Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

NZと亜南極 5 オークランド博物館

2023-12-24 19:41:13 | オセアニア

11月24日 続き

ウィンターガーデンの正面、緑の芝生の向こうに見える大きな建物はオークランド博物館。
 
正面に回ると「我々は忘れない」と書かれたプレートと記念碑が立っているが、これらは戦没者のためのもの。
 中も堂々としたクラシックな造りで、オークランド市民なら無料、NZ国民なら寸志で入れるが、外国人の入場料は28ドルとちょっとお高い。

入場したらお昼を食べるべく、まずは入り口とは建物の反対側にあるカフェへ。
  
 長いカウンター席に座って、いただいたのは盛り付けのおしゃれなファラフェル。26ドルもしたけれど、お味も大変に結構。黒い瓶に入っているのはお水。NZは食事に普通の水を出してくれるので飲み物を買わずに済むのは助かる。

腹ごしらえを済ませたら元に戻って、まずはマオリ族に関する展示室から。
 入ると正面にマオリの集会所を復元した部屋があり
 
その横にも細かい彫刻で飾られた家がある。
 
戦闘用のカヌーや独特の彫刻などいろいろあるが
 面白いのはヘイティキという人型のお守り。古い肖像画でも首にかけていたが、なぜヒスイはどの文明でも珍重されるのだろう。
 
こちらは鳥の羽で作られた肩掛けで権力者が身に着けたもの。緑の羽根はケレルという鳩の羽で、今でもこの羽を採集するのはマオリ族にしか許されていない、とティティリマタンギのガイドさんが教えてくれた。

同じフロアには南太平洋諸島のコレクションがあって、これが珍しくて充実している。
  
 
特に樹皮を使ったタパという布の文様が見事で
 
貝などを使ったアクセサリー類の細工も細かい。

 2階に上がると自然科学系の展示があって
 
モアなど絶滅してしまったNZ独自の鳥類の復元像や剥製
 自然ではもうめったに見られないキーウィの展示などあるが、ここはこじんまりしていてちょっと期待外れ。

3階に上がると美しいステンドグラスの天井のホールがあって
 
この周りをびっしりと埋めているのは第一次大戦で亡くなったNZ人兵士たちの名前。
 
もちろん第二次大戦やその他の戦争の犠牲者たちの名前もしっかり刻まれていて、人数の少ないためではあるだろうが、どこぞの国に比べて個人が尊重されていると感じる。
この博物館の元々の名称は「オークランド戦争記念博物館」。なのでこの3階にある戦争関連の展示こそこちらの本来の目的。

ここには零戦の実機も展示されていて、ここにだけはしっかりと日本語の説明がある。
 戦争末期に特攻のために使われるはずだったものが故障と物資不足のために実際の戦闘に使われることなくブーゲンビル島で接収され、NZに運ばれてきたのだとか。
 このフロアの反対側には英軍のスピットファイアの実機もある。

 
この3階の窓からきれいに見える街並みの向こうの海とランギトト島を眺め
 
なかなか充実したミュージアムショップを覗いて、入ったのとは反対側から博物館を出る。

強風の吹く丘を降りてバス通りに出て
  
 バスでホテルの近くまで戻る。
オークランドのバスは結構頻繁に走っているので使いやすいが、車内で停留所の案内などはまったくないので、Google Mapなど見ながら適当なところで降車ボタンを押さなければならない。
降りる時には皆さん運転手にThank youと言って降りるのにほっこりする。


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コメント (2)
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