この作品を一言で言えば、プルジア共和国の終身大統領アレクサンドル・プルチノフが異世界で大暴れすると言うもの。
プルチノフは武道の達人である。なにしろ、山の主の魔熊だってドラゴンだって投げ飛ばしちゃうのだ。その武道はなんと「大統領流」(多分自称)。なんやねん。と突っ込みたいのはさておき、彼の人相は凶悪そのもの。奴隷商だとか邪神の神官だとがぴったりくるようなご面相なのだ。しかし、その凶悪な見た目に反して、心根はとても優しい。
彼はある出来事で獣王を継ぐものとして認定されるのだが、前獣王が願いをかなえてくれるというとき、願ったのは、亡き妻の思い出を記憶から薄れないようにすること。願えば、無双の武力でも富でも不老でも神化以外の事は何でもかなえられるというのに。
彼は閃光魔術師(シャイニングウィザード)とも呼ばれているが、それは彼が光を生み出す魔法を使えるからだ。でもただ強力な光を出すだけ。それ以外の魔法を使っているの場面は、ここまででは出てこないが、閃光魔術師の名は結構有名になっているようだ。それにこの魔法は、敵の目をくらますのにとても有効である。
このプルチノフ、ちょっと変な趣味がある。とにかく未知のものに乗るのが大好きなのだ。異世界は、こちらの世界にはいない魔物がたくさんいる。ケンタウロスだったり、ドラゴンだったり。だから彼の騎乗趣味を満たすものには事欠かない。
3巻では魔族が登場してきたが、さてさてこれからプルチノフはどう異世界で暴れていくのか。
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