2月6日 続き
市場で買った果物を置くべくホテルに戻り、一息入れた所で再びおでかけ。
目的地は宿から5分のチョン・ファッツィ・マンション。
外からも目立つ真っ青な壁からブルーマンションとも呼ばれるこちらの建物、今はホテルになっているが、毎日11時、2時、3時半の3回、ガイド付きのツアーで内部の見学ができるのだ。
ホテルへの入り口は向かって右手にあるが、見学者の入り口は左手にあって、時間の15分前になるとおじさんがゲイトを開け、17リンギットのツアー代を徴収する。
正面から見ると家が3棟つながっているように見えて、中央が入り口。
軒下や破風の飾りは陶器のかけらを立体的に組み合わせたいかにも中華風だが、その下の窓枠は西洋風。
窓の下にはトライショーが置かれて演出もばっちり。
入り口の正面には見事な透かし彫りのある壁があって、簡素なフロントデスクの前にはなにやら由緒ありげながくも掛かっている。
このロピーで待つうちに時間になって、ガイドのおばさんが登場。
ツアー参加者は30名ほどだろうか、国籍も様々なので案内はもちろん英語。
透かし彫りの説明を丁寧にして、やがて壁の向こうへ。
中は吹き抜けの中庭になっていて、まわりにプライベートな居室が並ぶ造り。
正面の部屋は宿泊者の朝食室になっていて、ここで朝ご飯を食べたら優雅な気分になりそう。
1880年代に建てられたというこの屋敷には部屋が38、中庭が5つ、階段も7つあるそうで
床のタイルはイギリスのストーク&トレント製、バルコニーの手すりはスコットランドから、ステンドグラスはアールヌーボー・スタイルで、そこに中国風の彫刻がはめ込まれているという、この地域ならではの折衷様式。
2階に上がるとバルコニーの鋳鉄飾りが美しい。
フロント・ロビーの上部分はレストランになっているが、吹き抜けの周りはこの屋敷に関する資料室のようになっている。
写真の男性はもちろんこの屋敷を建てたチョン・ファッツィ氏。中国広東省の貧しい生まれからインドネシアに渡り、西洋との交易で巨万の富を築いてシンガポールやペナンの清国大使も務めたと言うお人。
隣の白い服の女性は8人いた妻の内の7番目で最も寵愛を受けたと言う奥さん。20代の初めで30以上年の離れたチョン氏を言いなりにさせたとか。
その他にもガイドさんの説明では6人いた息子の内には遺産をほとんどもらえなかった者もいたとか、この家にはドロドロドラマになりそうなネタが山ほどありそう。
そのためかこの屋敷は長男が継いだもののすぐに没落してしまったそうで、屋敷は人手に渡り、そのうち不法占拠者が住みついたりして荒廃。1990年から修復が始まってやっと現在の姿になったのだそうだ。
と、ここまででガイドは終了。結局見ることができたのは吹き抜けの周りの部分だけで
「ホテルの他の部分をご覧になりたい場合はどうぞ宿泊なさってください」だそうだ。
ちなみにこのホテルはカトリーヌ・ドヌーブの「インドシナ」のロケにも使われているそうなので、そのうちに見てみなければ。
お屋敷見学を終えるとちょうど昼時。
目当ての店に行こうと宿の前の道に入ると、部屋にあった雑誌に「ありえないほどおいしいお粥」と紹介されていた店があった。
看板も読めないような店だが、店頭では親子が忙しく働き、お客さんが次々に入って行く。
となればこれは試してみなければ、と2人でお粥を1杯と揚げ豆腐を一皿だけ注文。
やがて運ばれてきたのは味がまったくついていない本当の白粥で、正直どこを絶賛されているのかわからない。
揚げ豆腐の方は癖は少ないが台湾の臭豆腐にそっくり、濃いめのたれが掛かってお粥に合う。
見ているとお客さんたちは粥一杯におかずを2,3皿、あるいは連れと何皿かシェアして食べていて、確かに毎日の食事となればこういうご飯が食べたくなるだろう。
なにしろお粥一杯に豆腐一皿ならお代はたったの2.5リンギット(約70円)なのだから。
この店、お粥屋さんだけれど朝にはやっていなくて、午後も4時ぐらいには後片付けをしている。
家族経営のようだが、よくこれで成り立つなとちょっと不思議なほど。
ペナンのお店は昼だけとか夜だけとか、営業時間が結構わかりにくい。
お粥は一杯食べたけれど、本日の目当てはここではなく、チューリア通りからちょっと奥まった所。
車がたくさん停まっている、その向こうの「Moh Teng Pheow」というニョニャ菓子の店だ。
入ってすぐの所は厨房になっていて、しかもお菓子作りは終了している様子。
ちょっと驚くが、「奥へどうぞ」と言われて先に進むと
細長い建物の奥にお菓子の並ぶケースと中庭まで広がるテーブル席があって、すでにお客さんでいっぱい。
ニョニャとはプラナカンの「奥様」のことで、彼女たちの作るのがニョニャ料理、ニョニャ菓子。
とは言えケースに並ぶお菓子はインドネシアでなじみのある物ばかり。
糯米にココナッツミルクやヤシ砂糖、緑豆を使った物で、色は派手だがやさしい味の物ばかり。
そしてここで食べたかったのはナシ・ウラム。
ご飯に野菜やハーブを入れた混ぜご飯なのだが、米よりハーブが多いのではないかと思うほど香り高く、味付けは干魚(?)の軽い塩味だけ。
玉ねぎやニンジンも入っているが、レモングラスやコブミカンの葉の香りが強く、さわやかでめちゃくちゃおいしい。
あるペナン旅行記を見て絶対に食べたいと思ったのだが、思った通り好み!
材料を刻んで混ぜるだけだが、この香りは現地のハーブがなければ出せそうにない。
お腹が一杯になったので、暑い昼下がりは宿のあずまやでゴロゴロして過ごそう。
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市場で買った果物を置くべくホテルに戻り、一息入れた所で再びおでかけ。
目的地は宿から5分のチョン・ファッツィ・マンション。
外からも目立つ真っ青な壁からブルーマンションとも呼ばれるこちらの建物、今はホテルになっているが、毎日11時、2時、3時半の3回、ガイド付きのツアーで内部の見学ができるのだ。
ホテルへの入り口は向かって右手にあるが、見学者の入り口は左手にあって、時間の15分前になるとおじさんがゲイトを開け、17リンギットのツアー代を徴収する。
正面から見ると家が3棟つながっているように見えて、中央が入り口。
軒下や破風の飾りは陶器のかけらを立体的に組み合わせたいかにも中華風だが、その下の窓枠は西洋風。
窓の下にはトライショーが置かれて演出もばっちり。
入り口の正面には見事な透かし彫りのある壁があって、簡素なフロントデスクの前にはなにやら由緒ありげながくも掛かっている。
このロピーで待つうちに時間になって、ガイドのおばさんが登場。
ツアー参加者は30名ほどだろうか、国籍も様々なので案内はもちろん英語。
透かし彫りの説明を丁寧にして、やがて壁の向こうへ。
中は吹き抜けの中庭になっていて、まわりにプライベートな居室が並ぶ造り。
正面の部屋は宿泊者の朝食室になっていて、ここで朝ご飯を食べたら優雅な気分になりそう。
1880年代に建てられたというこの屋敷には部屋が38、中庭が5つ、階段も7つあるそうで
床のタイルはイギリスのストーク&トレント製、バルコニーの手すりはスコットランドから、ステンドグラスはアールヌーボー・スタイルで、そこに中国風の彫刻がはめ込まれているという、この地域ならではの折衷様式。
2階に上がるとバルコニーの鋳鉄飾りが美しい。
フロント・ロビーの上部分はレストランになっているが、吹き抜けの周りはこの屋敷に関する資料室のようになっている。
写真の男性はもちろんこの屋敷を建てたチョン・ファッツィ氏。中国広東省の貧しい生まれからインドネシアに渡り、西洋との交易で巨万の富を築いてシンガポールやペナンの清国大使も務めたと言うお人。
隣の白い服の女性は8人いた妻の内の7番目で最も寵愛を受けたと言う奥さん。20代の初めで30以上年の離れたチョン氏を言いなりにさせたとか。
その他にもガイドさんの説明では6人いた息子の内には遺産をほとんどもらえなかった者もいたとか、この家にはドロドロドラマになりそうなネタが山ほどありそう。
そのためかこの屋敷は長男が継いだもののすぐに没落してしまったそうで、屋敷は人手に渡り、そのうち不法占拠者が住みついたりして荒廃。1990年から修復が始まってやっと現在の姿になったのだそうだ。
と、ここまででガイドは終了。結局見ることができたのは吹き抜けの周りの部分だけで
「ホテルの他の部分をご覧になりたい場合はどうぞ宿泊なさってください」だそうだ。
ちなみにこのホテルはカトリーヌ・ドヌーブの「インドシナ」のロケにも使われているそうなので、そのうちに見てみなければ。
お屋敷見学を終えるとちょうど昼時。
目当ての店に行こうと宿の前の道に入ると、部屋にあった雑誌に「ありえないほどおいしいお粥」と紹介されていた店があった。
看板も読めないような店だが、店頭では親子が忙しく働き、お客さんが次々に入って行く。
となればこれは試してみなければ、と2人でお粥を1杯と揚げ豆腐を一皿だけ注文。
やがて運ばれてきたのは味がまったくついていない本当の白粥で、正直どこを絶賛されているのかわからない。
揚げ豆腐の方は癖は少ないが台湾の臭豆腐にそっくり、濃いめのたれが掛かってお粥に合う。
見ているとお客さんたちは粥一杯におかずを2,3皿、あるいは連れと何皿かシェアして食べていて、確かに毎日の食事となればこういうご飯が食べたくなるだろう。
なにしろお粥一杯に豆腐一皿ならお代はたったの2.5リンギット(約70円)なのだから。
この店、お粥屋さんだけれど朝にはやっていなくて、午後も4時ぐらいには後片付けをしている。
家族経営のようだが、よくこれで成り立つなとちょっと不思議なほど。
ペナンのお店は昼だけとか夜だけとか、営業時間が結構わかりにくい。
お粥は一杯食べたけれど、本日の目当てはここではなく、チューリア通りからちょっと奥まった所。
車がたくさん停まっている、その向こうの「Moh Teng Pheow」というニョニャ菓子の店だ。
入ってすぐの所は厨房になっていて、しかもお菓子作りは終了している様子。
ちょっと驚くが、「奥へどうぞ」と言われて先に進むと
細長い建物の奥にお菓子の並ぶケースと中庭まで広がるテーブル席があって、すでにお客さんでいっぱい。
ニョニャとはプラナカンの「奥様」のことで、彼女たちの作るのがニョニャ料理、ニョニャ菓子。
とは言えケースに並ぶお菓子はインドネシアでなじみのある物ばかり。
糯米にココナッツミルクやヤシ砂糖、緑豆を使った物で、色は派手だがやさしい味の物ばかり。
そしてここで食べたかったのはナシ・ウラム。
ご飯に野菜やハーブを入れた混ぜご飯なのだが、米よりハーブが多いのではないかと思うほど香り高く、味付けは干魚(?)の軽い塩味だけ。
玉ねぎやニンジンも入っているが、レモングラスやコブミカンの葉の香りが強く、さわやかでめちゃくちゃおいしい。
あるペナン旅行記を見て絶対に食べたいと思ったのだが、思った通り好み!
材料を刻んで混ぜるだけだが、この香りは現地のハーブがなければ出せそうにない。
お腹が一杯になったので、暑い昼下がりは宿のあずまやでゴロゴロして過ごそう。
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