Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

長谷川等伯@東京国立博物館

2010-02-26 01:33:51 | 機内食・映画・美術展
うらうらとお天気の良い一日、上野に遊びに行ってきた。

お目当てはこちら
 
長谷川等伯 没後400年特別展

国内に残る等伯作品を一挙公開というめったにない機会だし、会期が1ヶ月しかないのでぼやぼやしていたら終わってしまう、と開催2日目にかけつけた。

会場内がめちゃくちゃ混んでいたらどうしよう、と思ったが、始まってまだ2日目の平日のためか、心配したほどのことはなく、まあまあ自分のペースで見られたのでほっとする。
年配のおば様グループが多いのはいつものことだが、こころなし男性客が多い気がする。等伯って男性好みなのか。

展示は能登時代の端正な仏画に始まり、京に上って様々な技法を習得し、時代の権力者に気に入られて狩野派と競う金碧画をものにし、やがて水墨画に傾斜していって、その集大成があの有名な松林図屏風、と実にわかりやすく見事な構成。

 
 この展示を見るまではあの華やかな金屏風と、墨一色で余計なものをすべてそぎ落としたような松林図をどうして同じ人間が描けるのか不思議だったが、画業を順番にたどっていくとすんなりと納得できる。

お目当てはもちろん松林図のつもりで行ったのだが、実際見てみると桃山時代の香りがいっぱいの金屏風のすばらしいこと。その華やかさよりも洗練されたデザイン性がとにかくすてき。

とめられたのに勝手に座敷に上がりこみ、一気に描き上げてしまったとやらの逸話つきのどこぞのお寺の障子絵は特に気に入る。狩野派と競い合った豊臣時代、壮年期の等伯って気力がみなぎっていたのだろうな、と作品から感じられるところがすばらしい。

最近、というか、いままで見た美術展の中でも一番充実していたかもしれない。
いかにも日本的な美にひたれて、幸せ。


根をつめて絵を見ていたので、一息入れようと改修中の東洋館の隣にあるレストランに入る。
窓際のカウンター席に案内されると、目の前にはまるで一幅の絵のように紅白の梅が満開。

しかも枝を良く見ると
 なんと、ウグイスが来ているじゃないか。

(と思ったら、お友達のMGさんからウグイスじゃなくてメジロだとご指摘をいただいてしまった。ウグイス色の鳥はウグイスじゃなかったんだ。お恥ずかしい

梅にウグイスって花札の絵だけじゃなかったのね、と妙に感心しながら
 クリーム白玉あんみつをおいしくいただく。

ああ、日本人でよかった。


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コメント (2)
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