本書は、色々な漫画家が描く社畜女子の話を集めたコミックアンソロジーである。社畜というのは、説明する必要もないと思うのだが、会社の家畜という意味で、会社のために奴隷のように働く社員のことである。昔は社畜にならないと出世できないという思い込から、サービス残業なんかに励む人間が沢山いた。
最近はコンプライアンスが言われて昔より減ったと思うが、ブラックと言われる会社にはまだだいぶ残っていると思う。そんな会社だったらさっさと見切りをつけて次を探したらいいと思うのだが、社畜になっている人は、自分で考えることをしなくなっているので会社の言うがままなのだろう。
さて、本書は、そんな社畜になった可愛らしい女子たちが沢山登場する。業種も、IT企業から洋菓子店まで、いろいろな場所で働いている。
なんと社畜の神様である「社畜神」が出てきたときには、思わず笑ってしまった。
しかし、一つ断っておきたい。こんな可愛い社畜女子のいる会社なんて、現実にはないから、くれぐれも夢を抱かないように(笑)。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。