所要ででかけたついで、珍しく日本橋方面へ。
やってきたのは威風堂々たる姿の三井本館、その隣の三井タワーから入る三井記念美術館。
三菱一号館美術館には何度も行っているが、三井の方に来るのは初めて。
吹き抜けのアトリウムから入ると通路が本館に繋がっていて、エレベーターの扉や回数表示板もレトロで素敵。
7階で降りると2匹の鹿に迎えられ、本日拝見するのは「超絶技巧、未来へ!」展。
超絶技巧と言えば江戸末期から明治の職人たちが有名だが、今回の展示は「未来へ」というタイトルの通り、現代の、それも30代などとても若い作家さんたちの作品が中心。
ほとんどの作品は撮影不可だが、所々に撮影OKの表示があって、SNSでの拡散を狙っているとはいえ、こちらも記録ができてありがたい。
最初に驚いたのがこちらの木彫り。
チョウチョの羽は自然色のままの木を組み合わせ、水滴も彫りだしているというからすごい。
こちらの月下美人の花は鹿角を彫ったもの。花器に水を注ぐとこの花がゆっくりと開くそうで、その様を見てみたい。 このスルメはなんと、継ぎ目のない一木造り。スルメを吊るすクリップまで一緒に彫られている。
菊の彫り物が置かれている茶室は元三井家所有の織田有楽斎の国宝「如庵」の複製とか。
陶磁作品も凝りまくっていて
これは細かいリングを繋いで袋状にしたもの。気が遠くなりそうなリングの数。
ガラス作品も粘菌が宙に浮いているよう。
この大きな犬は銅でできているが、体が蝶で覆われている。 何の変哲もなさそうな薄汚れた工具箱はなんと漆器。持ち上げると思わぬ軽さに驚く仕掛けらしい。
現代作家さんたちの作品は確かに超絶技巧だが、それ以上にその発想が面白くて、洒落が効いたものが多い。
展示の後半は明治期の工芸品で、これらももちろんすごい技術なのだが、現在の目で見ると技巧が先走ってToo muchと感じてしまう。
これが時代感覚の違いと言うものだろうか。
かわいかったのはこの鳩の家族。
他に刺繍作品にも素晴らしいものがあるが、それらは作家の名前も残っていない。
楽しい展示に期待以上に満足して三井本館を出ると時間はお昼をまわった所。
食事をしようと思ったが、良さげなところは近所のサラリーマン、OLさんたちが行列を作っている。
そんな中、コレド室町の地下で気になるもの発見。
黄金モンブランソフトは真ん中がソフトクリームで栗は目の前で絞り出してくれる。
小さな店の奥のカウンターでいただいたが、これ一つでおなかは満たされた。
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