という店の若旦那がキリスト教にかぶれ、妙な理屈の説法をするものだから、
父親とけんかになります。
間に入ってくれた番頭に礼をしたいと言うと、「壺を買ってくれ」というオチ。
十字架にかけられる前の最後の晩餐で、ぶどう酒と水と湯を持ってこさせるという話は笑えませんでした。
裏切り者を指摘するのですが、皆さんも分かりますよね。

中入りがあって瀬戸内孔雀さんの「孔雀ライヴ2007」
若い頃の男女関係の経験談や妙な説法です。やっているのは小朝さん。
誰かさんを髣髴とさせるのですが、あの方はこのようなことをやっていらっしゃるのでしょうか?
いまいち笑えませんでした。

次は真打のいなせ屋半七さんの「牛ほめ」
真打を強調していらっしゃいました。まぁ、大抵、前座か二ツ目と思いますもんね。
私もそうです。地方に真打の人を連れてくるとは思えなくて・・・。
この噺を生で聴くのは二回目でしょうか?
内容ですが、アホの与太郎が父親に呼ばれ家に上がると、いつも可愛がってくれる
おじさんが家を新築したので、名誉挽回のためにいえをほめて来いと内容を紙に書き写させ
家から出しました。
父親が心配したように、早速「家は総体ヘノキづくり、畳は貧乏でボロボロで・・・」
と、なぐられそうなことを言いかけます。
身の危険を感じた与太郎は、おじに背を向けてもらい、仮名でかいたセリフを棒読み、
台所の大黒柱の真ん中の大きな節穴に秋葉様のお札を貼るという知恵を教え、
十円の小遣いをせしめます。
今回の違いは、人間を牛のほめ方でほめようとしたことで、とんちんかんなことをした上で、
牛の尻の穴も気にならないかと問いかけ、秋葉様のお札を貼れば屁の用心だとおとしました。
現代では家や牛をほめる知恵がある人はなかなかいそうにないのですが、
当時はこのくらいの知識があるのは普通なのでしょうか?与太郎を笑えません。笑ったけれど。

トリの小朝さんは「試し酒」
ある大家の主人が客人と酒飲み談義をしています。
お供で連れてきた下男・久造が、酒が強く五升は飲めると言い出し、ついには賭けることになりなります。
飲めなければ二泊三日温泉に招待する、飲めたら久造が小遣いをもらえるという勝負になります。
考えてくると出かけた久造が帰ってくると、勝負を受けることになります。
次々と、いかにも美味しそうに一升ずつ飲んでいく久造。
あっという間に、五升を飲みきってしまいます。
なぜ、こんなに飲めるのか知りたかった客人が、飲む前に出かけたときに何をしていたのか質問します。
久造は、今まで五升も飲んだ事が無かったので、前の酒屋で試しに五升飲んでみた
というオチでした。
飲みっぷりと酔い方が本当に気持ちいいんですよね。見ていて。
分かっていても、本当に最後まで飲めるのかどうか、ハラハラします。
この噺が一番面白かったですね。

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